見出し画像

小笠原和葉『理系ボディーワーカーが教える"安心" システム感情片付け術』(日貿出版社、2016年)を読みました。

ナラティブ・アプローチを学び始めるとともに再度身体性に興味を持つようになりました。セラピーの本を読むとこの分野で蓄積された知見が膨大にあることを知りました。それと自分の内面を見つめることへの興味もある中、本書の著者である小笠原さんの講演を聴く機会があり、非常に興味深かったので本書を読んでみました。トラウマが身体化されるという考え方、そして神経系が心と身体をつないでいるという考え方などフムフムな内容でした。著者はもともと大学院まで宇宙物理学を学び(Natureに論文が掲載されたこともあるそうです。すごい。)、現在はボディワーカーという仕事をされています。特に、Somatic Experiencing (SE)というトラウマ療法を実践されていて、トラウマを身体にアプローチすることで解消するという考え方は私にとってはちょっとした驚きでした。この分野をもっと知りたいと思いました。セラピーにおける知見から学べることはたくさんありますね。

本書より…

SEの特徴は、トラウマをそれぞれの人が経験した出来事の問題として心理面から解きほぐしていくのではなく、起きてしまった出来事に対して「神経系」が凍りついたままになっている、つまり「身体の生理学的な問題」として捉え、カラダの解放を通して治療を進めていくことです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?