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いろいろな価値観に触れる面白さ

Xに何気なく描いた漫画を上げたら超バズりました。
制作時間2時間ぐらいの、下書きもなく勢いだけで描いたやつ。

(勢いだけで描いた話のほうが伸びがちな私)




これが、3.9万いいね。


SNS、何が伸びるかわかんないよねまじで。

でも今回の作品の反応は色々あって、すごく面白かったんですよ。

というわけで、いくつか反応を並べていきます。


右利き側が「そうか!!!左利きってこういう小さなことで微妙に困ってるんだな!!!」「職場の人で逆向きの人ってそういえば左利きだわ!」と気づいてくれる瞬間を垣間見れたり


左利きの人が知った、私が知らなかった右利き社会を垣間見れたり(刺繍糸の依り方向が右利きに最適化されてるなんて思わないよね!?)

左利き本人が、無自覚に右利き社会に順応していた事実を垣間見たり

家族や共同生活する人が右と左の違いを知ったときのエピソードを聞けたり

右利きとか左利きとか関係なしに、製品デザインがそうなってるんだから、普通に考えてそっちに表を入れるだろ!やっぱりただの注意力不足だよ!ってご意見とか(この類ではキツイ文章の引用いっぱいあったけど、あえてあとから見返したいものではないので貼らないです)

事実関係がどうこうじゃなく、そもそも上司の言い方がヒドイという言い方をする人



上司のスタンスもまた正しかったと捉える人。

色んな視点、大事だよね。


やー、私としてはね、この漫画は
「昔は自分が社会でうまくやれなすぎてこんなことでも怒られてたっけなぁ…」
って記憶から描いただけなんですよね。

それがここまで沢山の方向に興味が広がっていて、色んな視点で読む人がいて、面白いなぁと。
反応見るの楽しくて、数日間Xの閲覧時間上がりまくっていたよ。

正直私は、クリアファイルって「中の書類が汚れず、折れない」ために挟めるためのものでしかないと思っていて。
向きなんて気にしたことなかったんですよね。

そこで「次に使う人のことを考えなさい」って言われた時、うわー!そんなこと考えたこともなかったー!ってなったんです。

そもそも、正しい向きがあるなんてー!って思ったし、反面、そんなの気になる人いるんだ!?っていうちょっとしたカルチャーショックもありました。(反応でも「そんなの気にならん」派と「気になるから向き違う人がいることに苛ついてる」派が両極端でした。価値観のすり合わせってマジで難しい)

ちなみに言い方がキツイって意見結構あったけど、私は上司の言い方そのものにショックは受けてないです。記憶に残るほどショックを受けたのは「誰かに指摘されないとそんなことにも気付けなかった自分」に対して、かな。

でも同じように「気にしたこと無かった」って言ってる人がいっぱいいて、ちょっとホッとしたところもあったりした。

当時、適当に挟んだとしても高確率で裏返るのは何でなのか気づけなかったんですよね。何でかっていうと、左利きって、生まれたときから当たり前に右利き社会で生きてるので、使いづらいとか考えることなく「その使いづらい世界が自分にとっての当たり前」だから。

だから働いてる当時は、私があまりに物事に無頓着だから毎回ひっくり返るんだと思って、ひたすら自己嫌悪に陥りながら毎回それを気にするようにしていたわけです。

でも、これ多分おなじ無頓着でも、右利きならそこまで裏返らないと思うんですよね。それは何故かと言うと、右利きは自然な動きをすればある程度自然に正しい向きでクリアファイルを使うから。

でも私は在職中には気づかず、仕事をやめて家で学校とかのプリントを分類していく中で突然気づいた。これは多分クリアファイルに挟まった書類を「私だけが使う」状態になったからこそ気付いたんだと思います。

そんなちょっとしたエピソードで、色んな人の色んな価値観に触れられたのめっちゃ面白かったですねー!

