見出し画像

#1212 学習意欲の持続性と意見の当惑・深浅~発言順とシャッフルタイム~

学習意欲には2種類ある。

それは「自発性」と「持続性」である。

前者は、授業前半の導入により、喚起される学習意欲だ。

しかし、このような類の学習意欲は、最初は高いものの、徐々に落ちていくことが多い。

後者は、授業中に持続する学習意欲だ。

教師は、子どもたちの学習意欲が維持し続けられるよう、様々な工夫をこらす。

今回は、後者の「学習意欲の持続性」に焦点を当てる。

子どもたちの学習意欲が持続するためには、「思考への刺激」が必要である。

そのためには、子ども同士の意見に対立構造が生まれるとよい。

これは「当惑」と呼ぶことができる。

そして、意見には対立構造がありつつ、さらに深浅もある。

「深い意見」「浅い意見」のレベルがあるのである。

このように、意見の「当惑」「深浅」により、適度な「思考への刺激」が与えられる。

それを可能にするのが、小グループによる交流・対話活動なのである。

他者の意見が自分と異なっていたり、自分より深かったりする。

また、自分と同じ意見だったり、自分よりも浅かったりもする。

だからこそ、話し合いに価値が生まれたり、教え合いが生まれたりする。

これにより、学習意欲が持続するのだ。

さらに、このような交流・対話活動がより機能するためには、メンバーの発言順が重要となる。

なぜなら、いきなり深い意見が出されると、残りのメンバーの意見の価値が低くなってしまうからだ。

なので、メンバー全員に「自信のレベル」を自己表明させて、自信の低いメンバーから意見を言うような工夫が必要である。

さらに、小グループのみの話し合いで完結しないために、適宜シャッフルタイムを入れることが重要である。

これにより、他の人やグループから新しい刺激を受けることで、自分たちの意見がさらに深まるのである。

ぜひとも、子どもたちの意見の当惑と深浅を重視した話し合いを組織し、学習意欲を持続させていきたい。

では。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?