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クレディ・スイス銀行経営破綻懸念、ドル円は132円台前半に下落。

【3/15相場概況】

東京時間、ドル円は、5・10日(ゴトー日)による本邦実需勢の買い観測や時間外の米2年債利回りが上昇したことなどで134.60円まで上昇。欧州時間、米中長期金利の上昇を受けドル円は一時135.11円まで上昇。その後、経営再建中スイス金融大手クレディ・スイス・グループにおいて「筆頭株主のサウジ・ナショナル・バンクは追加投資をする意向がない」と報じられると、株価が30%を超す急落。米銀の破綻が相次ぐ中、欧州でも銀行の経営不安となりリスク・オフの円買い・ドル売りが先行。NY時間、2月米小売売上高・2月米卸売物価指数(PPI)が予想を下振れると、来週のFOMCで、利上げが見送られるとの観測が強まり、ドル円は132.11円まで下落。売り一巡後は、スイス当局によるCS支援に関する報道が相場の下支え要因となり、ドル円に買戻しが入り133.37円でクローズをむかえた。

【3/16相場観】

米銀の連続破綻から、クレディ・スイス銀行の経営破綻懸念。2008年のリーマンショックの記憶がよみがえる。しかし、当時とは比べものにならないスピードでの破綻である。もちろん支援対応も俊敏であり、前回の教訓は活かされていると思われる。一連の金融不安で、更に3/22のFOMCに注目が集まってきた。パウエルFRB議長の判断が、今後の流れを大きく変えることになるので、上下双方の準備はしておきたい。
 
日足一目均衡表では、昨日の急落で再度雲に突入となり、「三役好転」が解消。3/13の安値132.27円を下回り132.21円を付けたことで、フィボナッチの計測値がかわり、再計算が必要。135円突破時は、上抜けに期待したが、まさかのクレディ・スイスの経営破綻懸念である。トレードのポイントは再計算で、方向性も一旦中立。
 
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20230316 執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保

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