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てつが実際に聞いた原発搾取の話

てつ(@tetsu_717)です。

今日は少しディープな話をさせてください。確実に学びになります。


原発仕事の話

東日本大震災が起きた頃、原発関連の仕事が多く発生しました。

その後、数年間は特に作業員の募集が多かった印象です。


私は零細企業ですが建設会社を経営していたので、原発関連の作業員を紹介してくれないか、という話がよく来ました。

日当は、私の耳に入ってきた段階で、27000円ほどです。


建設業の闇の部分でもあるのですが、はっきり言って作業員の募集は搾取で成り立っています。

発注者→元請→一次下請け→二次下請け→、、、、とお金が流れていくのですが、ここに問題があります。


原発関連ではなく一般的な建設業で、私の周りで聞く作業員の日当は13000円ほどです。

ただし元請からは3万円くらい出ています。

差額の17000円は、間に入る業者が抜いています。


実際、私がペーペーだった頃、一緒に働いていた若い子は日当11000円で、上の会社からは22000円出ていました。

差額の11000円は親方の懐です。しかも、この親方は全く働かない人で、3人くらい若い子を現場に行かせるだけの人です。

1日1万円くらい抜いて、20で20万円です。3人いるので60万円ですね。


田舎の若い子を数人集めて、現場に行かせるだけで、60万円の不労所得。実際にそんな人はいっぱいいます。

若い子も無知だし、人脈も少ないので、その親方の元から離れると生きていけないと思い込んで動けません。


原発に話を戻すと、2011年8月4日の共同通信の記事では、原発関連作業に対して10万円の日当が東電から支払われていました。

ですが、現場の作業員の相場は日当1万から1万数千円です。

差額の9万円ほどは、間の業者の利益です。

一般の人はびっくりするでしょうが、建設業で働いている人は対して驚かないんじゃないかなあ、と。それほどまでに建設業は搾取が当たり前になっています。


某市町村の地場ゼネコン搾取

他にも実例出します。

某市町村の地場ゼネコンの仕事をしたことがあります。

その市町村には3つの大きいゼネコンがありました。


株式会社A建設、株式会社B組、C土木株式会社といったイメージです。

公共工事は、国や市町村といった官公庁が発注を出し、民間のゼネコンが入札をする形で仕事が始まります。


この入札で仕事が決まった後に、某市町村のゼネコンではA、B、C社を一巡させるのです。

実際に施工をするのがD社だとします。

じゃあ入札でA社が仕事を取ると、市町村→A社→B社→C社→D社というようにお金を流します。

このとき、B社とC社は一切仕事をしません。間に入って搾取するだけです。


入札でB社が仕事を取るとします。そのときは市町村→B社→C社→A社→D社と、お金を流します。

入札でC社が取ると、市町村→C社→A社→B社→D社です。


A、B、C社は、完全に結託していて、初めから話が出来上がっているのです。

間に入る業者はお金を抜くだけです。

損をするのは、実際に施工している末端と、お金を吹っ掛けられる市町村、税金を支払っている市民、国民です。


これらの話は、事実です。


搾取が生まれる根本的理由

ここから少し難しい話をします。

経済学の話です。


搾取が生まれる理由は、根本的に企業の目的をはき違えているからです。

新古典派経済学では、企業の目的は利益だとされました。

こんなものは嘘です。理論上、都合が良いのですが、現実社会でやるとダメです。


以前、利益獲得の原則をご紹介しました。

利益獲得の原則は、

改善→使命→利益です。


自分を知る、社会を知る、お客さんを知る、

だからこそ、社会がどうすべきか、お客さんの人生を良くするためにどうすべきか、自身の使命が明らかになる、

自分のすべきことをやっているうちに利益が発生する。

利益が発生するのはこういった筋道です。


ドラッカーは次のように言いました。

企業の目的は、それぞれ企業の外にある。企業は社会の機関であり、目的は社会にある。
したがって、事業の目的として有効な定義は一つしかない。顧客の創造である。(『現代の経営』)


