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ドル円、一時145円台。米PCEコアデフレーター下振れで失速。

【6/30相場概況】

ドル円は144.73円で始まると、東京時間、月末のゴトー日による仲値買いで145.07円まで上昇。その後は、政府・日銀による円買い介入を意識し伸び悩み。鈴木財務相から「急速で一方的な動きもみられる」「為替市場に高い緊張感をもって注視」との発言で144.60円前後まで下落。欧州時間、ドル円は買戻しが先行し144.80円台まで上昇。しかし、松野官房長官の「為替、最近は急速で一方的動きがみられる」「行き過ぎた動きには適切に対応する」との発言で失速。NY時間、5月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターが前年比4.6%上昇と予想の4.7%を下回ると、米長期金利の低下とともに、ドル円は144.19円まで下落。

【7/3相場観】

ドル円は4日ぶりの反落。東京時間に145円到達となったが、円買い介入警戒感で追随の買いは出なかった。政府・日銀による円安牽制発言はあったが、介入はなかった。NY時間PCEコアデフレーターが、昨年同月比で、0.1%低下となったが、これだけの材料で7月FOMCの利上げ後退との判断はできない。今週のISM製造業景況指数・ADP・JOLTS・ISM非製造業景況指数・米雇用統計などの重要経済指標を見極める展開となりそう。
 
一目均衡表だと、日足・週足・月足で「三役好転」(強い買いシグナル発生中)。チャートの波形で見ると、天井を形成している形にはなっていない。フィボナッチ計測だと151.94円-127.21円の下げに対し61.8%(142.49円)を回復し上昇トレンド復活。145円をタッチしたので、次の上値目標は、145.86円・146.10円・146.66円となっていて、150円を狙っても不思議ではない状況である。
情報・目標値段など、随時Twitter(https://twitter.com/eva_endo)で公開。
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20230703執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保

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