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「海洋散骨」という新しい供養の形をご存知ですか?

お墓に対する考え方が時代とともに変化し、
先祖代々のお墓に入るという選択肢以外にも
納骨堂・永代供養・樹木葬など供養の形が多様化しています。

そんな中、自然に還りたいという故人の思いを叶えてあげることができる
供養の形として、近年注目されつつあるのが海洋散骨です。

今回の記事では、海洋散骨がどのような供養の形なのか、
費用はどれくらいなのかについて解説いたします。


海洋散骨とは?


海洋散骨とは、文字通り粉末状にしたご遺骨を
「納める」ことなく海洋に散布することです。

故人が生前に海が好きだった、自然に還りたいと希望していた
というような場合に選ばれることの多い供養の形になります。

大自然の象徴ともいえる海で、
故人に安らかに眠っていただく、
そして海に手を合わせるというのは、

従来どおりのお墓での供養と変わらず、故人を弔う行為として、
残された人々にとっても心が安らぐ体験になるのではないでしょうか。

核家族化がすすみ、お墓を持たないことが受け入れられつつある
現代において新しい供養の形として海洋散骨が

また近年、海洋散骨が注目されつつあるのは、
核家族化や都市部への人口集中といった価値観の変化に伴って、
お墓をもたないという選択をする人が増えているというのも背景にあるでしょう。

海洋散骨のメリット・デメリット


自然との一体感


海洋散骨は、故人の遺骨を海にまき散らすことで、自然に還ることを可能にします。
海は大自然の一部であり、広大で力強い存在であり、
故人の魂が大海原に解放されることで、一体感を感じることができます。
また、海の波や風とともに、故人の存在が永遠に続くという感覚を持つことができます。

故人の望みを叶えることができる


海を愛し、特別な思い入れを持っていた場所に遺骨をまくことで、
故人と海の間に特別なつながりを築くことができます。
また、故人の希望を実現し、彼らの最後の旅を思い出深いものにすることができます。

経済的負担を軽減できる

ご遺骨をお墓に納骨する場合、納骨に際して寺院へのお布施や諸経費、
お墓を建立する際の墓石代などさまざまな費用が必要になります。

その点、海洋散骨であればそういった費用を軽減できるため、
経済的な負担を減らしながら故人をしっかり供養することができます。

また、一般的なお墓であれば定期的に手入れをしたり
毎年の管理費用もかかるため、海洋散骨であればそういった
身体的・経済的負担も軽減することができます。

お墓が遠方にあって、定期的な管理ができず、お墓が荒れてしまうというような
心配もないのが海洋散骨の大きな魅力です。

海洋散骨のデメリット


手元に遺骨が残らない


全ての遺骨を散骨する場合、
当然のことながら手元に遺骨は一切残りません。
どこに向かって手を合わせればよいかが分からず、
寂しさを覚える遺族も少なくないようです。

お墓参りや法要がないため、故人を思い出すタイミングがない

故人の供養全般を負担と感じるか、
故人を思い起こす大切な機会と考えるかは人それぞれです。

海に遺骨を撒く海洋散骨の場合は、墓標がないため、
お墓参りをしたり献花することも難しくなります。

残された遺族が「海がお墓のようなものだ」
「海を見ると故人を思い出せる」と
感じられるのであれば問題ありませんが、

お参りするお墓や手を合わせる仏壇がないことで
「心の拠りどころがない」と悲しく感じてしまい
海洋散骨を選択したことを後悔するケースも少なくありません。

こういったデメリットもありますので、
ご自身が海洋散骨を希望する場合は、事前に家族や親戚の理解が
必要となるので生前に相談しておくことをおすすめします。

海洋散骨の費用は?


海洋散骨の費用は、その方法によって異なります。

▶委託散骨 5万円程度

委託散骨とは、故人の散骨を業者に委託することです。
家族は遺骨を業者に預けるだけで済みます。
一定数の遺骨が揃ったら散骨が実施されるため、
業者側のコストが軽減され、費用を安く抑えられます。
費用相場は5万円前後です。

▶合同散骨 10万円~20万円

複数の家族が一艘の船に乗りあわせて、海の沖合で散骨をします。
船のチャーター代を乗り合わせた組数で割ることができるため、
比較的安く散骨ができます。

▶個別散骨 20万円~30万円

一組の家族が一艘の船をチャーターして、沖合で散骨をします。
費用は最も高くつきますが、心からの供養ができます。

注意すべきポイントをご紹介

必ず粉骨をしなければならない


散骨をするには、必ず遺骨を粉末状にしなければなりません。

火葬を終えた焼骨のまま遺骨を撒いてしまうと、
遺体遺棄罪にあたり、違法行為として罰せられます。

粉末状にするということは、周囲の人から見て、
それが遺骨かどうかわからないようにするということです。

厚労省のガイドラインには「粉状に砕く」としていますが、

日本海洋散骨協会は、独自のガイドラインの中で

「遺骨を遺骨と分からない程度(1mm~2mm程度)に粉末化しなければいけません」

と定めています。

専門業者に依頼をお願い致します

「まわりが気づかれないのであれば、
 自分で散骨をしてもいいの?」

と思う人もいるかもしれません。

確かに、ご自身でも散骨は行えます。
ただし、あまりおすすめはできません。

2023年6月現在、散骨を取り締まる
具体的な法律は有りません。

もちろん遺体遺棄罪に当たる行為は禁止されていますが、
自分自身で散骨をしたからといって、罰せられるわけではありません。

実際これまでも、

「周囲に迷惑をかけなければ散骨をしてもよい」

という解釈にもとづいて、
さまざまな事業者が散骨を実施してきました。

そのため、人知れず遺骨を粉状にし、
自らの手で散骨を実施した人もいるかもしれません。

しかし、現在、厚労省が
ガイドラインを策定するまでになっており、
それにあわせて散骨業者の事業内容も整備されつつあります。

ですので、法律や自治体に条例を知らずに、
個人で散骨を行ってしまうと、思わぬトラブルに
発展する可能性もあります。

そのため、海洋散骨を行う場合は、
専門業者に依頼することをおすすめします。

また、法律上の問題だけでなく、心情的な負担についても、
真剣に考えなければなりません。

海洋散骨をご自身で実施してしまうと、
「本当にこの方法でよかったのかな」とあとから
後悔しても、遺骨は二度と戻って来ません。

こういった後悔をしないためにも、海洋散骨が、
本当に故人の望む供養の形なのか
専門業者に相談することをおすすめします。

まとめ


いかがでしたでしょうか?

自然に還りたいと望む故人の想いを叶えることのできる「海洋散骨」。

精神的・経済的メリットもある反面、墓標がないことで供養の後の
心の拠り所が感じられないというデメリットもあります。

また、海洋散骨はご自身で行うことも難しい供養の形です。

もし、ご自身のため、もしくは大切な故人のため、
「海洋散骨」をお考えでしたら、株式会社TERASUへご相談ください。

株式会社TERASUでは、
「心の拠り所がない」といった後悔をさせることがないよう、
海洋散骨と合わせて手元供養をご提案いたします。

大切な故人とこれからも心の繋がりを感じていただけるような、
丁寧な供養の形をあなたにお届け致します。


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