断るのって難しいよね、っていう話。
最近noteの方更新してなかったので小ネタなどを。
一応普段は私、ゲームの開発会社でディレクターのお仕事をしています。
で、先日、某イベントにてとあるスポーツ団体を主催している方と知り合いましてん。結構なお歳の方。
その方が、自分のところの選手をキャラクター化して売り出したい、のでうちの会社と組んで何かできないか、と言い出しまして。
会社に来て説明をしたいと言うので、話だけでも聞いてみようかとアポイントを設定。
なんだけど、その人、うちをキャラクターグッズの会社か何かだと思っていたようで…;
その選手の資料とか写真を見せられ、「これでお願いします」と。いやそんなことを言われてもですね…
「うちはゲーム会社なので、やるとしたら予算をどこからか引っ張ってきてタイアップという形になる」という説明をするが、どうもよくわかってないっぽい。予算の見通しがあるのか聞いてみたら、「こちらからお金を出すというのではなく、使っていただいてうちにライセンス料が欲しい」、って…w
うちが予算を出してそれを作るとなるとかなり大変だし、どちらにしろすぐにはできないし、こういうのをやるには代理店を巻き込むとか、多角的に仕掛ける方策が必要ですよ…などといろいろ説明をして、「機会があればこちらからお声掛けをしますので…」とお茶を濁そうと思ったのだが、
「で、それはいつ発売になりますか?」
なんでやること前提で話が進んでるんだよ!!ヽ(`Д´#)ノ
いずれにしろ、採算化できるかどうかを上とも相談します、と言ってその時は帰っていただいた(帰り際にも「今週連絡ください、すぐください」って止まらなかった…)。
一応会社にも報告をした上で、翌日お断りのメールを送りました。
…そしたら、メールを送った直後にすごい剣幕で電話がかかってきて、新人君が泣きそうな顔で僕につなぐ。
「もしもし」
「今メールを見たんですが、どういうことかよくわからないんですが」
「いや、ですから、事業として採算が合いませんので…」
「ではどうすればいいんですか」
「(どうすればって言われても…)キャラクターのタイアップということなら、せめてもう少し知名度があるとか、またはメディアにどう売り込んでいくとか、そういう見通しがないと難しいんです」
「…ああ、それなら、キャラクターのストーリーをこちらが書いてご提供しますが、それでは駄目ですか」
「(いらねぇよ!)そういうことではなく、ゲームを1本作るのには大きな費用がかかりますので、それを如何に回収するかという計画が必要なんです」
「どれくらい費用がかかるんですか」
「ピンキリですが…最低でも○○○万円からですかねぇ」
「えぇ、そんなに…(すこしビビったらしい)なんでそんなにかかるんですか?」
「や、単純に人件費ですよ」
「人件費というのは、CGを作ったりとかですか。CGってそんなにかかるんですか」
「そうです。デザイナーが何人も、何カ月もかけて作りますので」
「…手書きじゃだめなんですか」
手 書 き じゃ だ め な ん で す か
…パトラッシュ僕はもう疲れたよ…orz
もちろん、業界が違えばわからないことも多いだろうし、そもそもゲームなんかやったことない人なんだろうけど、そういうのじゃなくて、なんかこう…ああもう、モヤモヤが止まらないw
その日はその後、どっと疲れて半分魂が抜けかけたまま、気がつけばかなり遅い時間になってしまってました。
まぁでもね、きっと僕が変に気を持たせるような受け答えをしてしまっていたんだろうな、と思って。
なんていうか、駄目なものは駄目、話にならないものは話にならない、ってことをしっかり言わないのはお互いにとって不幸だなと、すごく反省をしたのでした。
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