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BGデプス徹底分析 ~3つのデプス、デッキ構築からその対策まで~

※今回の記事は途中から有料になります。

始めましての方は初めまして、そうでない方は今回もよろしくお願いします
。TERA(@tera_mtg)ともうします。

今回は私がメインで使っており、かつ最近メタゲーム上での立ち位置もすこぶるよくなってきた、BGデプスというデッキについて、詳しく解説していこうと思います。

記事の流れとして、①BGデプス(ターボ,、スロー、ホガーク)というデッキそのものの解説、②採用されるカードに関して個別の解説、③今後の展望、④主要デッキへのゲームプラン、またそのデッキのデプスに対する対策(やられたら嫌な行動など)、という流れで書いていきたいと思います。

またこの記事では、基本的にはデッキの通称をBGデプスとさせていただき、それぞれのデッキの特徴や、そのデッキにのみ入るカードなどについて説明させていただくときに、ターボ、スロー、ホガーク の名前を使わせていただきます。


⓪自己紹介

今回は有料記事を書かせていただくということで、簡潔に自己紹介をさせていただきます。
HN:TERA、本名:石川 賢哉 と申します。普段はMOで主にプレイしており、最近は愛知のレガシー大会に出向いています。レガシー歴はおよそ2年、BGデプスを使い始めてからは約1年と8か月くらいです。
直近の成績としては、Eternal Weekend Asia 2019 Legacy Top4 に入賞させていただきました。

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(右下の怪しい奴が私です。)

歴としてはそこまで長くはないですが、これまでBGデプスを使ってMO、リアル合わせておおむね800~900マッチ近くプレイしています。(下記画像はMOのログの残っている総試合数になります。別のデッキも使っているので、BGデプスだけでいえば750~800くらいだと思います。)

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①BGデプスというデッキ

BGデプスとは、《暗黒の深部》を用いた、黒緑カラーのコンボデッキの総称であり、その中に、ターボ、スロウ、ホガーク の3つのパターンが存在します。
まず、それぞれの特徴について解説していきます。

・ターボデプス

ターボデプスとは、その名の通り《暗黒の深部》を用いたコンボを、最速で決めることを目的としたデッキになります。デッキ構成の特徴として、《Elvish Spirit Guide》や《水蓮の花びら》のマナ加速カードがデッキに4枚ずつ投入され、1~3Tにマリット・レイジを降臨させることを目的に動きます。
メインデッキには、基本的には除去は入っておらず、《森の占術》などの各種サーチカード、キラーカードである《不毛の大地》を止めるための《真髄の針》、出た後のマリット・レイジが除去されないようにするためのサポートカードであるハンデスや、《この世界にあらず》が採用されます。

このデッキのメリットとしては、まず速度があげられます。回れば1T、そこまでいかずとも、2~3Tにはほぼ確実にマリット・レイジを降臨させることが可能で、速さを生かすことで、他のコンボデッキにも、スローやホガークに比べ有利がつきます。
デメリットは、一度除去されたり、妨害がかいくぐれなかった時のリカバリー能力に欠けるので、ハンデスや防御札を引けなかった時がつらく、カウンターや、《剣を鍬に》には全体的に脆くなっています。

土地枚数は23~24枚、上記マナ加速カードが8枚、残りが通常スペルといった構成が多いです。
(↓サンプルリスト)

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・スローデプス

スローデプスとは、ターボデプスと違い、速度に比重を割かずに、土地のシルバーバレットや、《突然の衰微》による除去、《闇の腹心》によるアドバンテージを主軸に置き、対応力・リカバリー性能を高めたBGデプスです。そのため、サーチカードの枚数は少し抑えられ、デプスを護るのみの目的のカードは採用が控えられます。また、ターボデプスに比べ、シルバーバレット用の土地が多く採用されている分、マナ加速には《モックス・ダイアモンド》が採用されています。
またこのデッキは、M20からの最高の贈り物である《エルフの開墾者》の恩恵を最もよく受けたデッキであり、安定性・サブプラン・ブン周りの可能性がすべて1つ上のステージへのし上がりました。

このデッキのメリットは、安定性と対応力です。全体的にアドバンテージ・展開の2面を意識したデッキになっており、相手の行動に合わせやすく、また、サイドボードの柔軟性や、様々なデッキに対する対応力も、ほかに比べて高くなっています。
さらにメインから除去を複数採用することで、《血染めの月》、《罠の橋》といった致命的な置物に対しても、対応しやすくなっています。
デメリットとしては、速度はターボに比べれば遅いため、アドバンテージを稼いでる暇もないコンボに対しては、ガードが下がっています。
また、メインに針を複数取ることは基本的になく、かつ速度が遅いので、不毛をたくさん置かれる隙も生んでしまい、不毛の大地を多く有し、それをサーチできるタイプのデッキにも、ターボに比べてガードが下がっています。

土地が26~28枚、《モックス・ダイアモンド》が3~4枚、残りが通常スペルといった構成が多いです。
(↓サンプルリスト)

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・ホガークデプス

このデッキは、上記二つとは若干毛色が違います。形としてはどちらかといえばスローデプスに似ていますが、こちらは《縫い師への供給者》や《サテュロスの道探し》といった墓地肥やしクリーチャーや、《カルニの庭》から生まれる植物トークンを利用し、《蘇る死滅都市、ホガーク》を唱えることをサブプランに採用したBGデプスになります。
墓地肥やしを利用し、ハンデス枠に《陰謀団式療法》が採用されていることも特徴です。

このデッキのメリットとして、対デルバーや、白の入っていないミッドレンジデッキへの尋常じゃない強さがあげられます。ホガーク、マリット・レイジともに対処が難しく、早急にゲームを決める性能を持っているため、メインではほぼ負けないといってもいいほどのパワーがあります。
一方、デメリットとして、安定性の低さ、サイド後の脆さ、白いデッキ、土地コンボ系に対する脆弱性があげられます。メインでは、墓地に依存するハンドが来てしまったときに落ちが弱いとどうしようもないですし、どっちつかずのハンドが来てしまい、泣く泣くマリガンすることも多いです。またサイド後では、通常ほとんど意味のない墓地対策カードが明確に刺さってしまうこともあります。また、土地コンボや白いデッキにからは、《カラカス》が盤面にあるだけで本当に何もできない状況に陥ってしまいます。
また、アドバンテージをとる手段は基本的にないため、うまく2つのルートを同時に進めておかないと、プランが瓦解したときの取返しが難しいという問題もあります。

土地が26~27枚、モックス・ダイアモンドが3~4枚、墓地肥やし枠が7~8枚+ホガーク3~4枚、残りが通常スペルといった構成が多いです。
(↓サンプルリスト)

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以上が、現在一般的に認知され、よく使われているBGデプスの種類になります。このほかにも、リアニメイトを取り入れたものなども存在しますが、それについては、数がそこまで多くない点や、私の知識が及ばないことから、割愛させていただきます。

・BGデプスの戦略

ではここからは、デッキの動きや戦略、テクニックについて解説していきます。

(1)メインプラン

まずすべてのタイプに共通して目指すルートは2つあります。

1.《暗黒の深部》+《演劇の舞台》

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《演劇の舞台》の能力で、《暗黒の深部》をコピーすることで、カウンターの乗っていない《暗黒の深部》が生まれ、レジェンドルールによって元《演劇の舞台》の方を残すことで、能力が誘発、マリット・レイジが誕生します。このコンボには、土地を2枚使い、さらに《暗黒の深部》からはマナが出ないため、コンボが始動できるまでが遅く、損失は大きいですが、カウンターを気にせずにプレイできる点が優秀です。

2.《暗黒の深部》+《吸血鬼の呪詛術師》

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《吸血鬼の呪詛術師》の能力で、《暗黒の深部》上のカウンターをすべて取り除くことで、マリット・レイジを誕生させます。このコンボを決めるためには当然《吸血鬼の呪詛術師》をプレイしなければならないため、1.のコンボと違い、カウンターに引っかかったりすることもありますが、速さでいえばこちらに軍配が上がります。

そして、この2つのコンボをサポートするカードが、

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こちらの《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》になります。アーボーグを組み合わせることで、《暗黒の深部》からマナが出るようになり、1.のコンボは3Tに、2.のコンボに至っては2Tに決めることができます。
つまり、BGデプスというデッキは、《暗黒の深部》、《吸血鬼の呪詛術師》、《演劇の舞台》、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》これら4種のカードが、このデッキの核になります

もちろん、核だけあっても勝てないので、それをサポートしてあげる必要があります。サポートの手法としては、ハンデスと土地サーチが、このデッキでは特に重要になってきます。先ほどのコンボを決める際に、1Tアーボーグから動けば、当然1マナハンデスから動き、相手のハンドを見ながら脅威をカットし、コンボに向かうことが可能となります。
また、土地サーチを使うことで、安定してコンボに向かったり、《輪作》を使うことで奇襲をかけることも可能です。

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※各種ハンデスやサーチカード

またこれ以外にも、このデッキの宿敵である《不毛の大地》を止める《真髄の針》や、マリット・レイジなどに被覆を付ける《森を護る者》、《頑強な決意》、マリット・レイジを対象とした呪文や能力を打ち消す《この世界にあらず》、プロテクションを付与できる土地《セジーリのステップ》もマリット・レイジをサポートするカードとして汎用されます。

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これらのことをまとめると、BGデプスというデッキは、「2枚コンボであるマリット・レイジ召喚というゴールに向かって、その道筋を残りのカードで切り開いていくデッキ」ということになります。この考えはとても重要で、ターボ、スロー、ホガークどれにも通じるものがあります。


(2)相手からの脅威

1.《不毛の大地》

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BGデプスの歴史は、《不毛の大地》との闘いの歴史といっても過言ではありません。このカード1枚で、《暗黒の深部》を用いたコンボはすべて封殺されてしまいます。
具体的に解説します。《暗黒の深部》のコンボには、当然ですが《暗黒の深部》のカウンターがすべて取り除かれた際に誘発する効果を解決するステップがあります。そのタイミングで、《不毛の大地》によって深部が破壊されると、自身の効果で生贄に捧げることができなくなり、効果は不発に終わります

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これにより、《不毛の大地》が1枚場にあるだけで、BGデプス側は相手に不毛の効果を先に使わせるか、もしくはコンボを2重に起動しなければ、いけないという状況に陥ります(↓例)。

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そのため、BGデプス側は、《不毛の大地》を置かれる前にコンボを決められなかった場合には、どのルートで不毛を躱すのが一番効率がいいかを考えながら動く必要があります。
コンボが決められる状況下では、不毛が2枚ない限りは相手から起動してくることはないため、リカバリーがすぐにできる状態でなければ、変に焦らず、コンボが決められる状態を維持しながら戦ったほうが、やりやすいと思います
リカバリーが効く状態の例としては、手札に《暗黒の深部》、《演劇の舞台》がもう1セットある、もしくはサーチできるときや、相手のハンドが少ない、もしくは除去やカウンターがないとわかっているときにクリーチャーを展開できる時、などがあげられます。
後続の舞台や深部があるときは、相手の不毛に対して舞台を起動し、相手の能力起動を誘うのもいい手段です。そうすると、おおむね相手は能力を使ってくるため、《暗黒の深部》か《演劇の舞台》どちらか1枚の損失で済みます。

2.《剣を鍬に》

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白いデッキにはほぼメインから入っている万能除去、追放されるため、破壊不能をもっているマリット・レイジをもってしても1マナであっさり農場に送られます。
一応20点ライフをもらえるため、次のコンボへの時間は稼げるので、不毛の大地よりは致命的ではないですが、それでもきついことに変わりはありません。

相手の場の白マナ元がたっていたら、常にこのカードは警戒しましょう。このカードを躱す手段としては、《森を護る者》、《輪作》や《エルフの開墾者》からの《セジーリのステップ》、ターボデプスであれば《この世界にあらず》も有効になります。しかし、一つ注意しなければならないのは、《輪作》を使ったルートでは、2枚目の《剣を鍬に》やカウンターで、大損害を被る場合も多々あるので、相手のハンドを知ってる場合、もしカウンターされてもリカバリーが効く場面、もうどうしようもない場合にプレイするようにしましょう。

3.各種バウンス

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よく見るバウンスカードは、この5種だと思います。《カラカス》以外は《剣を鍬に》と対処方法は同じですが、《水没》はこちらに《Bayou》や《森》がある場合、マナがフルタップからでも飛んでくるので、青いデッキ(特にデルバーやマーフォーク)のサイド後には注意が必要です。

《死亡//退場》は、主に赤単プリズンや赤単エルドラージ、バーンから飛んできます。相手が赤いっからといって油断は禁物です。

《カラカス》に関しては、呪文ではないので、《セジーリのステップ》では防ぐことはできません。しかし、《輪作》や《聖遺の騎士》を有さないデッキからは、インスタントタイミングで飛んでくることはないため、おかれたところを第2メインで《不毛の大地》や《幽霊街》で割って、エンドにコンボを決めることで対応しましょう。

4.布告除去

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布告除去は、破壊ではないので当然マリット・レイジは生け贄に捧げなければなりません。スローやホガークの場合はそこまで対策を深く考えなくても何とかなりますが、ターボの場合は並べるクリーチャーもほとんどおらず、《この世界にあらず》や《セジーリのステップ》で対策できないので、対応が難しくなります。
そのため、サイドからは《ドライアドの東屋》や《ミシュラの工廠》が採用される場合があります。《ドライアドの東屋》は、フェッチランドから持ってこれるため、比較的使いやすいと思います。

5.起動能力封じ

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起動能力を封じることで、そもそもマリットレイジを戦場に出させなくすることも可能です。主にはサイド後から出てきますが、《吸血鬼の呪詛術師》や《演劇の舞台》、《エルフの開墾者》が指定されることが多いです。

《演劇の舞台》の場合は、相手がプレイした際に能力が起動できるのであれば、周りにある適当な土地に化けることで名前を変え、起動能力の指定を無視することが可能です。

6.月系

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赤単や、赤含みの2色デッキからおかれることが多いカードたちです。
置かれると何もできなくなることもままありますが、これらのカードが置かれたのちに《暗黒の深部》を設置することで、カウンターが乗らずに戦場に出るため、置いた後にこれらのカードを破壊すると、能力が誘発し、マリット・レイジが出るため、相手にとっては願い下げな友情コンボも可能ではあります。

以上が、レガシーのメタゲームに多く存在すると思われる主要な対策カードについてのまとめになります。
これらのカードをかいくぐるのが、BGデプスに課せられた使命であり、その先に勝利が待っています。


(3)いつ、どのタイプを使うべきか?