 
お互いより良い関係を築くためにはどうするのがいいかなどの実体験も聞けたりもして。

伝えるべきことは伝えながらも、相手の視点からの理解がある言葉って素敵だよね。こういうの理想だなぁ。他にも同様の声掛けしてる人とか考え方持ってる人がいて、柔軟で素敵だと思った。


あと、私がASDだからってだけで「多分この人、他にも迷惑行為重ねてたよね」っていうこと言ってる人も結構いた・・・

私がこのエピソードから伝えたかった本質は「気遣いや心遣いをしろ」じゃないんだけど・・・

国語の試験で「筆者のこのときの気持ち」について書く問に作者本人が回答したら不正解だった、みたいな逸話を思い出しますね。

私が伝えたい本題そこじゃない。
スライドしているのはどっちなのか。

でもこうやって「この作者ASDだから多分他にも周りに迷惑かけまくってたんだと思うよ」っていうふうに書いてる人も結構いて、何だか悲しいなぁと思った。

周りに迷惑かけるやつ→ASDとか、とにかく発達障害持ち

っていう、あまり良くない先入観。いや・・・まぁ、実際迷惑沢山かけてたと思うけどさ。色々思い当たることはいっぱいある。

気遣いや心遣いをしようとしても、今回指摘されたことで言えば、気づいたら裏返って入ってて。在職中ずっと気にしてたけど気を抜くとダメで。自分自身なんでこんなダメなんだろう・・・と落ち込む原因にしかなってなかったんですよね。

でも、その原因が「左利き故に、無意識で使うと逆向きに入る」ということがわかったよ!もし同じように怒られてる人とか、もし同じように裏返しにする人がいたら、もしかして左利きじゃないでしょうか?ちょっとその視点で見てみてね!っていう、ひとつの視点の提案をしたくて描いた作品だったの。

別に「クリアファイルは右開きで使うもので、揃っている方が他の人のためだよ」ってことを伝えたい話ではないんだけどなぁ。

ASDだから迷惑かけてしまっていた行動も、この右利きと左利きの違いみたいに、私の中の「自然」な所作が他の人とは違う所作であった故に周りにとっては迷惑だったことも沢山あったんだと思っていて。

でもそれって本当に悪いことなのかな。
だって、生まれつきやりやすい方法というのはそれぞれにあるから。

君にとってやりやすい方法ではなく、周りに合わせなさい!っていうのも結構暴力的だなと感じるところもあるよ。

ただ、スムーズな仕事をするためには「合わせる」ことの重要性もよく分かる。
だからこそ、私は社会人として上手くやれなかった。
合わせられない事が多すぎた。

現在周りに合わせる必要がない「個人事業主」になってからは生活が安定しているわけで、適材適所というものはあるんだろう。

だから、いつでもどこでも『発達障害=迷惑な人』じゃない、とは思うので「ASDだから迷惑なことやってたんじゃないの」って言われてしまうのは悲しいなぁ。

環境に上手に合わせられない人が、周りに合わせられない自分を理解してほしい!と訴えかけることもある程度はあっていいのかもしれない。
けど、どうしても難しいときは多数派に合わせずにすむ環境に身を置くこともやっぱり大切なんだと思う。

とはいえ、ある程度の環境が「当たり前」にある人には「多数派ゆえに気付かないもの」に気づいて欲しい気持ちもあるな。

(なんかまとまらない文になりました)


あとは、多数派に属していると当たり前過ぎて見えないものに、少数派が傷ついている事実。
こういうものも知っておいてもらえたら嬉しいと思う。

何より、今回は自分の投稿きっかけに色んな気づきを得てくれた人がいたことが嬉しかったです。

最近「気づきを撒く」という肩書で活動してるんだけど、肩書を付けると肩書通りの人間になるみたいな話を聞いたことがあって。
漫画家や作家になりたいわけじゃないんだよなーと思って、これにした。


肩書通りの人になれてきているなら、嬉しいな。

ということで、多様な価値観お楽しみ頂けたでしょうか。
リプ欄も色々書いてる人いるので興味あったら覗いてみてね。

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