バビちゃんと遊んでいた日の話
教頭と裏で繋がっていた解除の先生が離職して支援級に在籍している児童4人+普通級に在籍している私の計5名に対して介助の先生が1人しかいなくなった。
支援級専属の担任が複数名いるとはいっても介助の先生1人だけじゃとてもじゃないけど回しきれなかった。
どうしても支援級に在籍している児童に介助の先生が回ることが多くて私についてくださるのは体育や移動教室の時くらいだった。
でも、私にはたくさんの友達がいた。
中でも3年生から今でもずっっっっと仲のいい友人(以下、バビちゃん)がいる。
バビちゃんとの思い出は数え切れないほどあるし
ケンカも山ほどした
でも、思い返せば色んな場面で絶対私のそばにバビちゃんがいてくれた。
あれは4年生の春
放課後に私の家でバビちゃんと遊んでいた日の話
バビちゃんと私と妹で3人仲良くワイワイやっていた。何かの拍子に立ち上がり、クローゼットの中のものを取ろうとした時だった。
バビちゃんが私に
『モノ、ズボンのチャック開いてる笑』
と言ったので私も笑いながらチャックを閉めようと顔を下に向けた。
そうすると、ズボンの金具あたりに見覚えのない白いチューブが服の中から垂れ下がっていた。
一瞬なんだろうと思った。
見覚えないなと思った。
見覚えがないに決まってる。
だってそれは普段心臓に向けて入ってるカテーテルなんだから。
静脈に留置していたカテーテルが抜けていたのだ。
すぐさまリビングのママの元へ走り泣きながら説明した。
ママはすぐに抜けていることと出血がないことを確認して救急車を呼び、ラクダ先生に電話した。
バビちゃんはただならぬ雰囲気を感じて、私の部屋に散らかっていたおもちゃやゲームを素早く片付けて自分の荷物を持ち、持ってきたお菓子を妹に預けて部屋のドアから見える私に向けてディズニーのキーホルダーを投げてこう言った
「これ!!お守り!!」
そう言って母に挨拶だけして家に帰った。
程なくして救急車が到着し、搬送された。
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