これは、BGデプスを使っている人が常に直面し、また非常に難しい問題ではあります。
これに明確な答えを出すことは正直なことを言うと、今の私にはできません。しかし、それで投げ出すというのもよくないので、あくまで個人的な、「このメタゲーム、TERAならどのタイプ使う?」という形式で話を進めていこうと思います。

・パターン①
{事前情報:レガシー全体的なメタゲームとしてカナスレが多い。店舗のメタとしては奇跡やデスタクを根強く使ってる人が何人かいる。

TERA's selection→スローデプス
極端に苦手なデッキが少なく、かつ奇跡・デスタクに対してその他二つのデッキに比べ強い耐性を持ったスローデプスを選択します。
個人的に今回参考にしたのは記事書いてる段階(エルドレイン発売前)の名古屋のメタゲーム(名古屋は奇跡とデスタク、特に奇跡が多い印象)で、今自分が愛知でBGデプスを使うなら、スローデプス以外の選択はないかなと思っています。

・パターン②
{事前情報:レガシー全体のメタに、プリズン系が少なく、かつコンボ系(スニショ, ANT, etc...)がはやってると聞いている。

TERA's selection→ターボデプス
コンボに対して勝ちやすく、また多様なメタゲームの中に潜む謎のコンボや普段見ないデッキに対して、速度で押し勝てるターボデプスを選択します。
この選択には、プリズン系の有無が大きくかかわってきます。理由としては、ターボデプスはメインの除去がなく、相手の1~2Tの月や罠橋にたいして無力になってしまうからです。

・パターン③
{事前情報:メタゲーム上に白いデッキが少ない。デルバーやグリコン、4cコンなどが多いと聞いている。

TERA's selection→ホガークデプス
白いデッキにあまり当たる環境でなければ、ホガークデプスは握り得です。カードパワーは3種のデッキの中で最も高いため、有利なマッチでは、ほかのデッキに比べ、相手の対策カードを踏みつぶして強引に押し通せるパワーがあります。

と、このような感じで語ってみましたが、「事前情報とか知らん」「じゃあ今はなに握るんだよ!」という方が大半かと思います。
では、9月24日時点の金魚のレガシーのページ通りのメタゲームだった場合に、私が何を握るのかでこの章を〆たいと思います

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TERA's selection→スローデプス
まあ多くの方は予想していたでしょう、スローデプス一択だと考えています。RUGデルバーの不毛+レン6に対し、突然の衰微や開墾者を有することで、ホガークほどではないにしろ、比較的有利に立ち回ることが可能で、デスタクなどの白を有するデッキや、Loam、プリズンに対してほかの2つに比べ俄然戦いやすい構成になっています。
もちろんコンボへの耐性はターボに劣りますが、追加のハンデスを再度に取ることで、戦えないことはありません。
また、ここもかなり重要な点なのですが、スローデプスはほか2つのBGデプスに対して有利に立ち回ることが可能です。
以上のことから、今のメタゲームが続くのであれば、私はスローデプスを握り続けるでしょう。

もちろん、これが100%正しいとは思っていません。自分の肌に合ったタイプのデッキを選ぶことも重要だと考えています。


②採用カード個別解説

ここからは、BGデプスに採用されるカードの採用するにあたっての理由、そのカードの特徴を個別に解説していきたいと思います。
この章は、すべてのデッキをメイン・サイドまとめて、採用されうるカードについて考察しているので、かなり長くなっています。デッキの調整の際には参考になると思いますが、一部のテクニックなどを除いて、基本的には読み飛ばしていただいても構いません。

1.核

・《暗黒の深部》

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核その1。単体ではマナが出ないため、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》がない限りキープの際に土地としてカウントされません。
また、先述しましたが、月系統で能力失ってる場合には、カウンターが乗らないで戦場に出ます。
プレイする際の注意点として、《トーラックへの賛歌》を有さないデッキに対しては、先置きする意味は基本的にはないです。基本的には、コンボを決める際も最後にプレイするように心がけましょう。特に、サイド後は不毛で破壊→《外科的摘出》の流れで、大きな勝ち筋を失うことになりかねません。
また、ミラーや対Lands、対Postなどには、このカードを極力場に残さないように注意しましょう。相手から舞台が出される場合があります。

・《演劇の舞台》

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核その2。このカードは、様々な利用方法があるので、箇条書きで紹介していきます。
・言わずもがな、深部とのコンボ
・相手の《不毛の大地》をコピーして、相手からの起動を誘う
・《不毛の大地》や《真髄の針》の指定を躱すために、自分や相手の基本地形をコピーする
・色マナを生み出すために、《Bayou》をコピーする
・自分の《不毛の大地》や《幽霊街》をコピーして、相手の土地を縛る
・《爆発域》をコピーして、トークンを流す
・《育成泥炭地》をコピーして、手札補充に使う
まだあるかと思いますが、大体こんな利用方法があります。
基本的には、マナが余ったターンがあれば、(《輪作》などでコンボを構えてるように見せかけてる状態を除いて)なれれば基本土地に、そうでなければ別の適当な土地になっておくことをお勧めします。特にサイド後は、相手から針や眼鏡がいつ飛んでくるかわからないので。
色マナの補填の役割も担っているので、舞台は積極的に場に置いておきたい土地になります。

・《吸血鬼の呪詛術師》

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核その3。《暗黒の深部》とのコンボはもちろん、先制攻撃を生かしてアタッカーやブロッカーになったり、能力で相手のプレインズウォーカーを破壊したりと八面六臂の活躍を見せるクリーチャー。ただしサイズ自体は貧弱かつ、このカードはサーチ手段がないので、雑に使うと痛い目を見やすい。
基本的には手札に置いておいて、戦場に出す場合はコンボを決める際や、プレインズウォーカーを破壊したい時、すでに《闇の腹心》や《エルフの開墾者》が攻撃を仕掛けている時の追加の打点としてのプレイが有効になります。
スローデプスで、コントロール相手などにクリーチャーで殴り始める場面がありますが、盤面が更地だからといって、コンボも見えないのに呪詛術師をプレイして、殴りに行くのはNGです。必ず《闇の腹心》や《エルフの開墾者》が殴っても相手からの対応が特にない、という状況に限りプレイしましょう。
一方、ターボデプスの場合は、ハンドに《輪作》+《Elvish Spirit Guide》があるときは、場に深部がない状態でも、コンボが見えているのでプレイして問題ありません。

・《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》

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核その4。唯一4積みしない可能性のある核のカード。すべての土地を沼にするので、深部からも黒マナが出るようになり、森は不毛されないBayouになります。しかし、このカードは伝説の土地のため、手札に複数枚来ても、セットできないという状況になることがしばしばあります。そういう時は、スローやホガークであれば、《モックス・ダイアモンド》のコストにしたり、戦場に出ている1枚目を《輪作》や《エルフの開墾者》のコストに当て、ハンドの2枚目をプレイしましょう。
案外、開墾者や輪作で持ってくることが多い土地でもあります。


2.土地

・《Bayou》

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ご存じ黒緑のデュアルランド。デッキの中の緑カウントと相談することになりますが、おおむね2~3枚が適正です。
しかし、最近では青いデッキから《水没》が飛んでくることが多いため、このカードを減らして、《育成泥炭地》を増やすことも視野に入ります。
また、ターボデプスの場合は、そこまで土地が多く並ぶことはまれなため、《花盛りの湿地》を代わりに採用する可能性も、この《水没》環境では視野に入るようになりました。

・《新緑の地下墓地》

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基本的にはどのリストにも4枚入ります。赤単プリズンが多いこの環境では、基本土地にアクセスできるカードは多いに越したことはないです。
また、《森の知恵》を採用している場合は、シャッフル手段として、《ドライアドの東屋》を採用している場合は、布告ケアとしても一役買ってくれます。

・《森》《沼》

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最低でも1枚ずつは入れましょう。もしデッキに《北方行》が入っている場合は、この枠はどちらも冠雪に変えることをお忘れなく。

・《育成泥炭地》

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黒緑のキャノピーランド。マナ出すたびに1点は痛いが、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》があると黒だけは1点払わずに出せます。使い終わった《ボジューカの沼》や《セジーリのステップ》をこいつに交換してドローを進めることも。採用枚数はスロー、ホガークなら1~2枚が適正で、ターボの場合は《Bayou》を削って4枚もありな気がしなくもないです。(試した時は弱くはなかった。)

・《ボジューカの沼》

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ナイスシルバーバレット枠。メインから墓地対策ができるのはとても強く、対リアニや対ドレッジは、これを《輪作》や《エルフの開墾者》から引っ張ってくるだけで勝てることもあります。それ以外には、《瞬唱の魔導士》のFBを止めたり、《グルマグのアンコウ》が出そうなときに墓地を掃除してあげたり、《聖遺の騎士》を縮めてあげたりと、用途は様々。
どのタイプもメインデッキに1枚は必ず採用したいカードであり、サイドにもう1枚くらい入れたいくらいの良カード。

・《セジーリのステップ》

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ナイスシルバーバレット枠その2。対象のクリーチャーに指定した色のプロテクションを付与することが可能。《輪作》や《エルフの開墾者》から持ってくることで、自軍のクリーチャーを守ったり、相手からのブロックをかいくぐって本体をどつける。
これまでは、土地枚数の都合や、持ってくるタイミングが限定的なことから、1枚が適正枚数だったが、《エルフの開墾者》の参入で、持ってきたい機会が明らかに増えたため、2枚に増やす可能性もあるカード。

・《不毛の大地》

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宿敵ではあるが、味方になるととても頼もしいカード。相手の不毛に対して起動してコンボをスタートしたり、相手のカラカスを破壊してマリット・レイジを生き残らせたり、単純に土地破壊して相手を妨害したりと用途は様々。
開墾者から持ってくる場合は、タップインなのですぐに使えないことには注意が必要。また、対不毛デッキのサイド後は、《真髄の針》で指定することも多いため、不毛デッキが多い場合は、《幽霊街》と散らすことをオススメします。
メインから針を入れている関係上、ターボデプスには採用されません。

・《幽霊街》

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弱い不毛の大地…というわけではなく、真髄の針で不毛の大地を指定していても起動できたり、自分のかさばっているアーボーグや使い終わったボジューカやセジーリを破壊して基本土地を持ってくることができるため、一長一短の性能をしています。
しかし、汎用性の面では不毛に若干軍配が上がるため、不毛:幽霊街の枠が3枠あったと仮定した場合に、3:0になることはあれど、1:2にしたりすることは、何か明確な意図がない限りは避けたほうがいいと思います。

・《爆発域》

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期待の新人、相手の罠の橋や、厄介なパーマネントを消し飛ばせるので、便利。しかし、入るとしたらスローデプスかホガークデプスになるが、どちらも自分が1~2マナのクリーチャーを使うデッキのため、案外自分に被害が出ることも多いです。
デルバー系のデッキや、デスタク、エルフなどのクリーチャーが並ぶデッキに対しては強力なため、それらが多い状態であれば、1枚採用するとゲームメイクがしやすくなります。

・《カラカス》

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ミラーマッチが意識され、ここ最近メインに入ることが多くなってきた土地。ショーテルやリアニ、Lands、デスタクなどにも効くので、緑マナカウントと相談して、空きができたならメインに、そうでなくてもサイドに1枚は入れておいた方が身のためです。
ミラーマッチの際に注意しなければいけないポイントとして、手札に来てしまった場合に、何も考えずに設置してしまうのはやめましょう。相手にコピーされ、実質相手だけカラカス2枚で戦っているような状態になってしまいます。

・《ドライアドの東屋》

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森のサブタイプを持った、土地・クリーチャー。新緑の地下墓地からサーチして布告除去を躱したり、ホガークの召集のエサになったりする。しかし、出た時にすぐに緑マナが出せないため、1Tの緑マナカウントとして役に立たなかったり、普通にプレイして稲妻で焼かれたりすると、実質タイムウォークみたいになります。ホガークデプス以外で運用するなら、サイドから布告ケアとして入れるか、《緑の太陽の頂点》と一緒に運用したほうが使いやすいです。

・《カルニの庭》

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基本的にはホガークデプス専用。布告ケアとしては、フェッチランドから持ってこれる《ドライアドの東屋》に軍配が上がります。
また、タップインランドなため、ホガークデプスにも最近は採用枚数が減っている傾向にある。ほかのシルバーバレット枠に多少は枚数を割いたほうが対応力が上がるため、個人的には入れるなら多くても2枚。

・《イス卿の迷路》

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現在存在するリストに採用されることはまれだが、グリクシスデルバーが再流行し、《グルマグのアンコウ》と対面する機会が増えたり、忍者が増えるようであれば、採用の可能性が十分にあるカード。
また、マリット・レイジに疑似警戒を付与することもできるため、ブロッカーとして立たせておかないと負ける場面の解消も可能です。

・《The Tabernacle at Pendrell Vale》

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メインからの採用はまずないが、TESやベルチャーのようにゴブリン(もしくはまた別のトークン)をたくさん生成してくるデッキや、エルフのような横並びデッキが増えるのであればサイドに採用を検討する価値はあります。

