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学生からはじめるものづくりスタートアップのすすめ:作業機器における発展の流れを捉える

個人としても会社としてもどういったどういったプロダクトを開発するか、どういったプロダクトが市場に受け入れられるか。誰もが通る大きな悩みである。特に企業等で開発した作業機器が作ってはみたものの市場で受け入れてもらえず、結局実証実験で終わってしまうといった問題は数多く存在する。本記事ではそういった作業機器の開発から販売にかけておこる経営、営業、開発の問題に関わる皆様にむけて参考記事として記載する。

作業機器の定義

本記事における作業機器とは特定の作業を行うための道具、機器を指す。特に今回は作業の中に”機器そのものの移動”が発生するものを特にさす。

本記事を通して伝えたいこと

これまで私自身多くの作業機器の開発に従事、また他社の作業機器の開発や実装を見てきた。その中で作業機器の開発・社会実装が成功する(つまり開発に成功し、市場に受け入れられる)ためには一定の法則があることに気づいた。本記事ではその法則について解説し、今後作業機器開発や販売を行う個人や事業者がより高い解像度をもって打ち込めるようになることを期待する。

作業機器の発展の流れを捉える

本記事を通して伝えたいことを一言で伝えるならばそれは作業機器の発展の流れを捉えることである。

人類は最初、生きるために必要な作業のほぼ全てを頭で考え、その手と脚と口で行ってきた。言い換えるなら作業機器の発展とはそれら人が行ってきた作業を作業機器による代替範囲、能力を大きくしてきた歴史といえる。

例えば一つわかりやすい事例を記載する。屋外作業のとくに農林業や土木建設業では馴染み深いであろう作業である草刈りについて、現在は屋外で活躍する自動草刈り機が国内では普及しつつある状況にある。しかしそんな草刈り作業であるが当然ながらいきなり草刈りという作業に対して自動草刈り機が出てきたわけではない。最初は人が自分の手をつかって一本一本ぬいて作業を行っていたはずだ。それが農業や土木建設業の発展につれてそれでは間に合わずより高い作業効率をもとめて発展していき、現在では自動草刈り機が各地で見かけるようになった。

下図ではそんな手で草取りをしていたときから自動草刈り機に至るまでを6つの段階にわけて記載した。

それぞれの6つの作業内容と実際に対応する作業機器の例を示す。

草刈り業務におえる作業機器発展の流れ

1,作業者が手で草をぬく
2,鎌等の道具を使って作業者が草をかる、または抜く
3,草刈り機など草に対して作業部が外部動力を使用して稼働する機器を使って作業者が草をかる。
4,乗用草刈機など移動装置に草刈り装置が備わった車両を作業者が使用してより広範囲かつ迅速に草をかる。
5,ラジコン草刈り機などのリモートで操縦できる草刈りロボットを作業者が使用して傾斜した作業環境等作業者の立ち入りが難しい環境での草刈りを行う。
6,自動草刈りロボットを使用して作業者は最初の設置と指示、監視を行うのみで草刈りを行う。

おおよそ上記のように分けることができる。これをより抽象化した形で発展の流れを表現すると下記のようになる。

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