2. グルメと生きづらさ

東京都港区が生活圏だった30歳過ぎぐらいから、グルメだとか食へのこだわりが強いなどとよく言われるようになった。

食べ歩きが楽しいだとか、まずいご飯が許せないというより、おいしくないものを食べたときの落胆ぶりが私はたぶん人より大きい。もともと幼少期は「食する」ことが嫌いで本当に少食だった。食事の時間がおっくうでかなり華奢な体型をしていたのが成長期のホルモンバランスの変化でおいしく食事をできるようになった。けれども自分にとっての「おいしさ」をより探求するようになり、期待が外れたときの落胆もそれに飛躍して大きくなっていった。美食家だというよりは、がっかりするネガティブな状態を回避したくて外食や自炊に脳のリソースを割いているんだろうと自分では分析している。

おいしいものに出逢えたときの嬉しさは人より大きい気がするけれど、お金もそれなりにかかるし自分を満足させることに労力を使うし、同じぐらい食に関心の強い人にしか理解してもらえない。これってちょっとした生きづらさなのでは?と時折感じる。

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