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#5 またまたインドへ

七輪は日本の産んだれた調理器具だが、パンやピザなど、石やレンガからの遠赤外線中心に使わなければならないものには使うことができない。
では、炭火と遠赤外線効果を同時に発揮できるオーブンはないのか?

実はちゃんと存在する。日常生活では、あまり目にすることはないかも知れないが、そのオーブンを使った料理はほどんどの人が食べたことがある。

タンドーリチキンやナン、シシカバブーなどをつくるインド北部を中心に使われているタンドーリ釜だ。

実はタンドーリ釜は下の写真のような構造になっている。
インドの街角では、このように小麦製品はペタッと壁面にくっつけてやく。
(ちなみにナンがしずく型をしているのは、くっつける前に端っこにフックをかけてつるさなければならないためだ)

このタンドーリオーブン、ヨコから見ると下のような構造をしている↓


タンドーリ釜の構造

下から炭火で釜全体を暖め、壁にくっつけたナンやローティ、串に刺して炭火で焼いた、タンドーリチキンやシシカバブー、チキンティッカなど料理のレパートリーもそれなりに多い。

タンドーリ釜は空中か垂直面を使って料理をするアクロバティックなオーブンなのだ。

ただし、このタンドーリ釜、万能かというとそいうわけではない。
一つは壁面にはどうしても少しはすすがつくので、壁面にペタッとくっつけるのは日本人には抵抗のある人がいるのかもしれない。パンなどを温め直すこともできない。

もう一つは肉類は必ず、串に刺さなければならないことだ。ハンバーグや身の柔らかい魚のような、串に刺して吊せないようなものは調理することができない。

ここらが工夫のしどころだ。

(次回に続く)