Base Ball Bear を見て、「あぁ歳取ったな」と実感したはなし
先日、いつも通りYouTubeを開くと、おススメに出てきた。
「あ、Base Ball Bearだ。懐かしい」と思い、クリックした。
メンバーは3人になっていた。「そうか、ギターの湯浅将平は、突然行方をくらまして、脱退したんだっけ」と思い曲を聞く。
「ん、なかなか良い、昔の曲みたい」と思い、コメント欄を読むと、僕と同じように、「昔を思い出す」というような感想が書いてある。
ボーカルの、小出祐介は、シャツと黒いパンツを履いている。これも懐かしい。実は、僕が白シャツと黒いパンツを好んでいるのは、小出祐介の影響を受けているのだ。
しかし、小出祐介の顔を見ると、少しショックだった。
「老けている」
当たり前だ、僕が、Base Ball Bear を好きだったのは、大学生から社会人2年目くらいまでである。それから10年以上経った。
彼は、僕より2歳上の1984年生まれ。今年で37歳。それは仕方ない。
しかし、小出祐介ぽいファッション。Base Ball Bear 思い出すなんだか青い曲。完全に昔を思い出していたのだが、そこにいた彼は、しっかり歳を取っていた。
思わず、洗面所に向かった。自分の顔をまじまじと見てみる。そこには、同じように歳をとった自分の顔があった。
「そうだよな、小出祐介が老けたんじゃなく、俺も老けたんだよ」「Base Ball Bearが好きな時代から、10年以上も経っているんだよな」「10年早過ぎだろ」
なんだか悲しくなり、昔を思い出しながら、Base Ball Bear の曲を聞いた。
僕が、初めてBase Ball Bearを知ったのは、このELECTRIC SUMMERだ。
ベボベ(Base Ball Bearの略)の中で、一番好きな曲でもある。
ELECTRIC SUMMERは、テレビ東京系『JAPAN COUNTDOWN』2006年6月度オープニングテーマであり、そこで初めて知った。
「えれくとりっくさぁーまー」と力が抜けるような声で女性が歌い、それに合いの手を入れるように歌う男性ボーカル。
「なんだこの曲は!」と19歳の僕は衝撃を受けた。
その後、「C」というメジャー1枚目のアルバムをレンタルして、YouTubeやカボスで曲を聞きまくった。(当時は違法でアップロードされまくっていて、皆そうしていた)
アルバムCの2曲目、GIRL FRIEND。
当時「なんだか見たことある図書館だな」と思ったが、つくば市立中央図書館だった。余計に好きになる。
このGIRL FRIENDでの小出祐介を見て分かるように、彼は、白いシャツ、ネクタイ、パンツ、コンバースというのが基本スタイルであった。
スティーブジョブスが、服を選ぶ時間を無くすために、常に同じ服を着ている、ということを知る数年前に、その人独自の基本ファッションという考え方を知ったのは、この小出祐介が初めてであった。
そして、今、僕は影響され、10年ほど、黒かネイビーのパンツを履き続けて、シャツを好んで着ている。(夏を除く)
ベボベを知ってから、彼らの勢いは増していった。出す曲出す曲が、色々なテーマ曲、タイアップ曲となっていた。
僕は、「目を付けていたバンドや、アイドルが、徐々に売れていとこんな感じなのか」という感覚を初めて味わった。
ほぼ同時期に、RADWIMPSを知り、曲を聞きまくっていたが、当時は、ベボベの方が勢いを感じ、ここまで知名度に差が出るとは、全く想像できなかった。また、小出祐介と山口一郎。ボーカル同士に親交がある、サカナクションにも同じことが言える。
ここに当時のベボベの勢いをまとめておく。メジャーデビューシングルから番号を振っている。
①ELECTRIC SUMMER
テレビ東京系『JAPAN COUNTDOWN』2006年6月度オープニングテーマ
tvk他「saku saku」2006年6月度エンディングテーマ
②STAND BY ME
TBS系『COUNT DOWN TV』2006年10月度エンディングテーマ
江崎グリコ『ポッキー』2006年10月~2006年12月度SSTV限定CMソング
③抱きしめたい
テレビ東京系『JAPAN COUNTDOWN』2007年4月度オープニングテーマ
tvk他「saku saku」2007年4月度エンディングテーマ
④ドラマチック
TBS系アニメ『おおきく振りかぶって』第1期オープニングテーマ