3.クリーチャー

・《エルフの開墾者》

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ご存じM20からの贈り物。このカードのおかげで、スローデプスはメタ最上位に食い込み、ホガークデプスは誕生しました。ただし、起動までに召喚酔い、土地のタップインと2段階のラグが生じるので、ターボデプスには不向きになります。
用途としては様々あり、特にスローデプスはこのカードの使い方、ゲームメイクの仕方で勝率が大きく変わってきます。
簡単な例を挙げるとすれば、2~3点の除去を有するデッキに対して墓地の土地を3枚にできる状態じゃないとキャストしない、土地サーチを構えるか、殴るかの選択、自身を《セジーリのステップ》で守れるタイミングで、能力を使うか否か、などがあります。
もちろんこれ以外にも、各マッチごとに有効な使い方や気を付けるべきことはいろいろありますので、それは各デッキとの相性・対策の章で話させていただきます。

・《森を護る者》

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森を護るどころか土地をガツガツ破壊していくカード。しかしその防御性能は一級品で、土地さえあれば、スタック上で何回も起動し、複数の追放除去やバウンスも対応でき、このカードがいるだけで布告ケアにもなる。《頑強な決意》とよく枠を争うことになるが、それぞれのメリット・デメリットをまとめるとこうなります。

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つまり、奇跡やグリコンなど、《闇の腹心》や《エルフの開墾者》が有効に働き、かつ土地に触る手段を持っていないデッキ、布告除去を複数持っているデッキに対しては森を護る者が有効で、デルバーやデスタクなど、本来デプスには効かない稲妻が複数取られていたり、土地を責める手段を持っているようなデッキに対しては頑強な決意のほうが有効になります。

・《サテュロスの道探し》

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疑似土地サーチ兼墓地肥やしカード。ホガークデプスの動きのかなめの1つであり、《陰謀団式療法》を複数採用したタイプのスローデプスにも採用されることのあるカード。
サーチは不確定なため、安定性としては大きくかけるので、このカードをうまく使う場合は、《陰謀団式療法》や《蘇る死滅都市、ホガーク》、《グルマグのアンコウ》といった探査クリーチャーなど、相性のいいカードを複数採用することをお勧めします。

・《タルモゴイフ》

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サイド後にBGミッドレンジのようにふるまう軸ずらし枠として、スローデプスのサイドに採用されることが最近出てきたカード。(例:GP Atlanta 39th Place Deck
稲妻で焼かれづらく、《エルフの開墾者》と合わさり、明確にビートプランをとれるようになるのは素晴らしいポイントですが、採用するなら3~4枚は取りたく、サイドの枠をガッツリ消費してしまうのが大きなネックになります。

・《Elvish Spirit Guide》

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通称「エルフのねーちゃん」、ほぼターボデプス専用カード。一時期、スローデプスにも数枚採用されたことがあったが、《エルフの開墾者》が入ってからはめっきり見なくなってしまいました。
《水蓮の花びら》と違い、このカードは奇襲性が高く、戦場に深部と舞台しかない状態からでも、手札のこのカードを2枚追放することで、突然能力を起動したり、緑マナがない状態から突然《輪作》が飛んできたりします。

・《不屈の追跡者》

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アドバンテージお化けではありますが、いかんせん元が3マナで重いのと、手がかり2回分起動しないと稲妻で落ちる点がネックで、メインでの採用はないといっていいです。サイド後に取られているリストは散見されますが、今の環境ではほかのカードに枠を割いたほうがいいと思うのが正直なところです。

・《縫い師への供給者》

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完全にホガークデプス専用カード。動きのかなめなので、何も考えずに4枚突っ込めばいい。

・《闇の腹心》

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丸いカード。昔のスローデプスには4枚必須のカードだったが、《レンと六番》が登場してからというもの、返しに置かれた時や、すでに盤面にいるときに完全に死に札になってしまうので、一時期は戦線から外れていました。
しかし、レンや、本体火力を多用してこないを用いないほかすべてのデッキに効果的で、かつ苦手な奇跡やデスタク、青白石鍛冶に対して強く、《剣を鍬に》の的にもなってくれるため、再度2~4枚採用されるように。
ただし、このカードを採用すると、サイド後含め、デッキ全体のマナコストを意識しなければならず、もちろん《この世界にあらず》を複数とっているターボデプスや、《蘇る死滅都市、ホガーク》を採用しているホガークデプスには採用できないです。これらのカードを採用している場合は、このカードより《森の知恵》が優先されます。
また、このカードはあくまでドロー補助であり、サーチではないことを、十分理解したうえでデッキに入れましょう。自分が意識していることは、速い速度を意識したり、シルバーバレット枠の土地を多く入れている場合は、《森の占術》の枠を優先し、ロングゲームでも戦いやすいデッキにしたい場合は、このカードを優先しています。

・《疫病を仕組む者》

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様々なデッキに刺さるナイスサイドボード。苦手なデスタクに刺さるのはもちろん、赤単プリズンなどにもサイドインできる点が至極優秀。
できることなら2枚以上はサイドに取りたいカード。

・《グルマグのアンコウ》

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サテュロスと組み合わせると案外簡単に出せる1/5/5の化け物クリーチャー。若干開墾者と相性が悪いのが気になるポイントだが、カナスレに対してホガークまで行かずとも強く出ることができるのはポイントが高い。

・《蘇る死滅都市、ホガーク》

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アンコウが1/5/5ならこっちは0/8/8トランプルだ!といわんばかりのホガークデプス第2のフィニッシャー。召集のコストは場に出るクリーチャーなら何でも払えるため、呪詛術師なども積極的に展開してコストに当てていきましょう。
このカードもアバターのため、《頑強な決意》をはるとマリット・レイジと一緒に守ることができます。しかし、どちらもアバターということで、弱点もそっくりで、同じようなカードで致命打を喰らってしまいます。《カラカス》はもちろん辛いですし、ほかのバウンスも、ホガークに特化したデッキであればあまり効かないのに対し、このデッキはそこまで大量に墓地を肥やす手段がないため、バウンスも非常に効果的になってしまうことが多いです。


4.ソーサリー

・《緑の太陽の頂点》

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あまり入っているリストは見かけませんが、《エルフの開墾者》《森を護る者》《ドライアドの東屋》をサーチすることができ、あまり生きる機会はないですが、《虚空の杯》X=1の上からでも、これらのクリーチャーを戦場に出すことができます。
また、このカードが採用される場合に、サイドボードに《再利用の賢者》が合わせて採用されることもあります。

・《森の占術》

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言わずと知れた万能土地サーチ。ターボデプスには、基本的に4枚採用され、スローデプスには0~2枚、ホガークデプスには採用されないというのが一般的。
ターボデプスは、単純明快に、早急にコンボを揃える目的で4枚採用されるが、スローデプスの場合には、《闇の腹心》の項目でも書いた通り、シルバーバレット枠の土地へのアクセス手段としての意味合いも大きい。そのため、採用枚数は、デッキにある、置くことで何らかの対応ができる土地の枚数から判断するといいです。

・《北方行》

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ターボにコンボを早く決めるための枠として採用されることがある。しかし、深部を引いている状態だと基本的にほとんど意味のないカードになってしまうので、採用するにしても多くて2枚くらいにとどめておきましょう。
スローやホガークに入ることはないです。

・《思考囲い》

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万能ハンデス。雑にうってなんでも落とせるため、相手のデッキのわからないG1、1Tのハンデスとしては最高峰の性能ですが、デルバーのようなライフ管理が重要なマッチではこの2点が勝敗を分かつ場面が多々あります。
だからといっても、メインに入れるハンデスの中で1番強力なのは間違いないため、ハンデスの枠にはまず思考囲い4枚からスタートしましょう。

・《コジレックの審問》

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よく強迫とどっちがいいかの議論がなされるカード。コジ審でしか落とせないカードは、3マナ以下のクリーチャーすべて、強迫でしか落とせないカードはよく見るところでいえば《意志の力》《精神を刻む者、ジェイス》《殴打頭蓋》《野生の秩序》《騙し討ち》《全知》《むかつき》《大いなる創造者、カーン》《魔の魅惑》あたりで、デッキによっては的外れになることも少なくないため、個人的にはスローデプスの場合は、メインは《コジレックの審問》、サイドには《強迫》といった配分のほうがいいと思っている。また、コジ審の場合、対デルバーでこちらが先手の場合、相手のハンドのクリーチャーを落として、ゲームを長引かせるといったことも可能なため、現環境では、私は《コジレックの審問》をお勧めしたいです。
一方、ターボデプスの場合は、基本的にクリーチャーなんて関係ないため、《意志の力》を落とせる《強迫》を優先したほうがいいです。
ホガークデプスでは、基本的にこの枠が《陰謀団式療法》になるため、深く考えなくていい。

・《強迫》

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大体のことは上で語ったため割愛。しいて言うなら私はタルキールの強迫のイラストが好き。

・《陰謀団式療法》

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ホガークデプスや、《サテュロスの道探し》が採用されたスローデプスに採用されることの多いカード。ほかのハンデスと組み合わせて使うと効果絶大なため、うちどころが意外と難しいカード。
最近では、《サテュロスの道探し》が入っていなくても、スローデプスのハンデスの枠が1枚これになっていることがあり、クリーチャーの枚数もそこそこあり、自分から能動的に《闇の腹心》を殺したいときもあるので、案外使いやすそうに見えます。
(あと、対戦相手のデッキを知っているときに、G1、1Tにうつ時の指定をどうするか迷うの、あるあるだと思ってます。)

・《トーラックへの賛歌》

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しこたま雑にアドバンテージを稼げるカード。最近、スローデプスやホガークデプスのサイドのハンデス枠として、このカードが採用されることが増えてきましたが、このカードが刺さる相手、刺さらない(というか使いづらい)相手について、少し補足をしておきます。
①刺さる相手:奇跡・グリコン・4cコン・アルーレンなど
カードアドバンテージで強引に勝ちに来るデッキや、遅めのコンボデッキに対しては、《トーラックへの賛歌》は非常によく効きます。単純に打つだけで1:2交換が可能で、下手すれば相手のゲームプランが一瞬で瓦解します。
②使いづらい相手:早いコンボ全般
速いコンボに対して、《トーラックへの賛歌》は効くように見えますが、実はそう簡単ではありません。まず、スローデプスやホガークデプスは、通常の土地で12~14枚、ダイア3~4枚を合わせても、15~18枚しか黒マナカウントがありません。もちろん、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》があるので一概に出ないとは言いませんが、黒黒を捻出するのは、そこまで簡単ではありません。
対高速コンボでは、コンボが決まる前に早急にハンデスする必要があり、また、ハンデスを1Tにうてるかが、基本的なキープ基準です。
それなのに、そこにかつ黒黒が出ないといけないという条件が組み合わさるのは、実際かなりキープが難しくなります。

以上が、ヒムの補足になります。つまり、何が言いたいかというと、「コンボ対策としてヒムをサイドに取るのは明確な間違いである」ということです。(だからといって、サイドにあるのに入れない、というわけではないです。)
スローデプスやホガークデプスは、奇跡以外のコントロールや遅いコンボには、明確に有利であり、自分よりも早いコンボを苦手とするため、私は現状ではサイドにヒムを採用する理由は薄いと判断しています。

・《消耗の儀式》

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黒の投げつけ。自分のターンにコンボ起動して投げつけることで、《カラカス》や除去、相手のブロッカーをかいくぐって20点バズーカを打ち込むことができます。しかし、青いデッキにはカウンターですべてを失うため、ここしかない!というタイミング以外は、前方確認のハンデスや《外科的摘出》と組み合わせて使うといいでしょう。
もう1点気を付けなければいけないのが、白いデッキからは、カウンターでなくとも自分のクリーチャーに《剣を鍬に》を打って躱すことができる点です。
基本はスローデプス・ホガークデプスのサイド用のカードで、1~2枚が適正ですが、最近はほかの入れたいカードも多いので、おおむね1枚しか入りません。また、ターボデプスに関しては、このカードの分のマナを確保するのが難しい場合も多いので、《この世界にあらず》などで守ったほうがいいかなと思います。

・《湿地での被災》

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よくある-1/-1除去。昔はデスタクや、《若き紅蓮術師》+《真の名の宿敵》が複数入っていた青赤デルバーに対してささるカードだったのでよく採用されていましたが、最近では《戦慄衆の秘儀術師》の採用枚数が増えているので、青赤デルバーにそこまで効かなくなり、デスタクには《夜の戦慄》のほうがよく効くということで、あまり採用されなくなりました。

・《毒の濁流》

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万能全体除去だが、いかんせんペイライフが痛い。タルモやアンコウを流せるのは評価できるが、1回でも殴られていたらもうすでに除去したところで稲妻圏内、というオチにもなってしまうので、ほかの除去に枠を割いたほうがいいとは思います。


5.インスタント

・《輪作》

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貴重な1マナの土地サーチであり、インスタントタイミングで土地を持ってこれるため、様々な相手への奇襲ができる。すべてのデッキに4枚確実に入るカード。
土地の生贄はコストなので、カウンターされた場合は生け贄に捧げた土地を失うことになるので注意。
不毛などで破壊されそうになった土地を、生贄に捧げて使うと無駄がないです。

・《夏の帳》

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M20で登場した、緑のクリコマ。ANTに対して強いが、正直ANTにはハンデスを増やしたほうがよっぽど勝ちやすいので、最近はめっきり採用されなくなってきました。
黒いデッキに対して入れたいが、黒のメインのマリット・レイジ除去である《リリアナの勝利》を防げない点も評価が低いです。

《活性の力》

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緑のピッチスペル。このデッキに対するキラーカード、月系統や《罠の橋》を破壊することができ、またそれ以外にも置物を使う様々なデッキにサイドインすることができます。今のMOのような、赤単プリズン、灯争カーン系が多い環境であれば、サイドに2枚はほしいカード。

