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「ずっと真夜中でいいのに。」のライブに初めて行ったはなし

2022年末12月、Spotifyから「あなたが今年一番聞いた曲はこれです」と聞いてもないのに教えてくれた。このSpotifyの1年を振り返るサービスは毎年大好きで、スクショを撮りSNSにアップした。

2022年Spotifyで一番聞いた曲は、ずっと真夜中でいいのに 。「あいつら全員同窓会」 だったようだ。この曲は、気に入ってから3日間程ずっとリピートしていた。

SNSにアップすると、ずっと真夜中でいいのに。ファンの友人I君が反応をしてくれ、年末に会うと「1月にずとまよのライブあるけど行きたい?」と聞かれた。ずとまよ とはずっと真夜中でいいのに。の略だ。ずとまよという単語を人生で初めて聞いたが「え?行けるなら行きたい!」と何食わぬ顔して答えた。

それから2023年となり、普通に暮らしていると、ライブの2日前にI君から「ずとまよ行く?」と連絡があった。「行きたい」と答えると「じゃあチケット取るわ」と数分後にチケット確保したとの連絡がある。

「ダフ屋の友達でもいるの?」と聞くと、今時は、キャンセル分をリセールしているので、そこで予約したとのこと。昔はmixiを使ってチケットの売買していたのに、便利な世の中になったもんだ。ちなみに僕が初めて行ったライブは大学4年のアジカンのライブで、mixiでお姉さんからチケットを現地で購入したものだった。


ここで、僕のずっと真夜中でいいのに。歴を紹介する。2018年12月にSpotifyを聞いていて「この曲良いなー」と思いスマホを見ると、秒針を噛む ずっと真夜中でいいのに。と表示されていた。


「これどっちが曲名なんだよ?」と調べると、秒針を噛むが曲名で、ずっと真夜中でいいのに。が歌手名ということを知る。秒針を噛むは「サビまではめちゃくちゃ好きだけど、サビが好みじゃくなくて惜しいなー」という感じで、その感覚は今も同じ。

その数日後、「この曲良いなー」と思ったら、脳裏上のクラッカー ずっと真夜中でいいのに。 と表示。「出た!曲名か歌手名かわからないやつだ!」と興奮したのが、ずっと真夜中でいいのに。との出会いである。

それから数年、ずっと真夜中でいいのに。という存在は知っているので「着実に売れてきているな」という印象は持っていたが、特に追っかけているわけではなかった。

実際に売れてきていると思うのだが、一般的な認知度はどれくらいなのだろうか。おじさんになると周りもおじさんなので全くわからないが気になっている。

そして2022年7月、冒頭のあいつら全員同窓会にハマる。この曲はSpotifyのCMに起用されており、Spotifyを聞いていると途中に入る広告で知っていたのだが、ちゃんと聞くとめちゃくちゃ良かった。

流行りの曲を追わないおじさんの僕は「久しぶりに今時の曲を聞いているぞ!」と思ったのが、調べると2021年の曲と知り勝手に残念な気持ちになった。

11月アマプラでチェンソーマンを見ていると、第2話のエンディング曲で残機が流れてきた。「あーこれめっちゃかっこいいな」と思い数日残機を聞きまくる。


話は戻り、チケット確保の連絡後、I君に聞いていた方が良い曲のプレイリストを作ってもらい、2日間なるべくリピートして、1月15日のライブ本番に臨むことになる。

当日朝8時「せっかくだからグッズ買おうかな」と思いグッズサイトを見る。デザインは「こりゃどれもパンチ効いているな」という印象。実生活では絶対買わないデザインばかりなのだが、僕は実生活でも服を全然買っていなかった。

昨年夏に来ていたTシャツは、前澤友作宇宙旅行記念Tシャツ、YouTubeチャンネルのマリマリマリーTシャツサウナランド×エストネーションコラボTシャツ、とどれもグッズなのであって、そろそろ違うTシャツが欲しいなと思い、紫のTシャツに目を付けた。

当たり前だがモデルのお姉さんが着るとかっこよく見える

当日会場だと売り切れる可能性があるが、今は事前にネット購入し会場受取というサービスがあるらしい。それで購入しようと思ったのだが、カートに入れ、受取時間も選択し、カード番号、パスワードを入れてもなぜか購入することが出来なかった。メール、購入履歴、カードの履歴を見ても購入されておらず、ビビりながらもう一度購入を試みるも同じ結果に。「あーもうやだ!諦めた!」ということで、グッズ購入は諦めた。

