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宿題の記録(覚書)

学校の授業はつまらない、と言ってときどきおやすみをするわが子の記録。
学期のおわりに転校してしまう子がいると聞いてからは「〇〇くんに会う日を減らしたくない」から、「学校はやすまない」と決然と言い放ち、休まず通う、そんな子。
今日の宿題は彼の想像力を刺激したようで、もりもりと取り組んでいました。ドリルはいつまでたっても終わらないのに。
漢字ドリルの9.10.11の漢字をひとつ以上使ったおはなしをつくる、というのが宿題。

その漢字とは・・・
顔 食 歩 走 来 止 妹 弟 里 週 夜


むかしむかし顔がきれいな人がいました。
毎日、その人は、走ったり歩いたり、食じしたり、車にのって、ちゅう車じょうにその車をとめに行ったりして、大いそがし。
おまけにその人は、弟と妹がいて母はなくなり、三人でくらしていました。
その人の家は、山里にあります。
そのうちすぐに夜が来るんです。それは、来週も再来週もおなじでした。
ある日強い人と弱い人に会いました。その日その人たちとしり合いになりました。家もどこにあるかしりました。二人は、違う場所にすんでいることもわかりました。
家は自分の家とその強い人の家はすごく遠かったのです。弱い人の家は、近かったんです。その日の帰り道、その人たちもいっしょに買いものに行きました。その日、売りものの、売り方が少しわかりました。
その日、べんきょうのどうぐやプリントを作って帰りました。弟ようと妹ようでわけられていました。つぎの日の朝、おきるともう弟と妹は、もうべんきょうに、答えていました。楽しそうでした。それは毎日つづきました。その日は六月一日からはじまりました。ですが六月の前半でぜんぶなくなってしまいました。そのプリントやドリルがなくなった日は、とても晴れていました。なので何かしようとおもって、馬をさがしたり、魚をつったり、野山であそんだり、野原であそんだり、岩にのぼったり、池をながめたり、海でおよいだり工作をしたり、ドアを引いたり家の内がわをさがしたり、弓矢をつくったり、古いものを見たり、寺におまいりをしたり、親に会いに行ったり、自分でなぞなぞを作ったり、鳴く虫をあつめたり、麦茶をのんだり、米を食べたり、道をさんぽしたり、いろいろして一日をすごせたのでした。
こんなに一日をむだにしてたんだ、とおもいました。その日の夕食は肉でした。そとを見るとまっ黒でした。つぎの日から新しい一日のはじまりです。
「おしまい」

ものすごく集中して書き上げたおはなし。
つながりがまだまだ不安定だけれど、こういうお題に夢中になれて、誇らしげにそれを読んでくれる子どものすがたに わたしは安心しています。

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