【競馬】選択するファクターの考え方

今回は競馬において重要になるファクターについての記事です。
競馬のファクターとはなんなのか、ファクターを選択する上での必要なことは何なのかをまとめてみたいと思います。

【ファクターとは?】

そもそもファクターとはなんぞ?という方もいると思います。
ファクターとは特定の馬を選択する要因の事を指します。
ある程度競馬をやる人であれば、「なんとなく」という理由ではなく、「●●だからこの馬を選んだ。」という理由があるはずです。その「●●だから」という理由がファクターとなります。

競馬の予想ファクターは様々ありますが、初心者であれば馬柱を見て成績だけを見て買ってしまいがちです。

「この馬勝ち続けてるし絶対強いわ!」なんて言って買って失敗したことは誰しもが最初のことにやっているはずです。
この間の大阪杯なんてとてもいい例だと思います。

競馬はやはりそんな単純なものではなく、JRAの公式で掲載されている馬柱でさえも成績の中に細かく前走のコースやコーナー通過順、走破時計、上り3Fなどが記載されており、馬も名前だけでなく馬体重であったり父、母、母父など血統の記載があります。

そうした多くのファクターから予想するものが競馬の醍醐味です。

【どのファクターを活用するか】


ファクターだけでも数十種類ある中、どれを選べばいいの?と誰しもが思うはずです。
だが、結論を言ってしまえばどれも一長一短で有り、優劣をつけることはできません。血統に焦点を当てる人がいれば、調教に焦点を当てる人もいるように考え方も人それぞれです。

しかし、筆者が考えるのは『だったらコースごとに焦点を当てるファクターを変えればいいのでは無いか?』という事です。

【コースごとにファクターを選ぶ】


筆者は元々血統面に強い関心があったことから競馬を始めて1年経過した頃は血統だけに注目しながら馬券を買っていました。しかし、『このコースって本当に血統だけでいいのか?他にも優先すべき点はあるんじゃないか?』という疑問が生まれたのです。
その疑問から調べた結果、このコースは血統、こっちは時計…というように分けることを覚えることが出来ました。
コースごとに適したファクターを選択することで幅広く馬券にも手を出せるますし、人気に惑わされない美味しい馬券を手にすることもできます。
その代表を次は取り上げてみたいと思う。

◆代表例① 枠順


ある程度、平場などを実践されている方にとっては有名だが枠順が重要視される新潟芝1000m直線をピックアップしてみたいと思う。

このコースは何といっても外枠圧倒的有利となっています。

新潟芝1000m枠順別成績

上記のように8枠は勝率から複勝率まで成績がとても良く、8枠に入った全頭単勝で買い続けた場合でも回収率は100%を超えることになる。
3枠の単勝回収率も魅力的だが勝率は2倍以上離れており、安定は取れません。
このようなことから細かなデータを見る必要もなく、〝8枠に入ったからこの馬は買える〟という予想ができ、さらに人気馬が最内の1枠に入った場合には軽視することが出来るようになるのだ。

血統に焦点を挙げる場合は『該当馬がいないのでこのレースは不参加。』というようになることも多いが、このコースであれば8枠に出走馬がいればレースに参加することができます。

新潟1000mはあくまで一例でその他にもこの競馬場のこのコースはどの枠が有利というのはあります。

◆代表例② コーナー通過順


JRAの公式で掲載されている馬柱にも過去4走のコーナー通過順が記されています。該当馬がどのような立ち回りをしたのかがわかるようになっています。
この通過順に関しても適する競馬場があります。それは先ほどと同じ新潟競馬場、そしてコースは芝1800mです。
実はこのコース、直線が長いことから脚質が差しや追い込みの上り3Fのタイムが優秀な馬がピックアップされがち。しかし、実際はそうではなく前残りの競馬となっている。

新潟芝1800mの初角の通過順別成績

このように前走の通過順で最初のコーナーで3番手以内であれば回収率は100%を超える形になっている。
コースによっては前に行く馬が良いのか、反対に後ろで待機している方が良いかも一つのポイントとなっていきます。