しかし、グッズも何も持たずに詳しくないアーティストのライブに行くのはだいぶ心もとない。「現地で出来れば買いたいな」と思い、会場の代々木第一体育館に向かった。

代々木第一体育館には、2014年の世界卓球東京大会以来だろうか。数日前に代々木第二体育館には、仕事の下見で行っていたが、規模は大違いである。
※2023年3月末 卓球のTリーグプレーオフは、代々木第二体育館開催(皆さん来て下さいね)

渋谷から歩いて向かう途中から雨がパラパラ降ってきた。渋谷の人混みで傘はめちゃくちゃ邪魔なのだが、欧米人と違い雨に濡れるのが嫌いな僕は折りたたみ傘を開いて向かった。代々木第一に着くと人がたくさん。ずっと真夜中でいいのに。のファンのことを何て言うのだろうか。それすらも知らない。

先に着いていたI君は手ぶらだった。もちろん会場付近にはグッズを身につけているファンが多いのだが、彼はいつも通り暗いトーンでまとめたファッションだった。ずっと真夜中でいいのに。ファンクラブに入っているらしいのだが、いつも通りだった。

優しい彼はグッズの列に一緒に並んでくれた。ライブ会場のグッズの列と言うのは、ももクロを経験しているからか、1時間弱位並ぶイメージがあったのだが、比較的スムーズに売場まで行き、希望していた紫のTシャツを購入することが出来た。これで今夏の僕はTシャツ4枚着回しコーデが出来ることになる。

グッズ購入を終えると、I君は「ちょっとだけ待って!ファンクラブ特典もらってきていい?」と聞かれた。やはり彼は、ずとまよファンだったのだ。

「もちろん」と、数分待つとクリアファイルを手に持ち「ごめんごめん」と言いながら、コートの胸ポケットにクリアファイルをしまい、また手ぶらスタイルに戻った。

そして会場へ入場するのだが、職業柄、グッズ売場のテント、会場案内のスタッフ、案内図、警備員等々、充実度やどれくらいイベントにコストをかけているかが気になってしまう。「やっぱ代々木第一のイベントだと、会場スタッフ多いなー」「バイトの子達は雨で可哀そうだけど、ちゃんと業務をこなしていて偉いなー」とか考えながら、電子チケットをスマホでかざし入場。

席はアリーナ席のD。アリーナの後ろの方の席だった。入口近くなのですぐに着席。周りを見渡すと僕の席付近は男性が多かった。もちろん僕よりも若い。

席に着き、コートを脱ぎ早速紫のTシャツを着る。周りをみるとどうやら半袖Tシャツの人は少なく、長袖のグッズを着ている人が多い。単価6000円~15000円なので安くないのだが、冬だからか長袖が主流で、僕のような半袖Tシャツを着ている人はほぼいなかった。

また、みな手に応援グッズを持っている。「あれなに?」とI君に聞くと「しゃもじ」とのこと。「は?しゃもじ?なんで?」「だいぶ乾いたパチパチという音が聞こえそうだね」「しゃもじをグッズにするとは面白いなー」と思い勉強になった。

コロナ後はスポーツ観戦も声が出せない為、応援はクラップ、つまり拍手中心となっていた。スティックバルーンだったりハリセンだったり音が出やすいものを配布するのがよくあるパターンだが、しゃもじは初めてだったので驚いたのだ。しかも、しゃもじに付けるリングライトは別売りだった。

音楽イベントをするうえでグッズというのは収益の大きな柱らしい。というのは、音楽業界にいるI君に教えてもらった。しかもライブ中はこのしゃもじがとても重要な役目を果たす。「Tシャツでなくてしゃもじ買えばよかったな」とライブ中に思う程だった。

そして18時過ぎにライブが始まり、1曲目がサターン。Spotifyで、ずっと真夜中でいいのに。の曲で♡マークを付けている6曲のうちの一つだ。ちゃんと知っている曲から始まり安心すると4曲目まで知っている曲だった。「I君のプレイリストを聞いていて良かった!」と思うと嬉しくなり「いまのところ全部わかるわ」とI君に耳打ちした。

