ピーター・マグロウ, ジョエル・ワーナー『世界“笑いのツボ”探し』(CCCメディアハウス、2018年)を読みました。

なぜ人は笑うのかということは実はまだよくわかっていないようです。ベルクソンなどの哲学者やダンデスなどの民俗学者などがこれまでトライしてきましたがまだまだのようです。ピーター・マグロウは笑いの科学の研究をすすめる正統的な研究者ですが彼とジャーナリストである著者2人が世界を旅しながら(珍道中ですが…)先行研究を紹介しながらドタバタするという書物事態がお笑いのような一冊となっています。私自身ライフワークとして笑いに取り組みたいと思っていますが先人の残した足跡をたどるのには最適な一冊でした。

本書より…

タンザニアでも学んだように、ユーモアは使いようによっては、人を結びつけ、絆を築き、ポジティブな感情を高めてくれる強力な社交ツールとなる。それは、たとえば誰かをからかう笑いでも同じだ。学校現場ではとかく悪者にされがちなこの「からかい」だが、集団のやる気を高めたり、互いの関係を確かめ合ったり、相手が怒るような話題を伝えたりする際に、実はとても役に立つのだ。これについて詳しいのが、カリフォルニア大学バークレー校の心理学者ダッチャー・ケルトナーだ。

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