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ライカビットM

昨年末は、後輩Af氏から借りたCANON 50mm F1.2で撮影をしていたが、2021年も引き続きこのレンズで始動となった。1/2は家族で深大寺に初詣に行くので、このレンズを使ってフィルムでも撮影しようと思い、ライカM6を提げて深大寺に向けて歩き始めた。

ライカM6には、昨年Af氏から譲ってもらった1994年に期限が切れたプラスX Panが装填されていて、さらに昨年10/17にAf氏から借りているライカビットMが装着してある。

1994年と言えば、今年銀婚式を迎える自分自身が結婚した1996年のさらに2年前で、かなりの昔だ。カメラのISO感度を12くらいに設定して、昨年10月、11月に20枚程度撮影をしていたのだが、なんせ低感度設定で撮影するには天気の良い明るい日でなければならぬので、しばらく撮影していなかった。今日のような快晴の日であれば、開放F1.2という明るいレンズと相まって年の初めにふさわしい組み合わせだと勝手に決めて出発した。

フィルムなので撮影結果は後日に譲るとして(お見せできる結果であればの話であるが…)、このライカビットM、専用の速写鞄まで貸してくれたので、見た目は相当カッコいい。これでシャカシャカ巻き上げて撮影すれば、一端のカメラマンを気取れる。でも実際には低感度設定で撮っているため、手振れしないようにシャッタースピードの設定に気を使ったり、50mm用のLMアダプターを持っていないためフレームセレクターレバーで50mmのフレームを出して構図を確認したりと超スローな撮影ぶりで、一緒に初詣に出掛けた妻と娘にどんどん置いて行かれる始末であった。

さらにこのライカビットM、価格的に考えても常識的な人からすればとても高価であり、現代において効率的な撮影をするという意味はないと思う。

でもこれを使って撮影をするというのも相当贅沢な話であり、ライカビットMをAf氏は確かあと二つくらい所有していたと思ったが、考えてみれば恐るべき人物である。

この道具は、撮影者が人間露出計になって、ピントはパンフォーカスで、街を颯爽と歩くことによって、最新のデジタルカメラよりもカッコいい「スタイル」で撮影ができるようになるためのものという気がした。

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