《外科的摘出》

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基本的な墓地対策で、ハンデスと組み合わせることでコンボデッキの対策にもなります。リアニメイトなどに対しては、こちらの速度が明らかに間に合ってないため、こういった対策カードを複数入れる必要があるので、サイドに2~3枚はあったほうがいいです。

《致命的な一押し》

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黒の万能除去。特にデルバーに対して効果的で、《暗殺者の戦利品》と違い、黒1マナでキャスト可能、《目くらまし》をケアしても2マナあればいい、《呪文嵌め》にも引っかからないためとても使いやすい。
ほかのカードで、置物対策がしっかりできていると判断するなら、スローデプスの使うサイドの追加の除去としては非常に優秀です。
ホガークデプスの場合は、スローデプスに比べ致命的になる置物が多く、かつホガークが出る状態にさえなってしまえば、飛行を持つクリーチャー以外は案外どうでもいいので、置物破壊もできる《突然の衰微》や、《暗殺者の戦利品》を優先したほうがいいです。
ターボは相手のクリーチャーなど、そんなことは気にしない。置物を割れることのが重要。

・《突然の衰微》

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黒緑の万能除去枠。打ち消されないの一文がレガシーではとても重要で、青のカウンターや《虚空の杯》X=2ですら問答無用で突き抜けていく。
スローデプスのメインに採用される除去呪文はたいていこれが3~4枚か、《暗殺者の戦利品》と3:1の割合で採用される。もしも、《グルマグのアンコウ》が環境にあまりにも多くなったりした場合は、《暗殺者の戦利品》のほうが多く採用される可能性もあります。
また、ターボデプスの採用される除去も、基本的にこちらが優先されます。(《虚空の杯》X=2+《血染めの月》or《罠の橋》で詰まないようにするため。)
ホガークデプスの場合は、メインの空き枠が少ないため、強引に2枚くらい入れるか、サイドにすべて移すのが一般的です。

・《暗殺者の戦利品》

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書いてあることだけ見ればすごい呪文。しかし、最近ではデルバーや奇跡に《呪文嵌め》が多く採用されていることが向かい風で、意外とすんなり対処されてしまいます。
しかし、土地を触れることは重要で、スローデプスで土地が伸びている時などは、このカードを使って相手の不毛を強引に使わせ、コンボを決めることもできます。
しかし逆に、相手から使われるととてもキツイカードなので、相手が黒緑の入っているデッキだった場合は、(特にサイド後)注意しながら動くようにしましょう。実質見えない不毛です。

・《ゴルガリの魔除け》

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インスタントタイミングで-1/-1修正をばらまいたり、相手の《全知》や《騙し討ち》を破壊したり、ブロッカーに再生付与してターンを稼いだりと、用途は様々。しかし最近はサイドの枠の関係だったり、《湿地での被災》のところで説明したことがあったりで、あまり採用されることはないです。また、致命的なエンチャントが増えたりすれば、採用されることはあるかもしれない。可能性は秘めているカード。

・《この世界にあらず》

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名前がクソかっこいいカード。エルドラージじゃなくても守ってくれる。このカードは能力でも守ってくれるため、最近増えている《カラカス》にも耐性があり、ターボデプスに採用されることが多くなってきました。ただし、マナコストが7なので、絶対にめくらないという自信がない限り、《闇の腹心》との同時採用はできないです。
なのでスローデプスには入らない。ホガークデプスならワンチャン?といったところ。


6.アーティファクト

・《モックス・ダイアモンド》

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スロー、ホガークのマナ加速カード。《エルフの開墾者》参入以降、マナを伸ばす意味が大きくなり、スローデプスには4枚が基本に。ホガークデプスの場合も、4枚入れたいところだが、墓地を肥やすためのカードに枠が割かれているため、3枚に抑えられることが多いです。
注意しなければならない点として、このカードは雑に1Tに置けばいいというものではないという点があります。もちろん、2マナのアクションがしたい時や、《目くらまし》ケアをしたいなど、明確な理由があればいいが、マナを伸ばすことと同時に、土地の枚数も重要になることの多いデッキなので、雑においてしまうと、後々色マナが足りなくなってしまったり、タップインの土地が手札に来てしまい、手札に残しておけばマナ足りたのに…ということになってしまう場合があります。置くときは、本当に今置く必要があるのか、この土地を捨てた場合のリスクは何なのか、ということを考えてプレイしましょう。

・《水蓮の花びら》

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ターボデプスのマナ加速枠。《Elvish Spirit Guide》と違い、こちらからは黒マナが出るため、1Tマリット・レイジ降臨に貢献できる。しかし、デメリットとして《Elvish Spirit Guide》と違い奇襲性はなく、余った時に布告ケアとして出すといったこともできないので、もしマナ加速枠の枚数を減らすとしたら、こっちの方が優先的に減らされる
また最近では、灯争カーンの憂き目にあうことも少なくない。

・《真髄の針》

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万能カード。基本的には《不毛の大地》と指定するが、それ以外にも《精神を刻む者、ジェイス》であったり、《霊気の薬瓶》《騙し討ち》《ワイアウッドの共生虫》《聖遺の騎士》《グリセルブランド》なども指定することが多い。
細かい真髄の針で指定するカードについては、後述の各マッチごとの詳細の、ターボデプスの欄で解説します。

・《魔術遠眼鏡》

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重くなって手札がのぞけるようになった《真髄の針》。基本的には軽さが優先され、かつ指定するカードもだいたい決まっているため、《真髄の針》が優先されますが、このデッキにとっては相手の手札を知ることのメリットは非常に大きいので、スローデプスやホガークデプスのサイドに入っている針は、こちらに入れ替える可能性は十分にあります。

・《アメジストの棘》

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ターボデプスの自分より速いコンボ対策置物枠その1。クリーチャーは引っかからない点が優秀で、自分の呪詛術師は問題なく2マナで出せる。

・《抵抗の宝球》

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ターボデプスの自分より速いコンボ対策置物枠その2。基本的にはアメジストの棘が優先されるが、ANTの《残響する真実》対策で、散らされることもある。

・《減衰球》

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対ANTで本当に散らしきりたい場合に採用されるカード。ポストやエルドラージにも効かないことはないが、遅い上にかなり有利なマッチなので、基本的には入らない。


7.エンチャント

・《森の知恵》

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緑の最強のアドバンテージカード。腹心と組み合わせると、ダメージまで操作できるので、とても相性がいい。また、対白含みデッキとの対戦では、ソープロでもらったライフをアドバンテージに変換できるので、非常に優秀。
ただ、複数枚重ねて引くと弱い点や、デルバーなどの速いデッキにはとても4点払ってはいられないため、フェッチランドなどのシャッフル手段と合わせないと使いづらいこともあります。
どのタイプにも、メイン、サイド含めて1枚くらいはあると便利。

・《頑強な決意》

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《森を護る者》のところで語ったため割愛。
相手のクリーチャーにも被覆がつくことに注意。

・《窒息》

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対青デッキに対するEasy Winカード。しかし、3マナは若干重く、追加のセットランドには影響がない点や、デルバーや石鍛冶には結局除去がないとどうにもならないという展開も多くあるため、最近では採用が見送られ、その枠を除去に譲ることが多いです。
奇跡が多くなるなら、また複数採用されるようにはなります。

・《夜の戦慄》

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白に対する全体-1/-1修正カード。対デスタクではすこぶる効くが、それ以外にはほとんどサイドインしないため、最近では《疫病を仕組む者》がこのカードの役目を担っています。

8.プレインズウォーカー

・《最後の望み、リリアナ》

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一昔前ではスローデプスのサイドの定番枠。苦手な奇跡やデスタクに対して強く、ミラーなどでも活躍するカード。ただ、最近は《エルフの開墾者》の登場により、マリット・レイジ以外で殴りきるプランが容易に行えるようになり、1回除去されると途端に劣勢になるこのカードよりも、除去やハンデスに枠を割いたほうがいいと判断され、サイドから姿を消すことも多くなりました。

・《ヴェールのリリアナ》

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スローデプスで、サイド後にBGミッドレンジのようにふるまうアグレッシブサイドボードをする際に採用されます。単純に強いカードですが、何かに対応する、という点では通常の除去やハンデスのほうが使いやすく、ピンポイントで対処できるため、普通は入らないです。

・《夢を引き裂くもの、アショク》

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ミラーや墓地利用デッキに対するサイド枠。特にホガークデプスでは、自分の墓地肥やしとしても利用でき、対スローデプスへのキラーカードとして、1~2枚採用されることがあります。


③キープ/マリガン基準

1.ターボデプス

ターボデプスのキープ基準は至極単純で、「3T以内にコンボを決められるか」、これにつきます。

「《暗黒の深部》がないけど、《輪作》《森の占術》と合わせて12枚あるからいいか」みたいな状態が許されるのは、ダブマリ後からです。なので、ダブマリまでは積極的に行きましょう。4枚までなら大満足キープが存在します。(ハンデス or 《真髄の針》+《吸血鬼の呪詛術師》or 《演劇の舞台》+《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》+《暗黒の深部》)

唯一甘えが許されるのは、「ハンデス+《真髄の針》があり、あとマナが出る土地 or マナ加速カードがあればコンボが決まる」という場合だけです。
例えばこんな感じ、

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このハンドであれば、相手の《不毛の大地》や《剣を鍬に》を処理したうえで、マナ加速を引けば3Tに、通常の土地でも4Tにコンボが決められるため、キープに値します。

以上が、ターボデプスのキープ/マリガン基準になります。

2.スローデプス

以前インタビューを受けた際に、マリガン基準について話しましたので、そちらを参考にしてください→(速攻MTG
ほかの二つに比べると、デッキにアドバンテージをとるカードや除去が入っている分、キープは緩めでも大丈夫なことが多いです。

3.ホガークデプス

ホガークデプスのキープ基準としては、以下の2点が基本になります。

①:《蘇る死滅都市、ホガーク》or《縫い師への供給者》+《サテュロスの道探し》+スペル

②:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》を除いた核のカード+土地を探すカード(《サテュロスの道探し》も可)+スペル


もちろんこれに、手札のカードをプレイできるマナベースがあることは条件ですし、すでにコンボが手札だけで完結している場合は、それにこしたことはありません。
自分が、何ターン後に戦場に何を並べられている手筈になっているかを考えましょう。ホガークが落ちることに依存していいのは、①のような、落とすカードが複数あり、不確定ではありますが土地を探すことのできる《サテュロスの道探し》が含まれている時のみです。「《縫い師への供給者》が複数あるからキープ」はすでにコンボが見えている、手札にホガークがあるなど、周りのカードが強くない限り、カードの落ち方に大きく左右され、下手したら何もできないことになりかねないのでマリガンしましょう。


④今後の展望

おそらくこの記事が出るのは、リアルのエルドレイン発売直前くらいくらいになるかと思います。
そこで、エルドレインのカードで、BGデプスが得たカードを1枚、他のデッキが得た対策カードを1枚紹介させていただきます。

・BGデプスが得たカード

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公開された時に世間をざわつかせたスペル、ご存じ《むかしむかし》になります。このカードは、特にターボデプスへの採用が濃厚です。
マナを使わずにデッキからカードを探せ、かつこのカードはインスタントなので、相手からの軽量カウンターを相手ターンに使わせながら、こちらのターンで本命のサーチスペルを通す、といった動きも可能です。また、ターボデプスでは、《暗黒の深部》はあるが、ほかの土地が1枚しかないからマリガン、といった状況は多くあったのですが、このカードが初手にあれば、そのようなハンドでもキープできるようになり、キープ基準の向上に大きく貢献します
ターボ以外の2つのタイプに関しては、まだ何とも言えないというのが正直なところですが、《モックス・ダイアモンド》の数を減らして、このカードを入れる、という可能性はありそうです。しかし、その場合、デッキの色マナカウントが減ることになり、ある種の博打的要素がデッキに増えることになるので、安定感を求めているこれら2つのデッキには、合わない可能性のほうが高いかな、と現状私は考えています。
ただ、スローデプスのほうは、いわゆるフリースロット的な枠が5~6枚ほどあるので、そこにすっぽり収まる可能性はなくはないです。


・他デッキが得た対策カード

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こちらも公開されたとき世間をざわつかせたカード、《厚かましい借り手》になります。このカードのクs…強いポイントは、まとめたツイートを引用させていただきます。

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…とまあこんな感じです。デルバーなどの青いクロパ系のデッキはほぼ確実に使ってくることでしょう、しかし、一番このカードが入って困るデッキが…

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そう、さいきん流行の兆しを見せているUB忍者になります。このカードは忍術との相性がすこぶるよく、忍術とのサイクルが出来上がってしまうと、こちらからは手も足も出ない、といったことになりかねません。
現状は【5分~微不利】くらいのUB忍者ですが、このカードが出てからは、UB忍者はおそらく【不利】な相手になることでしょう…。


以上が、エルドレインのカードでBGデプスに影響を及ぼしそうなカードになります。


④主要デッキへのゲームプラン・およびそのデッキからの対策


ここからは、デッキを挙げて、そのデッキに対する相性・ゲームプラン・やられたら嫌な行動とそれに対する対処法などについて解説していきます。
例によって、ここからも長くなると思いますが、BGデプスを使ってる方、特に、「使い始めだけどなかなか勝てない」「やることはわかるけどサイド後入れるカードや、相手への対応の仕方がわからない」といった方は参考にしていただけるといいかと思います。
また、それぞれのデッキを使っていて、「BGデプスに勝てない」という人にとっても、役に立つようにしていきたいと思うので、よろしくお願いします。(もちろん、大半が自分の使ったことのないデッキなので、あくまでこちらがやられてきつかったこと、という観点で話させていただきます。)

