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Terror Blindのスラッシュメタルの歌い方 ①総論

 僕がTerror Blindを始めたとき、スラッシュメタルの歌い方についてググってみたんですが、記事は全くありませんでした。更にYoutubeなどのHow to動画なども調べてみたんですが、全くなかったので自己流で模索して今のスタイルに辿り着きました。多分4年くらいかかったと思います。
 ワンマンバンドをするに至って最大の障壁がボーカルなんじゃないかなと個人的には思っています。僕は本来ギタリストでバンドでボーカルをやったことはないし、人前で歌ったこともほとんどありません。もちろんまだまだなんですが、そんな僕があんな感じで歌えるようになった道のりやポイントについて話そうかなと思います。
 あと僕はデスボイスとかデスボって言い方嫌いなので使いません。

①スラッシュメタルにおけるボーカルの役割から習得すべき技術を考える

 そもそもスラッシュメタルにおいてボーカルはどんな役割なんでしょうか。歌い上げるようなスラッシュメタルであればメロディを奏でる役割でしょう。
 Terror Blindのようなアグレッシブなスタイルであれば、一つ目の役割はリズムを刻むことになると思います。スラッシュメタルはリズミックな音楽で、特に速度による高揚感を得ることが魅力だと思っています。リフの刻み、ドラムの高速ビートがその高揚感で大きな役割を果たしますが、ボーカルはそれを修飾するような役割があると思います。リフとドラムのビートはピタッと合っていることが多いですが、ボーカルは合っているときもあればあえて少し外すことで逆に体感速度を増したりと、もう一つの打楽器のような役割もあると思います。
 もう一つの役割は感情を表現することだと思います。Kreatorのヒステリックな感じや、At The Gatesの悲壮な感じはどこから感じ取っているのか考えると、ボーカルが担う部分は大きいのではないでしょうか。スラッシュメタルにおいてメロディはギターが奏でますが、感情、エモーショナルな部分はボーカルが表現していると僕は考えています。
 以上のことから考えると、スラッシュメタルのボーカルはどんな技術を習得すればよいのでしょうか。一つはキレ良くリズム感に優れた吐き捨て歌唱、そしてもう一つは感情を十分に表現する良質なスクリームであると僕は考えます。

②スラッシュメタルで使用するスクリーム

 スラッシュメタルで使用するスクリームはなんでしょうか。ところで、スクリームには2種類あります。仮声帯を使用するフォールスコードスクリーム、実声帯を使用するフライスクリームです。2種類の違いや練習法はYoutubeに上手い人が解説している動画がたくさんあるのでそちらを見てみてください。
 結論から言ってしまうと、ほとんどのバンドがフライスクリームで歌っています(個人の意見です)。理由としてはフライスクリームはアタック成分が豊かで吐き捨てと相性が良いからです。フォールスコードは低域が豊かな一方、アタック成分に乏しくコンプがかかったような均一な印象になります。フォールスコードで歌ってるスラッシュメタルバンドはちょっと思いつかないですね。デスラッシュは結構いると思います。
 といっても上手いボーカリストはフライスクリームに地声やフォールスコードの成分を混ぜたりしているので、全部フライスクリームと言ってしまうと少し語弊があるかもしれません。まぁでもくくり的にはフライスクリームで歌っていると考えています。というわけで習得するならフライスクリームです(フォールスコードも練習した方が歌は上手くなりますが)。ちなみに1stEPはフォールスコードで歌っています。

③スクリームといっても特殊な歌唱法ではない

 最近は見かけませんが、スクリームは声を潰さないと出ないみたいな論調がありましたが、絶対にやめて下さい。
 
スクリームはきちんとした歌唱の延長に存在するものなので、ちゃんと歌えば喉は痛くありません。といっても少しは痛くなります、というか呼気量が多いので疲れますね。歌う前にきちんとアップすること、疲れすぎないまえにやめること、休憩を適宜すること、こまめに水をとりながらやることは普通に大事なんで必ず行ってください。

 最初にあるバンドを思い浮かべたとき、まずはボーカルが出てきませんか。スラッシュメタルにおいてもバンドの顔はやはりボーカルだと思います。Terror Blind始めたときはボーカルはまぁとりあえず叫べてればいいかと軽く考えていましたが、アルバムを聴くとやはりTerror Blindの個性もボーカルが担う部分が大きいなと思いました。
 次回はフライスクリームの歌い方について書いてみようと思います。

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