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#1144 追随達成と独立達成

学習の在り方には2つの種類がある。

「追随達成」と「独立達成」だ。

前者の追随達成は、学習者が受動的に学習する。

教師によって全てお膳立てされ、学習者はそれを追随するだけである。

教室での一斉授業がまさにそれに当たる。

後者の独立達成は、学習者が能動的に学習する。

学習の計画・実施・反省を全て学習者が独立して行う。

さらに、人間には「追随達成傾向」と「独立達成傾向」がある。

そのような傾向と一致する教授法の方が、良い成績を収めることが知られている。

しかし、これからは「個別最適な学び」「学習者中心の授業」「自己学習」の時代である。

子どもに「自己選択」の自由を与え、独立達成を実現することが求められる。

しかし、子どもに自己選択を許すと、学習意欲は増すが、効率が低下することが示唆される。

なので、子どもに自己選択を任せるのであれば、子ども側の「賢明さ」が要求されるのだ。

つまり、子どもによる「自己学習」を奨励するのであれば、前もって、子どもの独立達成傾向を伸ばしておく必要がある。

学年の低いうちから、「自己選択」の機会を与え、独立達成傾向を伸ばしておく。

それがもとになり、自己学習をスムーズに進めていくことができるようになる。

しかし、「基礎学力」は追随達成の方が効率がよい。

つまり、「読み書き算」のようは基礎学力は、教師主導で行っていく必要がある。

何でも、バランスが重要だ。

そのような基礎学力が土台としてあることで、自己学習が個性的に行われるようになるのである。

独立達成傾向が強い人は、生涯を通じて「よき学習者」となれる。

特にこれからのAI時代では、「学び続けなければならない職業」しか生き残ることはできないだろう。

そのような高尚な職業には、やはり独立達成傾向が必要なのである。

ぜひとも、今のうちから、子どもたちの独立達成傾向を伸ばしていくようにしたい。

では。

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