また、サイドアウトするカードについては、先に記載されているものほど抜く優先度が高いという仕様にさせていただきます。
また、サイドインできるカードについては、あくまでサイドインすると効果的に機能するカードであり、それをすべて突っ込めばいいわけではありません。サイドボードを作るときに、「今のレガシーの環境」や「自分がどのデッキを重く見たいか」と考えると思いますが、その時に、「どんなカードをとれば対策になるのか」の指標になるように作っています

・RUGデルバー

【ターボデプス→7:3有利】
メインに《真髄の針》が3~4枚採用されているため、《不毛の大地》への対策が容易で、かつ速度も他のデッキより1手速いので、相手のカードが生きる瞬間が少なく、比較的楽に戦えます。
目指すところとしては、基本的に一直線なので、カウンターは気にせず、バンバンカードをたたきつけていくのですが、針が1枚しかない場合は、先にハンデスや、《森の占術》《輪作》をプレイし、相手の動向をうかがうようにしましょう。
針を置けてない段階で、レン+不毛がそろってしまうと、大体負けなので、サイド後には針+ハンデスを探すように心がけると、ゲームメイクがしやすくなります。

逆に、やられてキツい行動は、クリーチャーの展開を最小限にとどめられ、妨害に執心されることです。ターボデプスは《不毛の大地》が通る状況を作られてしまうと、たった1体のクリーチャーですら処理するカードがなく、殴りきられてしまうので、とにかく《真髄の針》を筆頭に、相手のアクションをカウンターで潰すことをかんがえましょう。
あとは、相手のハンドの枚数から、飛んできうるアクションを予想し、切るカウンターを考えるようにするといいかと思います。相手のハンドが2枚以上の場合、《Elvish Spirit Guide》+《輪作》は、常に頭の中に入れておきましょう
また、一見意味のないように見える《目くらまし》も、実は相手の盤面をよく見ると、1マナ払わせることができればコンボを遅らせられる、という状況は多々あるので、相手の出るマナの数もしっかり把握しておきましょう。
しかしこれはすべて、《不毛の大地》やバウンスがある前提なので、そこはしっかりキープしておきましょう

{真髄の針で指定するカード:《不毛の大地》}
サイドアウトするカード:特になし}
サイドインできるカード:特になし}
相手からサイドインされるカード:《蒸気の絡みつき》、《水没》、《削剥》、《古えの遺恨》、《カラカス》、《否定の力》、《外科的摘出》など}


【スローデプス→6:4有利】

ターボデプスに比べたら、メインのレン+不毛ゲーや、不毛+大量のクリーチャー展開で押し切られることは多いですが、それでも有利なことに変わりはありません。
こちらの勝ち筋としては、メインはとにかく《不毛の大地》を乗り越える盤面を早く構築することです。1枚は置かれることを考えながら、プレイしましょう。
また、不毛を乗り越える際に、相手の打点からキルターンを考え、一度起動した後のリカバリーが間に合うかどうかを考えると、舞台を起動して不毛を誘っていいのかいけないのかの判断がつきやすくなります
サイド後は、《蒸気の絡みつき》《水没》といったカードが飛んできて、特に《水没》はフルタップからでもうたれるので、できることなら盤面に森カードを残さないようにプレイしましょう。マナが余っているのなら、《輪作》や《エルフの開墾者》のコストにすることで、カウンターを気にせずに森カードを盤面から排除することができ、相手がフルタップであれば安全にマリット・レイジを降臨させることが可能です。《輪作》+《セジーリノステップ》あるから大丈夫、はカウンター1枚で瓦解することを忘れずに
また、《思考囲い》は役に立たない場面も多く、2点のライフも痛いという理由から、先手後手ともにサイドアウトします。《強迫》と《コジレックの審問》どちらもデッキに入っている場合は、先手では展開前のデルバーやタルモを落とせる可能性があるため、《コジレックの審問》を残し、後手の場合は《意志の力》や《水没》を落とせる《強迫》を残します。しかし、引きすぎてもいらないため、全体の枚数は2枚程度に抑えて問題ないです。
《疫病を仕組む者》は思いのほか優秀で、《タルモゴイフ》を抑えながら《秘密を掘り下げる者》や《呪詛吞み》の展開を抑制できます。

対スローデプスでは、相手側もクリーチャー、カウンター、除去をそれぞれピンポイントで当てなければいけない上に、クリーチャーも除去されることが多いので、そのことを意識した展開が必要です。
ハンドに、カウンターやバウンスはあるが、クリーチャーがおらず、ドロソしかない、といった状態は、ドロソでクリーチャーが捲れなければ、スローデプス側からしてみれば準備の時間を大量にもらっているということなので、状況はどんどん悪化していきます。
極力、バランスのいいハンドをキープするように心がけましょう。マリット・レイジ対策だけでは勝てません

サイドアウトするカード:《思考囲い》、《闇の腹心》(入れたいカードが多ければ)、《コジレックの審問》(差し変える場合)}
サイドインできるカード:《真髄の針》、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《頑強な決意》、《致命的な一押し》、《疫病を仕組む者》、《タルモゴイフ》、《強迫》(差し替える場合)}
相手からサイドインされるカード:《蒸気の絡みつき》、《水没》、《削剥》、《古えの遺恨》、《カラカス》、《外科的摘出》など}


【ホガークデプス→7:3有利】

メインは2つの軸を同時に処理することはデルバー側からはあまりにも難儀なため、こっちはどちらのプランでもいいので押し続けていれば勝てます。
サイド後に関しては、墓地対策カードが入ってくるため、ホガークに完全に依存するハンドのキープは、ハンデスがない限りやめたほうがいいでしょう。

対ホガークでは、RUGデルバー側はターボと同じくらいのスピードで、スローよりも多様な対策カードを使う必要があり、相当厳しい戦いになると思われます。しいて言うなら、土地の伸びが芳しくないときに、不毛を早めに起動して、相手の行動そのものを止めてしまい、アクション数自体を少なくさせ、速めに殴りきる、といったプランにするしかないと思われます。

サイドアウトするカード:《思考囲い》}
サインドインできるカード:《真髄の針》、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》}
相手からサイドインされるカード:《蒸気の絡みつき》、《水没》、《外科的摘出》、《トーモッドの墓所》、《カラカス》など}


・4cコントロール(白なし)

【ターボデプス→8:2有利】
《不毛の大地》の枚数が少なく、かつ初動も遅い、カウンターも少ないので、メインはいい食い物でしかありません。よほどうまいことマリット・レイジへの対応カードを引かれない限り勝てます。
サイド後は、いろんな色の対策カードが飛んでくるので、どんなカードが入りうるか把握し、相手の今のマナからは何が打てるのかを考えて動きましょう。

4cコン側は、とにかくまずデッキに2枚くらい入っている《不毛の大地》+対策カードが打てるハンドをキープして、ハンデスが来ないことを祈りましょう。正直それしかありません。

{真髄の針で指定するカード:《不毛の大地》、《精神を刻む者、ジェイス》、《汚染された三角州》など}
サイドアウトするカード:特になし}
サイドインできるカード:特になし}
相手からサイドインされるカード:《暗殺者の戦利品》、《暴君の嘲笑》、《外科的摘出》、《夏の帳》、《カラカス》など}

【スローデプス→6:4有利】
ターボやホガークほどではありませんが有利なことに変わりはありません。
メインもサイドも、できるだけハンデスを絡めつつコンボに向かうことを意識すれば大体勝てます。
しかし、《闇の腹心》や《エルフの開墾者》に頼ったハンドをキープしてしまうと、相手の除去に対処されつくしてしまい、そのまま《精神を刻む者、ジェイス》や《レンと六番》でマウントをとられて負けてしまうこともあります。
サイド後は、ロングゲームになることが多く、相手のアーティファクトへの対抗策も多いため、ダイアは2枚程度まで減らします。また、《悪意の大梟》や《氷牙のコアトル》に対して強力な、《疫病を仕組む者》がサイドインの候補に挙がります。

4cコン側は、とにかくコンボに対応できる札を《渦まく知識》やカウンターで守りながら、相手にアドバンテージを稼がれないように動きましょう。アドバンテージを稼ぐカードの質では圧倒的に優位に立っている点を生かして戦われると、スローデプス側もジリ貧になり、コンボを起動せざるを得ないタイミングが出てくるので、そこをしっかり除去で対応してあげると、勝ちやすいかと思います。

サイドアウトするカード:《モックス・ダイアモンド》(2枚ほど)、《森の占術》、《カラカス》、《不毛の大地》(1枚は残す)}
サイドインできるカード:《森の知恵》、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《消耗の儀式》、《疫病を仕組む者》}
相手からサイドインされるカード:《暗殺者の戦利品》、《暴君の嘲笑》、《外科的摘出》、《夏の帳》、《カラカス》、《疫病を仕組む者》など}

【ホガークデプス→7:3有利】
《氷牙のコアトル》にさえ注意しておけば、そうそうシャクられることもなく、メインではホガークに触れる手段だけ潰していくだけで終わるゲームです。
サイド後は墓地対策が入ってきますが、枚数も少なく、相手からのプレッシャーも遅いため、ハンデス前方確認から動く余裕があります。しっかりマリット・レイジやホガークを守りましょう。
急ぐ展開にならないので、明確なサブプランのあるホガークデプスは、輪作をサイドアウトすることも視野に入ります。

4cコン側は、とにかくホガークを処理する手段を確保し続けるか、単純に墓地から掃除してしまうかの2択のどちらかを達成できるハンドが必要で、その上でマリット・レイジの恐怖におびえることになります。なので、《暗殺者の戦利品》が、どちらに対しても非常に有効なため、ホガークデプスが増えてきたのであれば、メインサイドの戦利品を増量するとよいでしょう。

サイドアウトするカード:《輪作》}
サイドインできるカード:《疫病を仕組む者》、《暗殺者の戦利品》}
相手からサイドインされるカード:《暗殺者の戦利品》、《暴君の嘲笑》、《外科的摘出》、《夏の帳》、《カラカス》、《疫病を仕組む者》など}


・奇跡(t赤を含む)

【ターボデプス→4:6不利】
少しでも展開が遅れると、一瞬でマウントをとられてゲームが終わってしまうので、どうしても不利が付きます。
しかし、奇跡自体も細い橋を頑張ってわたっていくデッキなので、準備のできてない段階で高速でコンボを決めると意外と対応できずに勝てることもあります。
また、メインに《この世界にあらず》を複数とっていると、こちらからの対応札が増え、少し相性が改善します。
サイド後は、相手からの対応札が増え、こちらからはその邪魔をする《森を護る者》や《森の知恵》を増やすことになりますが、相手からの対応札の質が上がり、かつキープもターボデプスとわかってキープされるので、メインよりきつい戦いが予想されます。
また、奇跡に対しては複数回コンボを決めるチャンスも回ってきやすいので、《外科的摘出》が効果的です。
メインもサイドも、とにかく相手が準備できる前に潰す、を意識してください。例えば、ブレスト+フェッチだったり、思案や先触れでシャッフルしていた場合、相手も回答をまだ探している段階だということなので、そこが攻め時です。

奇跡側は、とにかく《剣を鍬に》+カウンターができる手札を作り続けてください。基本的にそれだけです。

{真髄の針で指定するカード:《溢れかえる岸辺》、《虹色の眺望》}
サイドアウトするカード:《真髄の針》}
サイドインできるカード:《森を護る者》、《森の知恵》、《外科的摘出》}
相手からサイドインされるカード:《基本に変えれ》、《予期せぬ不在》、《流刑への道》、《天界の粛清》など}


【スローデプス→5:5五分】
メインもサイド後もどちらも五分くらいの相性になります。しかし、《闇の腹心》をとっていないタイプでは、4:6で不利くらいになります。それほどまでに、《闇の腹心》が重要なマッチになってきます。
基本的にこのゲームは、相手の除去や致命打になるカード(《相殺》、《僧院の導師》、《精神を刻む者、ジェイス》)をハンデスで落としたり、《突然の衰微》や《吸血鬼の呪詛術師》の能力で破壊しながら、マリット・レイジを通す隙を生むか、《闇の腹心》や《エルフの開墾者》、《吸血鬼の呪詛術師》の小粒クリーチャーたちで殴りきるプランのどちらかになります。
マリット・レイジを通すプランは、途中から移行することもできるため、基本的には序盤から相手のライフを狙う展開を意識しましょう。しかし、展開のし過ぎは、《終末》で咎められる可能性が大きいので、盤面に展開するのは2体くらいにとどめておき、残りは手札に持った状態で戦ったほうが、キルターンは遅くなりますが、リカバリーが効きやすく、相手にも、「終末を使うか、単体除去をたくさん切るか」という選択を迫ることができます
サイド後は、こちらからはアドバンテージ源や、致命的な置物を破壊するための《暗殺者の戦利品》、《消耗の儀式》《頑強な決意》《森を護る者》といった対除去のカードが増え、相手からは追加の除去が入ります。また、人によっては《至高の評決》まで入れてくるので、クリーチャーの展開にはメインよりも注意が必要になります。
また、《疫病を仕組む者》も、サイド後では優秀になります。貴重なクリーチャーであり、相手のモンクを一掃できます。

奇跡側は、こちらの出ている土地や、手札の枚数から、コンボが決まるのにあと何ターンかかるか、何を打たれるとコンボが決まるのが一番早いかを考える意識をするといいと思います。こちらとしては、どちらかといえばマリット・レイジを出さずして勝つ、くらいの勢いで攻めたいので、《エルフの開墾者》を構えたりとかはあまりしません。
なので、どのくらいコンボまで猶予があるのかを考え、除去やカウンターを構えなくてもいいタイミングを見つけ、プレインズウォーカーを立てられるターンを用意してあげることが大切になると思います。


