ワクチンは有効か

なんかワクチン有効率が95パーセントとかどうとかいう試料があるらしいので、この資料のデータだけを使って、ワクチンの有効性について、ちょっと考えます。

※すいません画像はソースのありかも知らず引用していますが、主旨は歪めていないと思うのでご容赦を。

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いろいろ考えないといけない前提はありそうですが、ちょっととばします。

さて、ワクチンを打たない母集団をAとすると、そこから標本2万人中162人感染する結果がでたということらしいのですが、そうすると母集団Aの推定感染率は0.81パーセントです。

 一方、ワクチンを打った母集団をBとすれば、Bのうち標本2万人から推定された母集団Bの推定感染率は0.04パーセントでした。ただし、AとBにおいて環境や生活習慣等、全ての状況は同じと見なすことにします。

ここで、ワクチンを打たない母集団Aと、打った母集団Bは、考察を容易にするために、2万人という標本よりはるかに多い集団について想定したものです。

さて、この推定感染率は、あくまで推定であるので、これだけで明確には比較はできません。
例えばAからもう一度2万人を抽出して、調べたら、感染者が8人になると言う結果も有り得ます。


ですから、ワクチンが有効ということを言うためには、その仮定に最も不利な状況を考えて、これを対立仮説として、その仮説が採用されうるか、確率を調べる必要があります。(ワクチン有効という結論に有利な仮定をまず否定するわけです)

対立仮説の具体的内容として有効そうだと思われるものとして、「そもそもの感染率は0.81パーセントではなく、2つの推定感染率の平均である0.425パーセントであって、8人になったのも、162人になったのもたまたまだ」という仮説を採用します。


サンプルは2万人なので、「0.425%の確率で、母集団AあるいはB(ここでは感染確率がそもそも同じだと見なしています)に現れる現象に対して2万回の試行を行った」ということになるのですが、これは歴代の数学者によって確率0.425%の2項分布に従うことが分かっています。・・・と、わたしは習いました。

この分布の形は、2項分布の高度計算サイトで、計算出来ました。

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さらに、このサイトには成功回数というパラメータがあったので、感染者が8人以下になる確率を調べたところ、10の-26乗未満のとても低い値になった為、「感染者が8人だったのはたまたまだ」という仮説は、かなり低い有意水準で棄却されることになり、(つまり、たまたまというにはあまりにも確率が低いということであって、ただし、0%ではないので、たまたまだという主張は完全否定は出来ませんが)

結果、ワクチンは有効という結論になりました。

有効率95パーセントについては、試料に書いてある定義がそうなっているのですから疑いようは無いのですが、この数字に意味があるかどうかについては、少し疑問はあります。おそらく有効だと言うことを分かりやすく数字にしてくれたのだと思います。

 ご注意

専門家ではないので、考察には間違いがあるかも知れません。検定の仕方は、普通のやり方と違うと思いますが、自分で分かりやすくするためモディファイしたら、こうなりました。間違いをみつけましたら、優しくご指摘いただけましたら幸いです。

以上



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