猫の歯はどうしようもなく愛おしかった
猫の歯石取りと抜歯の話です。
うちには推定11才になる猫がいる。
その猫の口がとんでもなく臭いのだ。
前の日の夜飲みすぎた上に、歯磨きを忘れて寝た翌朝並みの悪臭を放つその口で、私の唇をザリリザリリとなめてくれる。
臭い…けど嬉しい…
ペットのいる人ははわかると思うが、彼らの悪臭はなぜか癖になる。
わざわざ嗅ぎに行ったりするのだから、彼らを愛するあまり、限りなく変態に近付く。
それはともかく、口の臭いには原因があり、うちの猫の場合は歯肉炎が主な原因とのことだった。
獣医さんによると、すでにグラグラし始めている歯は抜く必要があるという。
食欲も落ちてきているということで、思いきって全身麻酔をして抜くことにした。
前日の夜から水含めの絶食で、すでにその時点で心配すぎて泣きそうになっていた私。
当日も、もうやめます!と言いたいのを必死でこらえ、やっとの思いで預けてからは、トボトボと家に帰り、
猫がいないというだけでつまらない空間と成り果てた自宅でぼんやりしていた。
その後、無事処置も終わり、しょんぼりしながらも元気そうな猫に会えた。
安堵からやたらとテンションが上がってしまった私は、手渡された猫の歯を見てかわいいかわいいと喜び、病院の方々に呆れられることとなった。
愛する猫の体の一部、ペンダントにでもして持ち歩きたいくらい愛おしい。
何てかわいいんだ、猫、すき。
まだまだずーっと長生きして、私をたくさん喜ばせたり、心配させて欲しい。
問題の口臭の方はなくなってしまって、変態としては少しさみしい。
最後まで読んでくださいましてありがとうございました。
またー🙌
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