サイドアウトするカード:《モックス・ダイアモンド》(2枚ほど)、《カラカス》、《不毛の大地》、《幽霊街》(不毛の大地か幽霊街、どちらか1枚は残す)、《真髄の針》、《森の占術》}
サイドインできるカード:《森の知恵》、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《疫病を仕組む者》、《森を護る者》、《頑強な決意》、《消耗の儀式》、《強迫》、《外科的摘出》、《トーラックへの賛歌》、《最後の望み、リリアナ》、《ヴェールのリリアナ》}
相手からサイドインされるカード:《基本に変えれ》、《予期せぬ不在》、《流刑への道》、《天界の粛清》、《解呪》など}


【ホガークデプス→3:7不利】
《終末》の存在がただただキツイ。せっかく並べたものが一瞬で塵芥になるうえに、そのあとのリカバリーも効かず、のうのうと《精神を刻む者、ジェイス》が着地してマウントをとられてゲームが終わります。
メインに関しては、とにかく《剣を鍬に》《終末》をハンデスで消しながら、マリット・レイジで攻めるくらいしか方法がなく、ホガークルートでは基本的に間に合わないです。
サイド後は、《安らかな眠り》が入ることで、より一層厳しくなります。地上の打点は低く、ホガークは出ず、また除去も増えるためマリット・レイジも通り辛くなります。
それでも勝つには、やはりクリーチャーを惜しみなく生贄にして《陰謀団式療法》を回しまくって相手のハンドをズタズタにしたうえでのマリット・レイジ着地を目指すルートが最も効果的です。ホガークルートはあきらめましょう。墓地肥やしは《陰謀団式療法》のためだと思ってください。

奇跡側は、とにかく《終末》を隠すことを意識すれば、それだけでホガークデプスの戦線は崩壊します。墓地と場の両方をを利用しないとアドバンテージが取れないデッキのため、片方でも綺麗にしてあげれば、あとは出てくるマリット・レイジを農場に送ればそれですみます。
また、サイド後は、全体除去も入れると戦いやすくなると思います。

サイドアウトするカード:《モックス・ダイアモンド》(2枚は残す)、《カラカス》、《不毛の大地》、《幽霊街》(不毛の大地か幽霊街、どちらか1枚は残す)}
サイドインできるカード:《森の知恵》、《暗殺者の戦利品》、《森を護る者》、《頑強な決意》、《消耗の儀式》、《外科的摘出》、《強迫》、《トーラックへの賛歌》}
相手からサイドインされるカード:《基本に変えれ》、《予期せぬ不在》、《流刑への道》、《天界の粛清》、《解呪》、《安らかな眠り》など}


・スローデプス

※今一番多いデプスなので、BGデプスを代表して紹介します。ほか2つに関しても、ここを参考にしてください。

【ターボデプス→4:6不利】
もちろんどっちにも言える話ですが、ターボデプス側のほうが、どちらかというとハンデスや《輪作》に対するガードが低く、少しでもゲームが長引くと攻略不可能な盤面を構築されてしまいやすいので、こちら側からは速度で勝負するしかなくなります。
またサイド後も、こちらからは特に入れるものがないのに、相手からだけ辛いカードが増える、という状況なので、なおさらきつくなります。

スローデプス側は、初動さえ防いでしまえば、あとは《不毛の大地》と《カラカス》、《演劇の舞台》を並べるゲームをするだけです。

{真髄の針で指定するカード:《不毛の大地》、《カラカス》、《演劇の舞台》(場合によっては)}
サイドアウトするカード:特になし}
サイドインするカード:特になし}
相手からサイドインされるカード:《活性の力》、《暗殺者の戦利品》など}


【スローデプス→5:5五分】
ミラーなので基本的には相性は五分ですが、メインに《カラカス》があれば、とってる方が有利になり、《闇の腹心》の枚数が多ければ、多いほうが有利になります。
ゲームプランとしては、メインでは互いに《暗黒の深部》や《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》を置かずに、手札がそろうのを待って、決めれるときに一気に決める、といった様相を呈します。
サイド後は、入れるカードの枚数によりますが、ハンデスや、置くと相手のメリットになることのある《暗黒の深部》や《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》の枚数を減らすことが多いです。

サイドアウトするカード:《思考囲い》、《コジレックの審問》、《暗黒の深部》、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》}
サイドインするカード:《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《カラカス》、《森を護る者》、《疫病を仕組むもの》、《真髄の針》、《消耗の儀式》、《外科的摘出》、《森の知恵》など}


【ホガークデプス→4:6不利】
やはり、除去の存在や、アドバンテージを稼ぐカードの有無、《輪作》で持ってこられる土地に致命的になるものが多い、という点で、ホガークデプスが不利になります。
サイド後は特に、ほぼ100%《カラカス》が飛んでくるので、ホガークでのフィニッシュはメインよりも難しくなります。

ホガーク側からの対策としては、サイド後は《夢を引き裂くもの、アショク》や《真髄の針》で《エルフの開墾者》を封じながら、マリット・レイジかホガーク、どちらかのルートをたどるのが一番やりやすいかと思います。また、サイド後にハンデスを残すとしたら、きついカードが状況によってだいたい決まっているため、1枚で2度おいしい《陰謀団式療法》のほうが、《思考囲い》よりも優先されます。

サイドアウトするカード:《思考囲い》《陰謀団式療法》}
サイドインするカード:《暗殺者の戦利品》、《突然の衰微》、《カラカス》、《真髄の針》、《夢を引き裂くもの、アショク》、《外科的摘出》、《森の知恵》など}
相手からサイドインされるカード:《外科的摘出》、《暗殺者の戦利品》、《疫病を仕組む者》など}


・スニークショー

【ターボデプス→5:5五分】
デプスの中で唯一まともに速度勝負できるのがターボデプスです。
メインは、ハンデス込みでキープできているかで勝負が決まり、サイド後は《アメジストの棘》などでも妨害できるため、相性差が傾くほどではないですが、戦いやすくなります。しかし、サイド後には《血染めの月》が入ることも多いので、置物破壊も2枚くらいは追加するといいでしょう。
また、相手が先行1Tに、島から《定業》で動いてきた場合、手札にハンデスがなく、針しかない場合は、とりあえず《グリセルブランド》を指定しておくのも1つの手です。

スニークショー側は、すべてのデプスに対して言えるのですが、妨害札よりも、自分のコンボを護る手段(軽量カウンターやブレストなど)のあるハンドをキープし、1~2回のハンデスを躱すことを意識するといいかと思います。あとは、カラカスは手札になくても簡単にサーチできてしまうので、できれば《騙し討ち》や《全知》、《グリセルブランド》で決めるほうがいいので、待てる状況なら、コンボを遅らせてでもこっちを狙ったほうがいいと思います。

{真髄の針で指定するカード:《グリセルブランド》、《騙し討ち》}
サイドアウトするカード:《この世界にあらず》、《森を護る者》}
サイドインするカード:《アメジストの棘》、《抵抗の宝球》、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《外科的摘出》}
相手からサイドインされるカード:《拭い捨て》、《血染めの月》、《残響する真実》、《狼狽の嵐》など}


【スローデプス→4:6不利】
やることはターボデプスと同じですが、こちらの方がゲーム展開が遅いので、不利に傾きます。
サイド後は、ハンデスや《カラカス》、《全知》や《騙し討ち》の対策の《暗殺者の戦利品》を追加しましょう。抜くカードは、ゲームに影響の少ない《闇の腹心》を抜く、《暗殺者の戦利品》を入れる場合に役割の被る《突然の衰微》を数枚減らす、《不毛の大地》や《幽霊街》を抜く等にしましょう。

スニークショー側の対策は、ターボデプスと同じなので噛愛します。

サイドアウトするカード:《闇の腹心》、《不毛の大地》、《幽霊街》、《突然の衰微》}
サイドインするカード:《暗殺者の戦利品》、《カラカス》、《真髄の針》、《強迫》、《トーラックへの賛歌》、《外科的摘出》}
相手からサイドインされるカード:《拭い捨て》、《血染めの月》、《残響する真実》、《狼狽の嵐》など}


【ホガークデプス→4:6不利】
メインのゲーム展開は、基本的にはスローデプスと同じなので割愛。
しいて言うなら、《陰謀団式療法》の分、当てることができなかったり、クリーチャーが展開できなかったりすると、その分不利になるかもしれないです。
サイドアウトは、ほとんど抜く枠がないので、ホガーク展開にあまり貢献せず、能力起動までも遅い《エルフの開墾者》を減らします。

スニークショー側の対策も、ターボデプスと同じなので噛愛。
サイド後《外科的摘出》がはいるかも?くらいの差です。


サイドアウトするカード:《エルフの開墾者》、《不毛の大地》、《幽霊街》}
サイドインするカード:《暗殺者の戦利品》、《カラカス》、《真髄の針》、《強迫》、《トーラックへの賛歌》、《外科的摘出》}
相手からサイドインされるカード:《拭い捨て》、《血染めの月》、《残響する真実》、《狼狽の嵐》、《外科的摘出》など}


・ANT

【ターボデプス→5:5五分】
基本的には対スニークショーとあまり変わらないため割愛。
《真髄の針》や《カラカス》が効かない分、ボジューカが効くようになっただけです。
サイド後は、《活性の力》をとっている場合は、入れると刺さることがあります。それ以外は《アメジストの棘》や《抵抗の宝球》、《減衰球》、《外科的摘出》を入れます。

ANT側は、ハンデスや《夏の帳》で自分への干渉手段を封じたうえで、コンボを決めるだけです。そして、一応マリット・レイジが出てしまったときや、《アメジストの棘》などを置かれてしまったときのためのパーマネントバウンス手段を用意しておきましょう。

{真髄の針で指定するカード:《汚染された三角州》、《霧深い雨林》}
サイドアウトするカード:《この世界にあらず》、《森を護る者》、《真髄の針》}
サイドインするカード:《アメジストの棘》、《抵抗の宝球》、《減衰球》、《活性の力》、《外科的摘出》}
相手からサイドインされるカード:《蒸気の連鎖》、《夏の帳》、《残響する真実》、《狼狽の嵐》、《ハーキルの償還術》など}


【スローデプス→4:6不利】
結局対コンボなので、やることはスニークショーと一緒ですが、針などは刺さらないため、サイド後に効くカードが少ないことが多いです。
また、意外とライフが大事になることもあるので、《森の知恵》は抜きましょう。手札全部使ったストームとかで普通に死にかねません。

ANT側のやることはターボデプスと基本同じですが、アーティファクトで対策してくることはほぼないため、《ハーキルの償還術》は入れないようにしましょう。

サイドアウトするカード:《森の知恵》、《突然の衰微》、《森を護る者》、《真髄の針》}
サイドインするカード:《強迫》、《トーラックへの賛歌》、《活性の力》、《外科的摘出》}
相手からサイドインされるカード:《蒸気の連鎖》、《夏の帳》、《残響する真実》、《狼狽の嵐》など}


【ホガークデプス→4:6不利】
基本的にやることはスローデプスと同じため割愛。
また、サイドアウトは、《突然の衰微》や《森の知恵》、《森を護る者》が入っていないなら、基本的に遅い《エルフの開墾者》を抜きます。
前方確認できてない《陰謀団式療法》の指定は、基本は変えの効かないカードである《冥府の教示者》を指定するのがいいと思います。

ANT側のやることもスローデプスと同じなので割愛。

サイドアウトするカード:《突然の衰微》、《森を護る者》、《森の知恵》、《エルフの開墾者》}
サイドインするカード:《強迫》、《トーラックへの賛歌》、《活性の力》、《外科的摘出》}
相手からサイドインされるカード:《蒸気の連鎖》、《夏の帳》、《残響する真実》、《狼狽の嵐》など}


・赤黒リアニ

【ターボデプス→4:6不利】
【スローデプス→3:7不利】
【ホガークデプス→3:7不利】

このマッチに関しては、語ることはほとんどないのでまとめさせていただきます。
まず、先手であればハンデス、後手であれば墓地対策カード+ハンデスがなければキープできないということだけ覚えておいてください。キープできて、ハンデスもされなければ勝つ目が見えます。それ以外は負けます。以上です。

{真髄の針で指定するカード:《グリセルブランド》}
サイドアウトするカード
[ターボ:《この世界にあらず》、《森を護る者》
[スロー
:《突然の衰微》、《闇の腹心》、《森の知恵》
[ホガーク
:《突然の衰微》、《不毛の大地》、《幽霊街》
サイドインするカード:《強迫》、《ボジューカの沼》、《外科的摘出》、《暗殺者の戦利品》、《真髄の針》}
相手からサイドインされるカード:《月の大魔術師》など}


・URデルバー

【ターボデプス→7:3有利】
ターボデプスにとってはデルバーはどれも同じです。《真髄の針》を置いてコンボを決めましょう。

URデルバー側も、RUGデルバーのところを読んでください。

{真髄の針で指定するカード:《不毛の大地》}
サイドアウトするカード:特になし}
サイドインできるカード:特になし}
相手からサイドインされるカード:《蒸気の絡みつき》、《水没》、《削剥》、《カラカス》、《否定の力》、《外科的摘出》など}


【スローデプス→7:3有利】
基本的な立ち回りはRUGデルバーと同じですが、《タルモゴイフ》がいない分、キルターンが遅く、《エルフの開墾者》で止まることも多いので、RUGデルバーよりも有利に立ち回ることができます。

デルバー側の対策はとにかく《秘密を掘り下げるもの》と《真の名の宿敵》で戦うようにすることです。《戦慄衆の秘儀術師》だけでは《エルフの開墾者》だけですぐに殴れなくなり、ゲームが長引いてしまいがちになります。
スローデプスを使ってURデルバーとやってるとき、1Tデルバーかそうでないか、3Tネメシスかそうでないかで、ゲームの難易度が著しく違っていると感じます。

