chapter15 告白
この物語のタイトルが何故に
リ☆ハッタリなのか。
ちょっと説明をしておきます。
この前の章で、モッコリが言った
『俺、ハーフだから…。』
ここがキーポイントになります。
そして、もっと前の章でモッコリの名字が2回変わり、実はもう1つあるって書きました。
これもポイントです。
そしてそして、文中で良く書きます
『ハチアガリ』や『調子に乗る』
また『図に乗る』等々。
こんなモッコリの性格も大きなポイントです。
もう解っちゃいました?
そんな事を踏まえて、続きをどうぞ。
唐突に自分がハーフだと言ったモッコリ。
意味が解りませんが。
当然仲間達も絶句(笑)
そりゃそうだよねぇ。
辛さの話が何故にハーフに?
皆が言葉に詰まり、モッコリを見つめる中で
モッコリはその視線を一斉に受け止めながら
残りのカレーを食べ始めた。
『ゲフォっっっ!ゴワフッっ!』
いや、無理だよ。
何だかんだでサルが1本丸ごと入れてたもん。
顔を赤くして額から流れる汗を拭う事もしないモッコリに、
『お前マジで辛くねぇの?』
『ひや、でんでん♪』
異国の言葉でまたも答えるモッコリ。
その細く離れ気味の両目からは涙が流れてた。
「だって泣いてんじゃんよ!」
「絶対嘘だねー!」
『ひや、まひへはいひようふ』
「超嘘つきだ。こいつ!w」
「ハッタリかましてやんのw」
ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクっ
『ひや、マジで辛いの好きだひさ』
まだ言うか(笑)
見え見えの嘘と強がりを言うモッコリ。
『いや実はさ、俺韓国人なんだよねぇ』
え?何それ?
モッコリはそう言うと何やらさっきの違反キップを取り出して、机の上に広げた。
名前の欄を見ると、俺達の知らない名字が確かに記載されてる。
「マジか…。」
「知らなかったよ…。」
仲間達がちょっと真剣になった。
カレー皿を置いたモッコリはコーラを飲み干すと、他の奴の飲みかけを奪って飲み出した。
モッコリは、日本生まれの韓国人だったんだよね。
詳しい事は良くわからないんだけど、皆には隠していたみたいで。
ま、確かにハーフ?(笑)って言えばハーフなのかもしれないけど、多分違うと思うんだ…。
深くは突っ込まないけどね。
『まぁ、色々あるんだわ…』
ちょっと遠くを見る様な目線から大きく息を吐くと、モッコリはいつもより低い声で飲みかけのジュースを机に置いた。
そうだったんだ。
知らなかったな。俺。
付き合い長いはずだったんだけどなぁ。
色々な思い出がフラッシュバックする。
その時マーちゃんが笑いながらも真面目な顔をして言った。
『バッカじゃねえの?お前。
何カッコつけて俺はハーフだなんて
言っちゃってんだよ!
それと辛いの平気な話は全然関係ねえ
話じゃねえだろうが!
マジでお前、超ハッタリだわ。
今日からリーハッタリって呼ぶからな(笑)』
一瞬置いて、皆大爆笑に。
シリアスに決めたつもりのモッコリだったが、
予想外の展開に引きつった。
でも、モッコリも笑った。
皆で笑った。
俺達はそんな事、全然気にしないぜ♪
16の夏の夜の告白。
こうしてタイトルにある『リ☆ハッタリ』が
生まれました。
普段は奴の事はハッタリと呼んでたんで、これからはモッコリじゃなくてハッタリと書いて行きますね。
まだまだキャンプは続きます♪
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