企業が利益を確保するのは当たり前ですが、それは重要な話ではありません。

価値を生み出すからこそ、最終的に利益が発生するのであり、価値を生み出さずにお金を奪く行為は害悪です。


利益のみを目的として走り出した企業は、どんなに大きな成長をしようが、”確実に”破綻します。そこで働く人々に使命がないからです。

なにをすべきかが根本的に分かっていないからです。

価値を生み出さずにお金を得ようとすると、搾取か粉飾しかやることがなくなるんです。


そのいい事例が、前章でお話しした作業員の日当搾取の問題です。


格差が生まれる仕組み

新古典派経済学では、「企業の目的は利益」だとされました。

完全にやられてます。おそらく多くの人たちが、間違った経済学者たちの罠にかかっています。


実は経済学は、権力者に”いいように使われている”学問という側面があります。

中央銀行による信用創造やマネーサプライの創出がありますよね。

経済学では、これらを当たり前のことと考えていますが、本質的には異常です。


お金の本来の価値を考えると、通貨の価値は上下してはいけません。

あなたが労働の対価として100万円を受け取ったとします。

一年間で10%のインフレが起きて、100万円だったものが110万円になりました。

相対的に考えると、あなたが持っていた100万円の価値は目減りしたことになります。


お金の本来の機能は、価値保存です。なのに、100万円の価値が目減りしています。実はおかしいんです。

インフレやデフレが起きるから、お金の発行を増やすとか減らすとか言いますが、完全に逆です。

お金を増やしたり減らしたりするから、インフレやデフレが起こるんです。


お金の機能を考えた場合、価値の総量に通貨の発行量を合わせるのが基本です。

Googleで検索をして、お金の機能を検索してみてください。

銀行のホームページなどで「お金には「尺度」「交換」「保存」の3つの役割があります。」などと説明されています。


ですが、実際は「保存」されていません。お金の価値ってガンガン変わるんです。

実はお金の価値を自由に左右できると、権力者は儲かる仕組みになっています。


資本主義社会の支配者層は、不況のときに資源や生産物を買いあさります。

そして、もう一度、好況にして労働者たちに思いっきり生産させます。

好況にするのは簡単です。金融経済で想定元本を無限に膨らませていくだけだからです。

お金を刷って、つぎ込むだけです。


ほっておくとサブプライムショックのように弾ける時が来ます。

世界恐慌ですね。

不況になれば、また資源や生産物を買い叩きます。


そしてまた、お金を刷ってつぎ込んで好況を呼び起こす。

不況で貧乏になった労働者は必死に働くので、支配者たちの資産価値もどんどん増えていきます。

これが世界の格差の仕組みです。


搾取のない社会へ

搾取、格差など暗めな話になってしまいましたが、決して心まで暗くしないでください。

心は常に明るくです。


社会の実態を知ることは重要です。

知らないと何も手が打てないからです。


格差ができる仕組みの中に生きている、搾取が生まれる仕組みの中に生きている、それを知るだけでも今日からの行動が変わってきます。

私が情報発信しているのも、このあたりが大きな理由です。


はっきり言って、私一人じゃなにもできません。

できることをしていくしかないのですが、人間一人の力なんて無力です。

だからこそ、少しずつでも仲間を増やそうと思って、発信を続けています。

根本的に変えたいのは、人類の思想自体です。今の資本主義は完全に歪んでいます。

私の思考力も限界があります。社会の歪みを是正する方法も確立しきっているわけではありません。仲間のうちから、少しでも是正に向かうパワーが生まれてきたら、これ以上の喜びはありません。


私の当面の目標は、時間、経済、精神に余裕のある人を増やすことです。

その想いの根本には、格差や搾取の是正があります。

身をもって身近に体験しているからです。


時間、経済、精神に余裕のある人を増やして、こういった社会的な問題を共に語れる仲間を増やしていきたい、そんな心の内を今回は記事にさせていただきました。

ここまで読んでいただきありがとうございます。


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今回は以上です。いつもありがとうございます。感謝してます。


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