サイドアウトするカード:《思考囲い》、《闇の腹心》(入れたいカードが多ければ)、《コジレックの審問》(差し変える場合)}
サイドインできるカード:《真髄の針》、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《頑強な決意》、《致命的な一押し》、《疫病を仕組む者》、《湿地での被災》、《ゴルガリの魔除け》、《タルモゴイフ》、《強迫》(差し替える場合)}
相手からサイドインされるカード:《蒸気の絡みつき》、《水没》、《削剥》、《カラカス》、《外科的摘出》など}


【ホガークデプス:7:3有利】
ここに関しても、ターボデプス同様、RUGデルバーのゲームプランと同じなので、割愛します。

URデルバー側も、RUGデルバーのところを読んでください。

サイドアウトするカード:《思考囲い》、《陰謀団式療法》}
サインドインできるカード:《真髄の針》、《疫病を仕組む者》、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》}
相手からサイドインされるカード:《蒸気の絡みつき》、《水没》、《外科的摘出》、《トーモッドの墓所》、《カラカス》など}


・赤単プリズン

【ターボデプス→2:8不利】
2:8でも盛ってるかもしれないくらいに不利です。
まず1ゲーム目は《血染めの月》か《罠の橋》張られたらその時点でGG。
2ゲーム目以降も、ドロソがない状態で、《突然の衰微》や《活性の力》を探しに行くゲームをしなければならず、おおむねそんな時間はありません。初手に置物破壊を引いててほかのカードも強いラッキーハンドでない限り、あきらめたほうが無難です。
基本的に相手の引きにかかっています。

赤単プリズン側は複数枚月か橋貼るだけ。簡単。

{真髄の針で指定するカード:《大いなる創造者、カーン》}
サイドアウトするカード:《真髄の針》、《森を護る者》、《この世界にあらず》}
サイドインできるカード:《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《活性の力》}
相手からサイドインされるカード:《魔術遠眼鏡》、《死亡//退場》など}


【スローデプス→4:6不利】
ターボデプスに比べ、大幅に相性が改善されますが、メイン戦はきついことに変わりはないです。特殊地形しかないハンドの時に、先手《血染めの月》をされてそれだけでゲームが終わることもあります。
対赤単プリズンのサイド後は、基本的に相手の行動に合わせてゲームを進めていくというイメージが重要で、「どのロックカードに対して置物破壊を使えば状況が優位になるのか」という考えを常に持って行動します。
そのため、「見た目強いけど、この置物置かれたら終わり」というハンドは絶対にキープしてはならず、最低限、基本土地+置物破壊か、基本土地+《闇の腹心》などの展開のできるハンドをキープすることが重要になります
先手であればハンデスは強そうに見えますが、後半腐ることや、キープ基準としては心もとないことから、先手でも減らすor抜きます。

赤単プリズン側はとにかく《血染めの月》と《罠の橋》を重ね張りする、もしくは早急に《大いなる創造者、カーン》をプレイして、《マイコシンスの格子》とのコンボを決めに行く、という2パターンがメインになると思います。《ゴブリンの熟練扇動者》+《虚空の杯》あるからキープなどは、こちらからしてみれば相当楽になってしまうので、やめたほうがいいと思います。
また色マナを縛る意味で、《虚空の杯》X=0で置いて、《モックス・ダイアモンド》を止めるのも効果的です。

サイドアウトするカード:《コジレックの審問》、《森を護る者》、《思考囲い》}
サイドインできるカード:《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《活性の力》、《消耗の儀式》、《森の知恵》、《疫病を仕組む者》、《真髄の針》(灯争カーンがいる場合)}
相手からサイドインされるカード:《魔術遠眼鏡》、《死亡//退場》など}


【ホガークデプス→4:6不利】
《血染めの月》は《モックス・ダイアモンド》さえ置けていればそこまでこのデッキにとって脅威になりませんが、《罠の橋》や《虚空の杯》X=1, 2両方はどうしようもないので、そこを引かれるかが基本的な勝負の分かれ目になります。
サイド後は、《モックス・ダイアモンド》もしくは基本土地+ホガークルートのハンド+置物破壊が理想ですが、最低でも置物破壊を除いた二つは持っておくようにしましょう。

赤単プリズン側は、《血染めの月》プランを狙わず、ストイックに《虚空の杯》や《罠の橋》プランに行ったほうが、結果的に余裕が生まれ、ほかの置物を置く時間も出てくると思います。

サイドアウトするカード:《陰謀団式療法》、《森を護る者》、《思考囲い》}
サイドインできるカード:《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《活性の力》、《消耗の儀式》、《森の知恵》、《疫病を仕組む者》、《真髄の針》(灯争カーンがいる場合)}
相手からサイドインされるカード:《魔術遠眼鏡》、《死亡//退場》など}


・青白石鍛冶

【ターボデプス→3:7不利】
奇跡に比べ、致命傷になるカード(ここでは《殴打頭蓋》)が出てくるまでが速いため、対奇跡のように何度か挑戦することが許されず、1度失敗しただけで本格的に取り返しがつかなくなります。
とにかく、研ぎ澄ましに研ぎ澄ました一撃を意識しましょう。

青白石鍛冶側は、とにかく《殴打頭蓋》の着地を意識しましょう。絆魂で、一度でもライフが射程圏外に出ると、《精神を刻む者、ジェイス》や《時を解す者、テフェリー》でも対応ができるようになるので、かなり楽になると思います。

{真髄の針で指定するカード:《石鍛冶の神秘家》、《精神を刻む者、ジェイス》}
サイドアウトするカード:《真髄の針》}
サイドインできるカード:《暗殺者の戦利品》、《森を護る者》}
相手からサイドインされるカード:《天界の粛清》、《外科的摘出》、《狼狽の嵐》など}


【スローデプス→4:6不利】
不利な理由は大体ターボデプスと同じで、《殴打頭蓋》や《真の名の宿敵》などを使って、早急に決めに来る&ライフも安全圏に持っていかれるため、こちらが準備している時間をとれないことが多いからです。
ゲーム中の意識としては、《殴打頭蓋》が戦場に出てしまったら、いかにして2回マリット・レイジをたたきつけるかを考えましょう。その際、2回目をたたきつけるための時間稼ぎとして、一度あえて無防備なマリット・レイジをだして《剣を鍬に》をうってもらいライフを回復しつつ、後続あと2回を安全に通すすべを考える、といった流れを意識すると、やりやすいかもしれないです。
サイドボード後は、《殴打頭蓋》への回答もできるので、回復してしまったときを除き、基本的には1回どついて勝つつもりでプレイしましょう。

青白石鍛冶側は、とにかくライフを安全圏に持っていくことを意識していれば、それでいいと思います。あとは、アドバンテージソースになる《闇の腹心》や《森の知恵》を除去orカウンターして、スローデプス側のリソースが尽きるように動くといいと思います。

サイドアウトするカード:《モックス・ダイアモンド》(2枚は残す)、《カラカス》、《不毛の大地》、《幽霊街》(不毛の大地か幽霊街、どちらか1枚は残す)、《真髄の針》、《森の占術》、《コジレックの審問》(差し変える場合)}
サイドインできるカード:《森の知恵》、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《疫病を仕組む者》、《森を護る者》、《頑強な決意》、《消耗の儀式》、《強迫》(差し変える場合)}
相手からサイドインされるカード:《基本に変えれ》、《流刑への道》、《天界の粛清》、《解呪》など}


【ホガークデプス→5:5五分】
デカブツ2体のどちらかが通る状態さえ作れればいいので、ハンデスで《剣を鍬に》だけを落とすことを意識して、それ以外は《蘇る死滅都市、ホガーク》で押しつぶすことを考えましょう。
サイド後は、《天界の粛清》などの除去や、稀に《至高の評決》が入ってくる場合もありますが、こちらからは、デッキの形をあまり変えずに、ゆっくり出もいいからハンデスを絡めて2つのルートを同時に進めることを意識すると、相手の対応がどちらかで行き詰ってくれるので、そこから押し切れます。

サイドアウトするカード:《モックス・ダイアモンド》(2枚は残す)、《幽霊街》}
サイドインできるカード:《森を護る者》、《森の知恵》、《疫病を仕組む者》}
相手からサイドインされるカード:《天界の粛清》、《カラカス》、《外科的摘出》など}


・デス&タックス

【ターボデプス→2:8不利】
キツいカードのオンパレードなので、メインは1~2キルハンドじゃないと間に合わないことのほうが多いです。
針があったところで、刺さないといけないカードが多すぎるので、必ずどこかが障害になって止まってしまいます。
サイド後は、《森を護る者》や《この世界にあらず》をはじめから手札に持つようにして対抗することになりますが、そうしてもまぁ勝てない、やっぱりあきらめましょう。
一応、後手の場合は、《霊気の薬瓶》を割ったり、《高名な弁護士、トミク》を破壊するために、外す可能性もある《強迫》を《突然の衰微》に変えましょう。

デスタク側は構え続けてちまちま殴ればいいです。あとは《高名な弁護士、トミク》が最高に効きます。

{真髄の針で指定するカード:《不毛の大地》、《リシャーダの港》、《カラカス》、《霊気の薬瓶》、《ルーンの母》}
サイドアウトするカード:《強迫》(後手)}
サイドインできるカード:《突然の衰微》(後手)}
相手からサイドインされるカード:《天界の粛清》、《外科的摘出》、《解呪》、《流刑への道》など}


【スローデプス→4:6不利】
メインのプランは、《闇の腹心》や《森の知恵》でアドバンテージを稼ぎ、マリット・レイジを立て続けることが目標。相手の一番厄介なパーマネントは、《霊気の薬瓶》から出てくる《ちらつき鬼火》なので、《霊気の薬瓶》は《突然の衰微》で破壊するか、《吸血鬼の呪詛術師》でカウンターを減らすなどで対策します。
また、《殴打頭蓋》+《宮廷の看守》がそろってしまうと、ほとんど統治者を奪うことが不可能になるため、《宮廷の看守》やそれにつながる《護衛募集員》、《殴打頭蓋》はできるだけハンデスで処理しておきたいです。
サイド後は、《外科的摘出》をうまく使う必要があります。《剣を鍬に》や《ちらつき鬼火》が主な対象で、ロングゲームになるので、上二つに比べて対応しやすく、サーチもできない《不毛の大地》は無視してかまわないです。
また、サイド後は相手のカードを対処していく動きのほうが強いため、ハンデスを減らし、除去を増やします。このとき、《活性の力》もこちらに対するキラーカードを軒並み壊せるため、サイドインしましょう。

デスタク側は、とにかくスローデプスのアドバンテージ源を絶つことを意識するといいと思います。また、デスタクは不毛以外のマリット・レイジ処理手段が多いので、無理に《不毛の大地》を探したキープなどはしないほうがいいと思います。どっちみち、スローデプスからは、除去を警戒してはやめにしかけることはできません。

サイドアウトするカード:《モックス・ダイアモンド》(2枚は残す)、《思考囲い》、《コジレックの審問》、《強迫》}
サイドインできるカード:《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《致命的な一押し》、《森の知恵》、《疫病を仕組む者》、《夜の戦慄》、《湿地での被災》、《ゴルガリの魔除け》、《毒の濁流》、《活性の力》、《森を護る者》、《頑強な決意》、《外科的摘出》、《消耗の儀式》、《真髄の針》}
相手からサイドインされるカード:《天界の粛清》、《外科的摘出》、《解呪》、《流刑への道》など}


【ホガークデプス→3:7不利】

《カラカス》を引かれなければ勝負になるが、引かれたら勝負にすらならない場合のほうが多い。
こちらからのアドバンテージ獲得手段はないので、ハンデスで《剣を鍬に》をカットしつつ、ホガークで攻めるプランが有効。相手の《宮廷の看守》が間に合わなくなるようにプレイする。間に合われると除去が少なく、回避手段も特にないためマウントをとられ続けます。
サイド後は、対策カードでお茶を濁しながら、メインと同じゲームプランをとります。クリーチャーが重要なマッチになるため、ハンデスは《思考囲い》のみでいいと思います。

デスタク側は、《カラカス》で展開を遅らせ、《護衛募集員》+《ちらつき鬼火》でアドバンテージを稼ぎつつ、ホガークが出てきたら《宮廷の看守》で対応、といった流れが効率的。
サイド後は墓地対策もあるため、ゲーム展開がいい方向に剥きやすいと思います。

サイドアウトするカード:《モックス・ダイアモンド》(2枚は残す)、《陰謀団式療法》}
サイドインできるカード:《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《致命的な一押し》、《森の知恵》、《疫病を仕組む者》、《夜の戦慄》、《湿地での被災》、《ゴルガリの魔除け》、《毒の濁流》、《活性の力》、《森を護る者》、《頑強な決意》、《外科的摘出》、《消耗の儀式》、《真髄の針》}
相手からサイドインされるカード:《天界の粛清》、《外科的摘出》、《解呪》、《流刑への道》、《安らかな眠り》など}


・4cローム

【ターボデプス→4:6不利】
《聖遺の騎士》が動き出しさえしなければ、案外速さで押し切れるので、ほかのタイプに比べると有利ですが、相手の1Tに《虚空の杯》X=1が置かれてこちらのアクションがビタどまりしてしまう恐れもあり、かつ《突然の衰微》で針が割られる危険性もあるので、苦手なデッキには分類されます。
メインもサイドも、基本的には「《聖遺の騎士》が出る前に葬る」、これにつきます。
サイド後に、先手の場合は除去を入れる必要はないです。相手への対応は先手1Tのハンデス、もしくは《真髄の針》で行いましょう。コンボの遂行自体には影響ないので、《虚空の杯》は無視していいです。
しかし後手の時は、《真髄の針》を置くために《虚空の杯》を壊す必要が出てくるので、《強迫》の枠を《突然の衰微》に変えましょう。


