人間はもはや動物ではなくなったのかもしれない

東京に住んでると、子供がわんさかいると感じる。とにかく多い。めちゃくちゃいる。夏祭りとか土日の商業施設とか行くともう圧倒的な子供の数である。どこから湧いて出るのかというくらい、子供。流れでたら、子供(PUFFYです。お気付きの方いらっしゃいますか)。だから少子化の実感が全く湧かない。でもこれは都内だけに見られる相当特殊な現象なんだと思う。当然ながら少子化は年々進んでいて、想定よりも深刻そうだ。

今年の出生数が90万人を割ったというニュースに対して昨日ツイートしたこれ、バズったと言えるほどではなく大変恐縮ですが、とりあえず私の10年以上に及ぼtwitter史においては最大の伸び数をいただきました。ありがとうございます。

上に書いた意見はあくまで「実際に子供を持ってみたら、子育てそのものやワンオペなど、子供を持つ前に想像していたよりもはるかに過酷だった。そのためもう一度それを一からやるのが辛いし現状のままだとできる自信がない」というタイプの人間(端的に言うと私)のものです。

同じような環境にある人にとっては、男性もみんな基本的に残業なく帰れて平日も家庭にコミットできる、つまり男性の家庭進出が進めば子供を持つことを考えるという場合もあるだろうけど、これはあくまで1を2や3に増やす(すでに子供がいる家庭において今後生まれてくる子供を増やす)際に有効だと思うだけで、そもそも結婚をする気がなかったり、子供を持つ気がない、その他の事情で持てない人にとっては解決策にならないだろうなとは感じる。

そもそも結婚するかどうか、子供を持つかどうか、持つとしたら何人持つのかを決断する背景には人それぞれの理由があって当然。どれが良い、悪いというわけではないと頭ではわかっているし、独身なら「結婚は?」、結婚したら「子供は?」、1人産んだら「2人目は?」とまぁ何をしてもなぜか人々は他人に対して向上心というか現状で満足しないことをやたら求めてくるので、外野は無視、自分は自分、という姿勢を貫くことが幸せに生きていく鍵なのだと感じる。

とか色々考えながらこのニュース関連のツイートを色々見てたら、この記事を読みまして↓

ざっと要約すると、既婚女性1人あたりが産む子供の数はここ数十年変わっていないけど、そもそも妊娠可能な年代にある女性の数が減っているから子供も減っている、つまり少子化というよりは少母化だということ。当たり前ではあるんだけど、改めて言われると少し新鮮。

外野は無視と言っときながら、娘の保育園のクラス(年中)でも兄弟姉妹がいないのは17人中娘を入れて3人とすでにかなりの少数派になってきて、やはり2人は産むべきなのかと思ったりすることもある。なんとなく出生率2.0を目指すべきなのか・・・少子化を食い止めるために・・・!

みたいなことをカッコつけて思ってたけど、冷静に考えれば私たちの世代が女性1人につき2人子供を持って出生率2.0を保ったところで、少子化は進んでいく一方なんですよね。もう詰んでる。全然ダメ。

とは言ってもじゃあ諦めましょうとなったらマジで日本沈没すると思うので、保育園問題とか経済的な事情、心身の事情、家庭の事情など様々な事情で子供を持ちたくても現状だと無理、という人が持てるようにするために税金をガンガン投資してでも積極的に支援を行なっていくべきだと思う。消費税上げたんだからちゃんと使って欲しい。

あと最初の男性の家庭進出の問題に戻るけど、少子化云々以前の問題として、社員の長時間労働を前提としたビジネスやマネジメントやめなはれ、というのは強く推していきたい。

でも、子供は持たないと固く決意している人や、どっちでもいいけど他のことに没頭してたらタイミングを逃してまぁそれならそれで別に良い、という人も当然いると思う。

誰もが自分の人生を主体性を持って選べる時代の到来はとても良いことだと思うし、個人の決断や意思は公序良俗を侵さない限り尊重されるべきで、そもそも日本では心の狭い人々によってもはや子供という存在が公序良俗を乱すものとして認識され攻撃される場合すらあるのだから、子供を持たなくても誰にも文句を言われる筋合いはないだろう。

とか考えていたら、なんかもう人間って動物ではなくなってしまったのかもという壮大な結論に至ってしまった。虫と比べるのは極端かもしれないけど、例えば蚊とかセミみたいに、全ての命は次世代の命を生み出すために ー というのは人間にとってはもうあまりピンと来なくて、みんな自分の人生楽しみたいし、仕事・勉強・娯楽など一生をかけてもやり切れないほどのことがある。自分のことで忙しいし余裕ないから子供持ってる場合じゃないよとなっても何ら不思議はない。

日本の出生率の低さがとりわけ報道されるけど、他の先進国でも出生率は軒並み下がっているから、文明が発展すればするほど人類は衰退に向かうのかもしれない。文明を発展させ、文明に生かされ、文明によって身を滅ぼす人類。シェイクスピアも顔負けの悲劇。宇宙の歴史で、かつてそのような軌跡をたどった生命体がいたのだろうかと想いを馳せる夜。

開き直っちゃあおしまいよとは思いながらも、沈みゆくタイタニック号で最後まで演奏を続ける人の気分になりつつある。

何はなくとも楽しく生きような!

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