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わが家のお受験ものがたり

「こんなはずではなかった!!!」
想定外の浪人生、爆誕。

今からちょうど1年前。
わが家のお受験は、昨年の春、きっちり終わる予定でした。
国公立大だけでなく、私立大も併願し、「とにかくどっかねじ込んでやる。それでいいのだ」と思ってました。
学校で受けてくる模試の結果を参考に、しっかり滑り止めも受験しました。
「浪人することを考えれば、少々受験料がかかろうとも、どっか受かればいい。じゃんじゃん課金だ!」

ところが・・・

ひとっつも○(合格)が出ない・・・。
どこからも「来ていいよ」って言ってもらえない・・・。
どういうことだ?
滑り止めだと思ってた大学からも合格が出ず、滑り止まることなく、ツルッツルに滑り倒したのです。

私立大学には、前期・中期・後期と受験パターンを多様に準備しているところもあって、共通テストの結果と前年度のボーダーを見ながら、課金を続けました。
が、ちっとも滑り止まらない。

ふと不安がよぎります。
「あいつ、共通テストの自己採点、ミスってないか?」

3月なかば。
国公立大学の前期日程も不発に終わり、いよいよ想定外のことが現実味を帯びてきました。

もしや・・・浪人?!

3月20日頃。
全ての受験日程を終え、ひとつも○を見ないまま、まさかの17連敗。
トータル課金額も、なかなかの金額になりました。これ以上は無理。

こうして、わが家に想定外の「浪人1年生」が爆誕したのです。

言うてもしゃーないけどもやな・・・

私の懸念がひとつ大当たりをしていました。
「あいつ、共通テストの自己採点、ミスってないか?」です。
結果的に、思いっきりミスってた。自己採点から30点ほど下ブレしてた。

・・・はぁ・・・

そりゃ、いくら課金しても受からんわけです。
予備校に行って、「とにかく自己採点の精度を上げてこい!」という謎のミッションを課したのでした。

2度目の共通テスト

あっという間の1年間。
「まぁ、2回目やけんな。自分でちゃんとしまいよ。あんたのお母さん、あんまり暇ないで〜」って笑って話せるくらいのテンションではありました。
1年間、一生懸命やっていた。それは知ってる。思ったように成績が伸びない時期があったことも、知ってる。
それでもやはり、親としては「思うような結果が出ると良いな」と願っていたのです。

が、今年の共通テストでも、思うような結果が出せませんでした。

さすがに2〜3日はお通夜でした。19歳の成人男子が悔しいと泣きじゃくりました。
しかし、こればっかりはどうしようもない。テストとはそういうもの。

そして、前を向いて、もうひと踏ん張りだと気持ちを切り替え始めた矢先・・・今度はコロナ感染です。41度の熱が3日間続きました。
もう笑うしかない。
結果的に、本命となりつつあった私立大学の入試は受験できませんでした。

さて、どうしたものかと思い始めた頃、感染前に受験していた大学から「来てもいいよ」の通知をもらいました。やっとです。2年越しの初めての「合格」の文字。
私は嬉しかったし、ほっとしました。

が、本人は少し違っていたようです。
この期に及んで、予備校の先生に「行ける国公立大学を教えてくれ」と相談していました。

でもどうだろう・・・。

ここから、私は彼に1つの提案をします。
いろんな考えがあると思うし、もしかしたら私の提案は、19歳の成人男子を甘やかす提案だったのかもしれません。
それでも言わずにはいられなかったんです。

どこで頑張るかではなく、そこで頑張ってこい!

「もうさ、来てもいいよって言ってくれてる大学に気持ちよく行ったら?龍谷大学、めっちゃ綺麗だし、京都での大学生活楽しいと思うよ。そこでしっかり4年間頑張ってみなよ」と。

結果的に、19歳男子は自分の目で大学を見て、自分の意思で京都の大学に進学することにしました。
受験というレースの結果としては、本人が大満足できる結果ではないと思います。それでも限られた時間で悩んで考えて出した納得解だと私は思っていますし、本人もなんだか楽しそうです。

人生は長距離走。
どうしても学びたかったら、幾つになっても学ぶことはできる。いくらでもチャレンジはできる。
私が彼に、自分の経験から自信を持って伝えることができるのは、これだけです。

こうして、3月に入る直前に、我が家の受験ものがたりは幕を閉じ、ここ数週間は、春からの新生活に向けて色々と準備を進めています。
この1年、やっぱりちょっと元気がないように見える日が多かった19歳男子も、最近はやっとケタケタと笑うようになりました。
私自身、彼にそんなにまとまった時間を割いてやることもできず、「これ、マジで早めに決断できてよかったな」と思っています。最後の最後まで、国公立後期試験まで頑張る受験生も、それを支えるご家族のみなさんも本当にすごいなと思います。尊敬しかありません。

春からは・・・これからは・・・

ちなみに、進学する先には、私が10年前にめっちゃくちゃお世話になったポン真鍋さんがいます。入学したら絶対に会いに行かなきゃ!(入学するのは私じゃないけどw)
そして、徒歩圏内に現在進行形でお世話になりまくってる財団の事務所があることが発覚しました。これも何かのご縁でしょうか?

この1年で、彼も自己理解が少し進んだようで、自分の得意なことや圧倒的に向いてないことも少しわかったようです。とはいうものの、自分で勝手に枠を決めず、色々とやってみてほしいなと思っています。
ただ、私も20年近く彼と付き合ってきて、「ここで一発勝負!」みたいな場面は、ちょっと苦手なのかな?と。ここから社会に出るまではもちろんのこと、その後もコツコツと目の前のことに丁寧に向き合って徳を積む方式を採用した方がいいんじゃないのかな〜?という風に思っています。

夏にはハタチ。
さすがに四六時中そばにいて命の危険から守ってやる必要はなくなったけど、もうしばらく、ここからは少し距離を取って見守ってやりたいなと思っています。
がんばれよ!



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