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ECBフォーラムで日米金融政策差意識、ドル円144.61円まで上昇。

【6/28相場概況】

ドル円は144.06円で始まると、東京時間早朝、神田財務官の「円安、過度な動きがあれば適切に対応」などの発言を受け、一時は143.72円まで下落。その後は買い戻しが先行し、144円台を回復。欧州時間、ドル円は前日高値144.17円を上抜け144.25円まで上昇。NY時間、ポルトガルのシントラで開催中のECBフォーラムでパウエルFRB議長は、「大半の当局者は年内にあと2回の利上げを見込んでいる」「(7月、9月の)連続利上げの可能性を選択肢から排除しない」と述べ、植田日銀総裁は「基調的インフレ率が目標の2%を下回っているため、金融緩和を続けている」と述べ、緩和維持の正当性を主張。日米金融政策差が再認識されると、ドル円は144.61円と昨年11月以来の高値を更新。
 

【6/29相場観】

ECBフォーラムでは、パウエルFRB議長・植田日銀総裁の発言にサプライズはなかったが、両国の金融政策差を改めて認識させられた感じがある。ここからは、日銀の円買い介入を警戒。昨年9/22に実施された日銀円買い介入のレベルが145.90円で、レベル感での介入はないと言っているが、かなり近づいてきた。しかし、現在の円安は、昨年のコロナ禍とは状況がちがうので、介入によるドル円下落は、絶好の押し目になってしまう可能性がある。当局も現状を踏まえ、やるなら徹底的に行うとみているので、慎重に対応したい。
 
テクニカル的にフィボナッチ計測だと、次の目標が145.86円・146.10円台・146.66円となっていて、その前に大台である145円がある。ここの通過状況が150円に向かうか、天井感が出るかの見極めポイントになるのではないかとみている。
情報・目標値段など、随時Twitter(https://twitter.com/eva_endo)で公開。
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20230629執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保

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