4cローム側は、相手の《真髄の針》を《突然の衰微》などの除去で破壊し、《不毛の大地》を通せる状況を作り続ければ、ターボデプスは一生棒立ちのままになります。

{真髄の針で指定するカード:《不毛の大地》、《聖遺の騎士》、《カラカス》、《イス卿の迷路》}
サイドアウトするカード:《強迫》(後手)}
サイドインできるカード:《突然の衰微》(後手)}
相手からサイドインされるカード:《剣を鍬に》、《外科的摘出》、《暗殺者の戦利品》など}


【スローデプス→3:7不利】
時間がかかればかかるほど、相手のほうが有利な盤面を構築できるため、こちらにとって分が悪くなります。
デッキに3~4枚入っている除去は、すべて《聖遺の騎士》に使うことを意識しましょう。《虚空の杯》を壊したくなる気持ちもわかりますが、壊すのは壊してからすぐ勝てる見込みのある場合のみです。
そのため、《エルフの開墾者》はタフネスが上がってなくても、積極的に展開して問題ありません。出せなくなっては元も子もないので。
また、Landsと違い、《壌土からの生命》の枚数は1~2枚程度なので、使われたら発掘される前に即座に《ボジューカの沼》で追放してあげましょう。
全体的な流れは、ゲームを通してマリット・レイジが通らない場合もありますので、小粒クリーチャーで倒せるように、攻められるときは常にライフを狙いましょう。シルバーバレットで土地を持ってくる必要があるときは《壌土からの生命》が墓地に落ちた時くらいで、それには返しの自分のターンでも間に合うので、《エルフの開墾者》も構えずにどんどん攻撃しましょう。
サイド後は、ハンデスを減らし、《暗殺者の戦利品》や《疫病を仕組む者》、《真髄の針》を追加します。《レンと六番》がいますが、アドバンテージ源として必要になるので、《闇の腹心》は抜きません。

4cローム側は、《虚空の杯》X=1で《エルフの開墾者》の展開を阻害し、《イス卿の迷路》でゲームを長引かせましょう。そうして、《聖遺の騎士》を立て、ターンが返ってきたら一気に有利になります。2体たったらほぼ勝ちです。

サイドアウトするカード:《思考囲い》、《コジレックの審問》、《強迫》}
サイドインできるカード:《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《致命的な一押し》、《疫病を仕組む者》、《真髄の針》、《外科的摘出》、《森の知恵》、《消耗の儀式》、《頑強な決意》}
相手からサイドインされるカード:《剣を鍬に》、《外科的摘出》、《暗殺者の戦利品》など}


【ホガークデプス→2:8不利】
ホガークルートをたどる際に、《虚空の杯》X=1がブッ刺さるので、先手を取られると特にきつくなります。また、当然のことながら、《聖遺の騎士》が出た場合、適当なタイミングで《ボジューカの沼》で墓地を綺麗にされてしまうので、どっちをとっても超えるべき壁が多くなります。
さらに問題になるのが、《聖遺の騎士》が普通にホガークのサイズを超えてくる場合があるので、そうなった段階で相手は墓地に触る必要すらなくなり、悠々と追加の《聖遺の騎士》を探すことができてしまいますので、総合的にめちゃくちゃきついです。
サイド後も、ハンデスを抜いて除去を増やすくらいしかやることがないので、特に相性は変わりません。またこのデッキの場合は、《虚空の杯》がマスト除去なので、枠が許すなら、《活性の力》を1枚とっておくといいと思います。

4cローム側は、《虚空の杯》と《聖遺の騎士》の展開を急ぎ、もし遅れそうであれば、相手の召集用のクリーチャーを《罰する火》で焼いてあげれば、ホガークルートはたどれなくなりますので、比較的に落ち着いて立ち回れると思います。

サイドアウトするカード:《思考囲い》、《陰謀団式療法》}
サイドインできるカード:《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《致命的な一押し》、《疫病を仕組む者》、《真髄の針》、《外科的摘出》、《森の知恵》、《消耗の儀式》、《頑強な決意》、《活性の力》}
相手からサイドインされるカード:《虚空の力線》、《ボジューカの沼》《剣を鍬に》、《外科的摘出》、《暗殺者の戦利品》など}


・Lands

【ターボデプス→3:7不利】
勝つためには、①ハンデスで《輪作》を抜く②《真髄の針》で《不毛の大地》を指定する③3T以内に勝負を決める
これを達成するのが条件になります。少しでも遅れると、《リシャーダの港》でハメられたり、《ギャンブル》から《カラカス》や《イス卿の迷路》が間に合ってしまいます。
もちろん、①~③を決めたところで間に合ってしまう可能性はありますが、そこはもう無理なので割り切りましょう。

Lands側は、《不毛の大地》、《リシャーダの港》、《カラカス》、《イス卿の迷路》のどれか2つを構えられる状態にしておけば、《真髄の針》が1枚飛んできても何とかなるので、自分の土俵に引きずり込むことができるでしょう。

{真髄の針で指定するカード:《不毛の大地》、《リシャーダの港》、《カラカス》、《イス卿の迷路》}
サイドアウトするカード:特になし}
サイドインできるカード:特になし}
相手からサイドインされるカード:《クローサの掌握》、《古えの遺恨》など}


【スローデプス→3:7不利】
ターボデプスのようなルートは滅多にたどれないので、こちらは主に《エルフの開墾者》によるビートダウンを軸に戦います。そのため、《罰する火》で焼かれる1/2の状態での展開は絶対にしないでください。
一番厄介なカードは、実質2ターン分のアクションを行うようになる《踏査》なので、ここは確実に《突然の衰微》で破壊するようにしてください。
そこから、《壌土からの生命》のサイクルに入った場合、相手のハンドに何があるかをメモしながら、サイクリングランドなどで躱される心配のないタイミングで、《ボジューカの沼》で一度墓地をリセットし、複数の《エルフの開墾者》で殴りきるプランが一番勝てます。
また、《闇の腹心》が生き残ることも重要なので、相手の墓地に《罰する火》が落ちた場合や、《燃え柳の木立》を回収されそうになったら、遠慮なく《ボジューカの沼》を持ってきて、《闇の腹心》を守りましょう。
サイド後は、相手の《罰する火》を抜くことで、こちらのクリーチャーへの対処手段が、《爆発域》か《死者の原野》くらいしかなくなるので、カードを何枚か使ってでも、《罰する火》を抜くようにしましょう。
また、カウンターがないので、相手の準備が整う前に《消耗の儀式》でも勝てます。

Lands側は、《踏査》を用いた理不尽な展開や、《ボジューカの沼》+《罰する火》による《エルフの開墾者》の処理を行い、マリット・レイジの対策は最小限に抑えたほうがいいと思います。スローデプス側としては、相手のハンドがすべてわかってない限り、裏目が多すぎるので、あまり自分からの起動はできません。

サイドアウトするカード:《思考囲い》、《コジレックの審問》、《強迫》}
サイドインできるカード:《真髄の針》、《突然の衰微》《暗殺者の戦利品》、《外科的摘出》、《森を護る者》、《ボジューカの沼》、《森の知恵》、《消耗の儀式》、《致命的な一押し》(サイド後、《エルフの開墾者》や《不屈の追跡者》が見えた場合)}
相手からサイドインされるカード:《クローサの掌握》、《古えの遺恨》、《エルフの開墾者》など}


【ホガークデプス→1:9不利】
勝てる要素が微塵もありません。土地ハメ、《罰する火》、《ボジューカの沼》、《The Tabernacle at Pendrell Vale》ですらきつくなります。
勝てるとしたら、こっちがブン周り、相手が事故の時くらいです。
サイド後も相性は特に変わりません。ハンデスの代わりに《突然の衰微》や《暗殺者の戦利品》が入りますが、それを打つ=展開は遅くなっているということなので、どっちみち負けます。

Lands側は、見える動きに対応するだけで、特に何も起きません。《エルフの開墾者》にだけ注意していればいいでしょう。

サイドアウトするカード:《思考囲い》、《陰謀団式療法》}
サイドインできるカード:《真髄の針》、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《外科的摘出》、《森を護る者》、《ボジューカの沼》、《森の知恵》、《消耗の儀式》}
相手からサイドインされるカード:《クローサの掌握》、《古えの遺恨》、《エルフの開墾者》など}


・マーベリック(t黒も含む)

【ターボデプス→5:5五分】
4cロームと基本は同じですが、マーベリックからは《剣を鍬に》が来るので、油断は禁物です。しかし、カウンターがないので、ハンデスや《この世界にあらず》で簡単に躱せるため、5分くらいの相性で立ち回ることができます。
しかし、《聖遺の騎士》がつらいことは変わらず、かつサイド後はターボデプスと知ったうえで、妨害が多いハンドを探されるので、逆にこちらはハンデスなどを用いて、対応札がそろうまで待ってから勝負に出るようにするといいと思います。
また、これはすべてに共通しますが、マーベリックに黒がタッチされている場合は、《暗殺者の戦利品》に気を付けましょう。

マーベリック側は、手札に《剣を鍬に》をため込む、もしくは《真髄の針》を破壊するということをしない限り、《聖遺の騎士》でマウントをとるしかないと思います。速さでは追いつけないので、対応できるカードの量で勝負しましょう。
また、このマッチでは、《極楽鳥》が、ブロッカーとして大いに活躍します。

{真髄の針で指定するカード:《不毛の大地》、《カラカス》、《聖遺の騎士》}
サイドアウトするカード:特になし}
サイドインできるカード:特になし}
相手からサイドインされるカード:《暗殺者の戦利品》、《天界の粛清》、《解呪》、《秋の騎士》、《夏の帳》など}


【スローデプス→4:6不利】
やることは基本的に4cロームと同じですが、《虚空の杯》や《罰する火》がない分、《闇の腹心》が生き残りやすく、戦いやすいです。
しかし、メインでは、《ルーンの母》+《聖遺の騎士》or《殴打頭蓋》無双になってしまうことも少なくないので、メインは、極力ハンデスを絡めて速度で勝負する意識が必要です。
逆にサイド後は、《疫病を仕組む者》などのマイナス修正カードを使うことで、《ルーンの母》に対する体制ができるため、ハンデスや《モックス・ダイアモンド》を減らし、どっしりと構えて、相手の行動に対応しながら、隙を見てマリット・レイジを立てるゲームになります。
また、ゲーム序盤で、有象無象のクリーチャーに殴られてライフが危ないときは、適当にコンボを決めると、20点ライフゲインできます。《カラカス》を置かれたら泣きましょう。

マーベリック側は、序盤に石鍛冶などを通して、除去を誘い、中盤以降にハンド枚数を見て、《聖遺の騎士》を立ててマウントをとりに行く、といった動きをされると、スローデプス側は除去を使ってしまって《聖遺の騎士》を処理できなくなりがちです。

サイドアウトするカード:《モックス・ダイアモンド》(2枚は残す)、《思考囲い》、《コジレックの審問》、《強迫》}
サイドインできるカード:《真髄の針》、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《森を護る者》、《頑強な決意》、《疫病を仕組む者》、《毒の濁流》、《湿地での被災》、《ゴルガリの魔除け》、《ボジューカの沼》、《森の知恵》、《消耗の儀式》、《致命的な一押し》}
相手からサイドインされるカード:《暗殺者の戦利品》、《天界の粛清》、《解呪》、《秋の騎士》、《夏の帳》など}


【ホガークデプス→4:6不利】
《剣を鍬に》さえ落としてしまえば、ホガークで速やかにゲームを決められますが、相変わらず《カラカス》が異常に辛いことには変わりないので、《聖遺の騎士》が動き出す前に大方の勝負を付けられるかがポイント。
ホガークが遅くなりそうだったら、クリーチャーは惜しみなく生贄にして、《陰謀団式療法》で《聖遺の騎士》や《緑の太陽の頂点》を落としに行きましょう。しかしこのルートにも、《殴打頭蓋》という弱点があるので、油断は禁物。
《陰謀団式療法》の使い方は、先手で《緑の太陽の頂点》X=0スタートだったら指定《聖遺の騎士》、特に何もなかった打たずに、《石鍛冶の神秘家》が出た後にサーチ先の《殴打頭蓋》を落とす、とするのがいいと思います。

マーベリック側は、《カラカス》を《不毛の大地》されないように立ち回れば、ホガークの脅威をのぞけるので、ゲーム展開が楽になると思います。
もちろんマリット・レイジもいるが、こちらは飛行持ち+《ルーンの母》でもカバーできるため、ホガークを重めに見て動いたほうが勝ちやすいと思います。

サイドアウトするカード:《モックス・ダイアモンド》(2枚は残す)、《思考囲い》}
サイドインできるカード:《真髄の針》、《突然の衰微》、《暗殺者の戦利品》、《森を護る者》、《頑強な決意》、《疫病を仕組む者》、《毒の濁流》、《湿地での被災》、《ゴルガリの魔除け》、《ボジューカの沼》、《森の知恵》、《消耗の儀式》、《致命的な一押し》}
相手からサイドインされるカード:《暗殺者の戦利品》、《天界の粛清》、《解呪》、《秋の騎士》、《夏の帳》、《外科的摘出》など}


以上が、メジャー(MTGGoldfishでメタ上位)のデッキと、要望のあったデッキに対するゲームプラン、サイドチェンジするカードになります。

これがすべて完璧に網羅できているとは思いませんが、皆様の参考になれば幸いです。
また、「このデッキについてのプランも見たい」という要望がある場合は、コメントや私のTwitterのDMに送ってください。詳しく書く必要があるマッチだと思えば、追記させていただきます。


・おわりに

3つのデッキを合わせて解説したので、非常に長くなってしまいましたが、これで今回の記事を終わらせていただきたいと思います。
この記事を読んでくださった方に、BGデプスの魅力が伝わったらうれしいです。

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
この記事を読んだうえでの感想や、ご意見等ございましたら、ここのコメントか、私のTwitterのDMまでお寄せください。今後の参考にさせていただきます。

それでは、重ねてになりますが、長い間お付き合いいただきありがとうございました。

TERA

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