《擬態する歓楽者、ゴドリック》

今回は以下のカードについてです。

《擬態する歓楽者、ゴドリック》 {1}{R}{R}
伝説のクリーチャー ― 人間・貴族  3/3
速攻
祝祭 ― このターンに土地でない2つ以上のパーマネントがあなたのコントロール下で戦場に出たことがあるなら、擬態する歓楽者、ゴドリックは飛行と「{R}:ターン終了時まで、あなたがコントロールしているすべてのドラゴンは+1/+0の修整を受ける。」を持ち基本のパワーとタフネスが4/4のドラゴンになる。(これは他のすべてのクリーチャー・タイプを失う。)

『エルドレインの森』リリースノートより

基本的な挙動

《擬態する歓楽者、ゴドリック》は、通常は伝説のクリーチャーで、速攻を持つ3/3です。そして、祝祭で示される能力によって、ドラゴンになり、飛行と追加の能力を得て、4/4になります。

祝祭の条件

祝祭は「あるターンの間に土地でない2つ以上のパーマネントがあなたのコントロール下で戦場に出た」ことを参照する能力です。言い換えると、これが満たされていないターンは、祝祭で示される能力は適用されないことになります。

つまり、あるターンに《擬態する歓楽者、ゴドリック》が祝祭の条件を満たして4/4のドラゴンになったとしても、それはそのターンのみです。次のターンに移ると、そのターンでは祝祭の条件を満たしていないので、《擬態する歓楽者、ゴドリック》は3/3の人間に戻ります。

継続的効果と元々ある速攻

《擬態する歓楽者、ゴドリック》の祝祭で示される能力は、継続的効果(CR613)を発生させます。その効果は以下のような分類になります。

継続的効果の表

この能力による効果は1つですが、継続的効果という点は第4種+第6種+第7b種と3種類に分類されます。それぞれの種類別において、順に従って適用され、最終的な特性が決定されます。

第4種において「ドラゴンになる」という効果があります。つまり、これを適用した時点で、これのクリーチャー・タイプはドラゴンに上書きされます。元のクリーチャー・タイプは残りません。が、これによって元々持っている能力(=速攻)を失うことはありません。

第6種では能力の追加のみが行われます。ここでも、元々持っている能力(=速攻)を失うことはありません。

第7種ではP/Tの値のみが変更されます。従って、ここでも元々持っている能力(=速攻)を失うことはありません。

つまり、祝祭による能力が適用されている、いないに関わらず、《擬態する歓楽者、ゴドリック》は速攻を持ちます。

リリースノートの第1文

・《擬態する歓楽者、ゴドリック》がドラゴンになったターン中に、何らかの効果によってすべての能力を失った場合も、それは基本のパワーとタフネスが4/4のドラゴン・クリーチャーである。

『エルドレインの森』リリースノートより

これについて説明しましょう。なんらかの効果によって能力を失うのは、継続的効果第6種です。さきほどの表に追加してみましょう。

継続的効果の表。上から順番に適用する。

第6種の効果が複数あるため、適用はタイムスタンプ順になります。つまり、第6種の適用で《擬態する歓楽者、ゴドリック》は能力を全て失います。では第7b種はどうなるでしょうか?

これは継続的効果という点では第4種+第6種+第7b種に分類されますが、効果としては1つです。そして、すでに第4種(と第6種)は適用され始めているので、この効果を生み出した能力は無くなっていますが、適用は続けられます。(CR613.6)つまり、第7b種も適用されます。

613.6.
効果が複数の種類別に分類できる場合、そのそれぞれの部分がそれぞれの種類別として処理される。いずれかの種類別において効果が適用されはじめた場合、その効果を生み出している能力が途中で失われたとしても、その能力からの効果はそれぞれの種類別でそれらのオブジェクトに適用される。

結果として、《擬態する歓楽者、ゴドリック》は4/4の伝説のクリーチャー ---ドラゴン であり、能力を持ちません。
これはリリースノートに記されている通りになります。


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