見出し画像

性欲旺盛な夫とそうでもない妻。ベストなバランスは?

「今日はもう金曜日やで」
さっきからしきりに夫がそう言ってくる。
まだ木曜日なのに。
只今木曜夜9時。考えようによっちゃもうすぐ金曜なので間違いとも言い切れない…。のか?

首を捻りながら適当に相槌を打っていると、「生理4日目やろ?」と。
はは〜ん。そういうことか。
つまり夫はこう言いたいのだ。

生理ももう4日目ですしそろそろ営んでもいいんではないですか? 
と。

血が苦手な彼は鮮血が出る生理1日目から3日目はSEXができない。
本当は毎日でもしたい性欲旺盛な彼は、毎月生理が始まって今日で何日目かを気にしている。

ただ、今回はカウントを間違えていたようで。

「まだ3日目やで」
そう言うと
「絶対4日目やって!」
食い下がる。
「生理来たんは火曜の夕方やろ。電話でもうすぐ来そうって言うてたら来たやんか。」
「うん。でもあれって月曜と違った?」
「火曜やって! 生理が何日目かどうか私が一番わかってるに決まってるやろ!!」
しつこく食い下がってくるので最終怒鳴りつける格好になる。

生理じゃない日は、子どもたちが寝た後すぐか私が一緒に寝落ちした場合は夜中に起こして夫婦の時間を持ちたがる夫。
SEXをするためももちろんあるけれど、これからのことを話し合ったり他愛もないおしゃべりをして笑ったり、夫婦二人だけで過ごす時間を楽しみたいそう。
これがないとただただ労働して眠るだけの1日な感覚になっていたたまれないと。
わかるよ。仕事がきつかった日は特にそうよね。

でもね。

私はというと。夫とのおしゃべりやSEXは楽しいし満たされるし大好きだ。
だけど体力が。
体力がついていかない。
42歳くらいから体力の衰えを一気に感じ出し、夜しっかり睡眠を取らないと日中良いテンションで過ごせない。
夜中の「ママ〜」と呼ぶ夫の声に応えられない夜もしばしば。
だから最近の彼はいつもそこに不満を感じている。
不満は感じつつも、私の体力を慮って、体を揺さぶってまで起こすことはあまりしないでいてくれる。

私は、しっかり眠れてスッキリ!
彼は、性欲は溜まるしママとのふれあいもないしどんどん愚痴っぽくなっていく。
バランスが悪い。

今日も、諦めきれない彼は子どもを寝かせに寝室に行く私に「もう寝るの?」「そのまま寝るの?」と。
生理中は眠気がいつもの3倍はある私。本音を言えば寝かせて欲しい。
でも夫をほったらかしにするとそれはそれで後々ややこしい。悩む。
「んー・・・。」
答えを保留にして寝室へ。
子どもは横になるとすぐに眠ってしまった。
しばらくすると「ママ〜」。
階下から押し殺した声で呼ぶ夫。
3回目の「ママ〜」でとりあえず起きて階下へ。

体の重力に逆らえない私は夫のいる部屋に入るなりラグに倒れ込んで目を瞑る。
このまま眠りたい。
「ここで寝るの?」
「んー。」
明言を避けるのは彼の気持ちを尊重したい自分とこのまま眠りたい自分がせめぎ合っているからだ。
「どうせ寝るんやろ。はあ〜。」
大きなため息。
「そんな疲れてるんやったら明日の弁当ももういいです。現場の近くに飯屋あるしそこ行きますわ。」
おっさんが“ですます“でぶつぶつ言い出したらいじけの最終形態だ。
それにパートナーのため息は無視できない。

意を決して起き上がった。
気付に台所に行って塩をひとつまみ舐めて水を一杯。
自分に気合を入れる。

部屋へ戻って夫のパンツを脱がしふくらはぎのマッサージから始める。

SEXが大好きな夫。
同じくらいキンタマやちんちんを触ってもらうのが好きな夫。
何より毎日スキンシップがないと心穏やかに過ごせない夫。
小さな子どものようだとたまに思う。

でも逆に言えば、しっかりスキンシップをとってちょいちょいキンタマを可愛がってあげていれば気張ってよく稼ぐし私への感謝も忘れない。
子どもたちともよく遊ぶ良き夫で良きパパでいてくれる。
パパが楽しそうだと家庭も明るい。
明るい家庭は私の望みでもある。
つまり私は、自分の望みを叶えるために眠たい体に鞭打って夫のちんちんと向き合うのだ。

足のつま先を手のひらで包みこむようにして揉んでいく。
私は年中手が暖かいので冷え性の彼は気持ちいいはずだ。
足先が温まったら足全体を撫でて血流を促す。
彼をマッサージしながら私も自分の首や足の関節を伸ばす。
こうすると結局私にとってもいい時間となる。
足の付け根のリンパを刺激したら徐々にキンタマへ。
キンタマを揉んであげると
「天国や〜」
「最高や〜」
ちゃんと感想を伝えてくれる。

今日はSEXはできないので手と口で最後まで。

終わって「ありがとう」と何度も口にする彼は本当に幸せそう。
「これで明日からまた頑張れるわ」と。

夫婦は支え合ってと言うけれど、終わってみれば私も、なんだか達成感というかスポーツをし終えた時のような満足感が。
実際顔の筋トレにもなったし。
何より、夫の幸せそうな顔を見ることができたから、あのまま眠ってなくて本当によかったなあっていう気持ちで時間は短いながら結局上質な眠りにつくことができ、翌朝は気持ちよく目覚めることができた。

そう。気合いと体力はあればあるだけ幸福度は増すっていうお話。
毎回夫の要求に応える必要はないでしょうが、2回に1回は応えられる体力があれば良いバランスになるのでは。
私なんかは更年期もそろそろでままならないことはあるけれど、無理!と言わずにトライしていければと。
その先にはきっといいことが待っている…!?











この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?