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山里村5ヵ年計画 2

 まず「① 村民全員に200万円のベーシック・インカム」について説明いたします。

 これは「村民全員に200万円をばらまく」という話ではありません。村民一人当たり、少なくとも年収200万円になるように補助をする、ということです。一人世帯であれば200万円、五人世帯であれば1000万円になるように補助をするというのが基本です。ただし、家族が増えるに従って、少しずつ一人当たりの基本金額は下げることは検討しています。詳しい調査と検証は必要ですが、例えば二人家族であれば380万円、三人家族であれば540万円というようなイメージでいます。電子レンジは一人当たり1台必要なわけではありませんからね。

 みなさまご存じのように我が山里村は、人口2000人足らず、村の年間予算は各種の補助金を合わせて30億円程度の小さな村です。決して予算は潤沢ではありません。そんな村で、そんな夢のようなことを言っても、とみなさまはお考えかもしれません。

 しかし、私は可能だと考えています。行政には、生活保護を初めとするさまざまな補助金制度があります。年金、児童手当もそのひとつです。それらの制度は申請が面倒であったり、制度自体が知られていないものもたくさんあります。私たち行政の場にいる者も、自分の専門分野以外のことはよく知らないというのが正直なところです。

 我が村では、その制度のハードルを下げ、ありとあらゆる補助金を(もちろん嘘はいけませんよ)当然の権利として受け取れるように、専門のスペシャリストを育成し、みなさまに活用していただきたいと考えています。みなさまの多くは「人様に迷惑をかけてまで……」という気持ちをお持ちです。それはとてもうるわしい思いですが、間違っています。これは当然の権利です。ですから、そういう思いは、今すぐお捨てください。私どものスペシャリストは、それぞれのご世帯で取得可能なすべての補助金リストを作成し、可能な限り簡便に申請し、受け取れるよう力を尽くします。

 山里村の平均年齢は、59.6歳です。多くのみなさまは年金生活をなさっています。その年金と各種の補助金の合計が200万円に満たない場合、200万円になるように、山里村が補填いたします。

 「すべての山里村民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」のです。私は、それはまず一人当たり年間200万円の収入から始まると考え、5ヵ年計画の①にあげました。

 この計画の総予算は一億円を考えています。200万円をばらまくのでしたら50人分に過ぎませんが、ここまでお話ししたことを実施すれば、決して不可能ではないと考えています。

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