その後、何曲か歌った後に少し間が空くと、ボーカルのACAねが光るチャリンコに乗ってアリーナ後方に向かってきた。ボーカルがACAねというのをちゃんと知ったのも今回。I君に教えてもらったのだが、基本的にACAねが全ての作詞作曲をしているらしい。「ACAねすげえな!儲けてるな!」と驚いた。

チャリンコで向かった先はアリーナ席最後方のステージ。そこでアコースティック?のしっとりライブをしたのだ。「後ろの席の人にも配慮してありがたやー」と思ったのだが、身体を捻りながら後ろを向くのはおじさんには辛い体勢で、キツ過ぎて目で追うのを諦めそうになった。

数曲後ろのステージで歌ったあとは、また光るチャリンコでメインステージに戻っていく。最初の2曲は静かな曲だったのだが、脳裏上のクラッカーからの、ミラーチューンで個人的には一番の盛り上がりを見せたと思った。

ミラーチューンから照明に色が加わり演出が派手になったのだ。「ミラーチューンめっちゃいいやん」と思っていると2列前の1人参戦の女子が白い上着を脱ぎ黒ロンTで一生懸命ジャンプしていた。

ここで僕の周りを見渡すと右にI君。左は若い男子ペア。I君の右は男子ペア。後ろも男子ペアが多い。右斜め前に地味な感じで男子1人参戦。2列前も男子ペアが多く、先程の1人参戦女子は可愛かった。その隣も1人参戦女子。3列前に青髪の女子がいてテンションも高めだった。あのようにライブの雰囲気を盛り上げてくれるファンは素晴らしいと思う。

僕が気になったのは、数曲始まった後に入ってきた、白Tシャツ黒ジャケット黒キャップの男性ペア。僕の前列左前の位置でしゃもじもTシャツも着ていない。最初は「えらい静かだなー」と思っていたのだが、徐々に左側の男性がテンションが上がってきて嬉しくなったのだが、右側の男性は最後まで冷静だった。恐らく左側が少しファンで、右側は全く知らなかったのだろう。

ミラーチューンで会場の温度がどんどん上がり、残機で最後ドカーン!と爆破があり終了。

「あれアンコールあるよね?」「俺の好きなあいつら全員同窓会歌っていないんだけど」とI君に話すと「絶対歌うから大丈夫」と10歳下の友人にあやされてしまった。

結果アンコールがあり、最後にあいつら全員同窓会を歌ってくれライブは終了した。


ライブ終了後、焼鳥屋で感想を語り合う。「いやー良かった」というI君。彼が言うには、ACAねの歌声もすごいけど、バンドメンバーのクオリティが半端ないらしい。毎回原曲とは少し違うアレンジを加えてくるのが楽しみで仕方ないとのこと。素人の僕はよくわからないのだが。

I君に「良いライブだったなー。満足度何点くらい?」と聞かれ「85点」と答えた。

「理由は知っている曲が多かったからかな。8割は知っていたと思うよ。普通アーティストってその時のアルバムの曲を中心に歌うとか多くない?アジカンでリライト歌わないみたいな。でもこれでもか!というくらい出し惜しみせずにデビュー当初からのシングル曲を歌ってくれたから、それがすごいと思ったかなー」

「あとは基本原曲通りに歌ってくれたのが良かった。多くの人がそうだと思っているんだけど、一番聞いているCD通りに歌って欲しいんだよ。ミスチル桜井さんや、キムタクみたいに毎回アレンジは求めていないの。もちろんライブだから、バックバンドも違うしアレンジしている部分はあったと思うけど、基本は原曲通りに歌ってくれたし、原曲クオリティの歌声で歌ってくれたから良かった」

「残りの15点は、俺が曲も歌詞も知っていたら+10点、あとしゃもじ持っていたら5点で100満点だね」と、感想を言い合った。

I君も「今まで基本1人参戦だったけど、やっぱライブ後に飲みながら感想言えるの良いね」と言ってくれたので、また次回誘ってくれると信じている。


最後に、このライブで良かったベスト3はこちら。ミラーチューン、残機、綺羅キラー。


そして、翌日以降から、ハライチのターンも、有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMERも、川島明のねごとも聞かずに、ずっと、ずとまよをリピートしている。当日のセットリストを初めてSpotifyのプレイリストで作ってみた。


ちなみに、ライブの日は紫のTシャツをパジャマにして「ずっと真夜中でも悪くないかもね」と余韻に浸りながら眠りについた2023年1月15日だった。


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