⑥愛してる(作詞・作曲:小出祐介、編曲:Base Ball Bear・玉井健二)
日本テレビ系『音楽戦士 MUSIC FIGHTER』パワープレイ
日本テレビ系『音燃え!』エンディングテーマ
中京テレビ『スーパーチャンプル』2007年11月度エンディングテーマ
フジテレビ系『志村けんのだいじょうぶだぁII』12月度エンディングテーマ
北海道テレビ放送『夢チカ18』2008年1月度 オープニングテーマ
⑦changes
フジテレビ系ノイタミナ枠アニメ『図書館戦争』エンディングテーマ
⑧LOVE MATHEMATICS
テレビ東京系『JAPAN COUNTDOWN』2008年12月度エンディングテーマ
⑨神々LOOKS YOU
松竹配給映画「鴨川ホルモー」主題歌
⑩BREEEEZE GIRL
資生堂「シーブリーズ」CMソング
エムティーアイ「music.jp」CMソング
Google Play Music「音楽のある生活・夏フェス編」CMソング
その後も数年聞いていたが、熱を持って好きで聞いていたのは、この2009年あたりまでである。
ちなみに、最初で最後、日本武道館へ行ったのは、ベボベのライブである。
2010年1月3日、年明け早々、当時彼女も誘える人もおらず。なんとか誘ったのは、大学院生だった筑波大卓球部の同期だった。席は前から数列。「なんでこんな良い席を、こいつと見ているんだ...」と来てくれたのにめちゃくちゃ失礼な感想を持ちながら、ライブを楽しんだ。
ライブ後、興奮冷めやらないまま、2人でカラオケボックスに飛び込み、セットリスト順に全部歌った。
帰り道、彼は「これが気に入った、彼女用に買う」と言い、神々LOOKS YOUをTSUTAYAで購入して帰ったのだった。
この、WINK SNIPER は最高に良かった。
また、僕が大好きな、今夜はブギーバック。(このブギーバックが一番好きである)
この曲を知ったのも、ベボベである。
確か、ベボベとチャットモンチーがコラボしたライブで、曲の途中で小出祐介が、「よくないコレ?コレよくない?よくなくなくなくなくなくない?」と歌うと一気に盛り上がったのだ。
「なんなんだこれは、何が起こっているの?」と疑問に持ち調べると、これは、今夜はブギーバックの歌詞だと知り、そこで初めて今夜はブギーバックを知った。
そして、シングル・アルバム通じて初のオリコンTOP10入りを果たした。この曲。
当時、大学4年生。来年から卓球は引退し普通に就職する、僕にとても響いた。
社会人になる前、高校生の時に設定したふざけたメールアドレスから、真面目なメールアドレスへ変更した。そのアドレスは、このchangesにもろ影響を受けたアドレスになっている。
このように、20歳前後の僕に、Base Ball Bearは大きな影響を与えている。
当時、ベボベのPV(いつからPVをMVと言うようになったのだろうか?」には、制服を着た女子高生がたくさん出ていた。
先程の、 ELECTRIC SUMMER、GIRL FRIENDしかり。そんなことを思い出し、このPV、いやMVを10数年振りに見た。
冒頭女の子が、「やりたいことは見つかりましたか?もしかして結婚してたりしますか?今の私に10年後の自分は、全く想像できないけど、今日は元気です」
彼女の言葉、PV、曲、歌詞。全てが甘酸っぱく、なんだかものすごく恥ずかしくなった。
そう思うのも歳を取った証拠だろう。
最後に、当時僕は、女性メンバーベースの関根史織が好きだった。
確か小出祐介も言っていたが、可愛いとも可愛くないとも、なんとも言えないとても良い雰囲気を持っている彼女が好きだった。ほとんどのファンが同じ感想を持っていると思う。
当時、各メンバーが、オフィシャルサイトでブログを書いていた。
その中で、彼女は高校生時代、スーパーでバイトをしていて、その日はもずくの試食担当を任された。少し嫌なおばさん先輩に、「最低でも試食分は全部食べてもらいなさいよ」と言われるも、なかなかもずくは試食されない。
ステーキ肉は少し食べてみたいと思っても、もずくを試食してみたいという人は少ないであろう。
一生懸命声をかけ、もずくをすすめる高校生の関根嬢。しかし、試食終了時間が迫る。このまま負けるのが悔しかった彼女は、先輩、客の目を盗み、涙しながら、試食用のもずくをすすりまくった。
というエピソードが、今でも覚えていて大好きである。
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