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日銀金融政策決定会合でのYCC柔軟化措置を受けドル円乱高下。


【7/28相場概況】

ドル円は139.42円で始まると、東京時間、日銀は金融政策決定会合で、「10年物国債金利について1.0%の利回りでの指値オペを行う」長短金利操作(YCC)の柔軟な運用を決定。事前報道通りとなり、発表直後には一時141.07円まで急伸。その後、新発10年物国債利回りが一時0.575%前後まで上昇すると、ドル円は138.05円まで急落。植田日銀総裁の記者会見では、ややタカ派的内容となったが、ドル円は底堅く推移。欧州時間、日銀金融政策決定会合通過後、欧米株や夜間の日経平均先物が堅調に推移すると、ドル円は買戻しが先行。NY時間、6月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)が前年比で予想を下振れると、米利上げサイクル終了との観測が高まり、米株が堅調となり、リスクオンのドル買いが先行し、ドル円は141.17円まで上昇。

【7/31相場観】

日銀金融政策決定会合では、「10年物国債金利について1.0%の利回りでの指値オペを行う」長短金利操作(YCC)の柔軟な運用を決定。実質的利上げとも言えなくもないのだが、発表後のドル円は買いで反応。植田総裁の会見を聞いていると、「YCCが形骸化」してきているようにも感じる。マーケットの反応から考えると、本日は、月末のポジション調整もあるとみるが日銀金融政策決定会合が、とりあえず通過し、円安トレンド復活となったのではないか。
 
日足一目均衡表では、昨日の乱高下の中、雲下限ギリギリまで下落後、雲上限突破まで上昇。①転換線<基準線→逆転、②遅行線<26期間前ローソク足→逆転とは、なっているものの、「三役逆転」を回避したように見える。先週末の安値138.05円をフィボナッチで計測すると、137.23円-141.95円に対し、76.4%(138.34円)を突破したレベルなので、ほぼ全戻し。

 
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20230731執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保

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