◆代表例③ 血統


競馬がブラッドスポーツと言われている以上、これは永遠に続いていくものとなるでしょう。血統は父、母だけでなく母父、母母父まで広い幅で見る人がいますがここは種牡馬について見ていきましょう。
先日皐月賞を制したジオグリフの種牡馬であるドレフォンを例に挙げてみましょう。
実際に同馬の産駒がデビューしてからの成績を見てみましょう。

ドレフォン産駒デビュー時からの成績

ダート、芝共に好成績ですね。単勝回収率はベタ買いでも100%を超えている状況。極端に言ってしまえばドレフォン産駒はどの条件も買えるわけです。しかし、これはあくまで平均ですので100%を下回る所もあります。

その例としてドレフォン産駒の注目されたスプリント戦(1200m芝・ダート)の成績を見てみましょう。

ドレフォン産駒の芝・ダート1200mの成績

このようなデータとなり、基本的にスプリント路線、さらに言えば芝のスプリントでは買えるものではないという結果になります。
こうした種牡馬の成績から「この条件の●●産駒は買える。または買えない。」というように導くのが血統によるおおまかなファクターです。

前述したように血統のファクターは幅広く種牡馬だけでなく母系などを合わせたものもあります。

【ファクターの組み合わせ】


3点ほど代表的なファクターを挙げてきましたが、一つのファクターだけではなく、そこにさらにファクターを加えるということもできます。

枠順の例で上げた新潟1000mの場合、8枠が有利であることを伝えますがその8枠に入った条件に加えて通過順だったり、血統だったり、他のファクターを加えることでよりプラスの期待値を生み出すことができます。

例として8枠で有ることにプラスして前走の通過順のファクターを組み合わせてみましょう。

新潟1000m8枠に入った馬の初角通過順成績

8枠で有ることでほぼすべての回収率はプラスになってしまいますが、中でも最初のコーナー通過が1番手、つまり前走逃げた馬の期待値がとても高いことになります。
8枠に入った馬の中でも前走逃げた馬を優先に買えばさらに期待値を積むことが出来るということになります。
またその逆もあります。このファクターだけであればプラスの期待値になるがこの条件を加えるとマイナスになるから買えないということになる場合もあります。
こうしたものがファクターの組み合わせということになります。

【オススメのツールなど】


過去のレースデータを調べる上で便利なのがTARGETです。筆者は暇さえあればデータを見ながらポチポチしています。
記載しているデータもTARGETから出したものとなっています。
数あるデータから特定のファクターで実践した場合の期待値はどうなのか?一定の馬券での購入をした場合にはどうなるかなどのデータを調べることができます。
自身で気になったデータを調べる時や今購入しようとしている馬はこの条件に向いているかなどあらゆる面で調べることができます。
勿論全くの競馬素人がこれがあれば勝てるというものではありません。

まだ初心者だと言える方にオススメの一冊はガイドワークスさんのウルトラ回収率です。
各競馬場、コースのどのファクターを組み合わせれば期待値がプラスになるかなどをまとめてくれている本です。覚える上での入口として非常に入りやすい本だと思います。

【終わりに】


以上であげたもの以外にも競馬のファクターというものはいくつもあります。
一定のファクターだけを信じる人もいれば、複数のファクターを信じる人もいます。ただ言えるのはこれは長期間の積み重ねで出ている結果なので短期間で負けるということは当然あります。回収率や期待値というのはあくまで積み重ねての結果ということです。
ほんの数レースやって結果が出ずに実践を辞めてしまえば収束することはありません。

ただ時の流れと共に今までプラスだったものもいずれかはマイナスとなるのも競馬。血統の代表例としてあげたドレフォンも現状はベタ買いでもプラスという結果になりますが、それもそのままの状態となることは恐らくないでしょう。
定期的に現時点でプラスでいるのか、その他のファクター的にはどうなのかを調べることも大事です。

当てるだけでなく調べて予想を立てることも競馬の醍醐味の一つ。そして経験を得れば得る程見えてくるものもあります。
自分もまだまだ知らない知識、不足しているものがたくさんありますが研究を日々行っていきたいと思います。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

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