寺子屋いえいり活動紹介 −#悩み告白−

寺子屋いえいりでは、「ともに悩もう、ともに歩もう。」というコンセプトの下、#悩み告白 というスペースを設けて、メンバー同士で悩みの共有・相談をしています。
そこで実際にあったやりとりを相談者さんによる振り返りを交えてご紹介したいと思います。

悩み告白の簡単な要約

毒親(母)と暮らすのが辛く、避難先を探している。避難先の情報だけでもお願いしたい。

なぜ寺子屋いえいりに相談したか

・Slackの#悩み告白 チャンネルでは不幸の背比べではなく、「ともに悩もう、ともに歩もう。」のキャッチコピー通り、悩みの大小にかかわらず相談しあえる雰囲気があり、それぞれの回答のあたたかさを感じていました。

・友人にも相談しましたが、精神科に通院していることもあり実家から出ることを歓迎されませんでした。

・通院先の病院でも相談しましたが、私の病状は軽症であり病院の関連施設で一時滞在できる場所もなく、また弁護士にも行政の施設はDVなどの実害が無いと利用出来ないと言われました。

#悩み告白 での実際のやりとり

◇:相談者
A,B,C,・・・:寺子屋メンバー

母がいわゆる毒親(程度はゆるい)で実家を出たいと思っています。今日でアルバイトの契約が終わります、就職活動をしていますがまだ次が決まっていません。そこで次の住まい&就職先が決まるまで、一時的に実家から避難させていただける場所を探しています。
・6月中
・関東
・女性のいる所(当方女性です)
・1〜7泊程度
・家事をします
リバ邸も検討させていただいており、6月初旬に内見させてもらうことになっていますが、それ以外にも避難させていただけるところがもしあればありがたくこちらに書かせていただきました。ここに問い合わせてみたら?など、情報もお待ちしています。よろしくお願いいたします。


A:渋ハウスに友達いるので、そういった連続での宿泊に対応してもらえるかは分かりませんが一応ご紹介できますよ

◇:ありがとうございます。渋ハウス、初めて知って調べたのですが私は今少しメンタルを病んでいて(通院中)渋ハウスは私にとっては刺激が強いように感じました。
でもこういう所もあると知れてよかったです。情報ありがとうございました。

【経過報告①】
私がカウンセリングを受けている病院に母から電話が入りました。今まで私がゆる毒親と認識していたのは誤りで、ガチ毒親でした。
寺子屋いえいりの中で、毒親関連に知識がある、または興味のある方はいらっしゃいますか?


B:幡野さんの本
内容は◇さんにも関連する内容かもしれません。

◇:情報ありがとうございます。おっしゃる通りで、けっこう幡野さんの文章に救われている1人です。新刊予約してるのですが田舎の本屋だからか、まだ届かないんですよね…(今回ネット注文しなかったのはあえてです)
早く読みたいです…!!!

◇:遅くなりましたが幡野さんの「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」読みました…!ドンピシャで私に関連する内容でした。このタイミングで読めてよかったです。ありがとうございました^ ^

C:うちの親も毒親だと思います。わたし自身まだ読んでいませんが、同様の友だちからこちらを勧めてもらいました。彼女はこれを読んで少し楽になったそうです。もしよろしければ。
『母が重い! しんどい「母と娘の関係」を楽にするヒント』

◇:情報ありがとうございます。今回は資金不足&図書館にも無いなのでこの本は今は読めないのですが、機会がありましたら読んでみようと思います。情報提供だけでもうれしいです。ありがとうございました

【経過報告②】
昨夜は実家に帰り睡眠を取ることができました。今日は診察、警察に相談(万が一の時のため)、市役所の該当窓口に相談などやっていきます。途中でエネルギー切れになるかもしれないので診察だけになるかもしれませんが…。非常事態中ではありますが、ゆるっとやっていきますー。

D:私は過干渉の毒親から逃げるために20歳で家を出た経験があり、他人事には思えないです。
シェアハウスの知識はないのですが、以前見かけた記事で、住職のお手伝いをすれば無料で泊まれるお寺が埼玉県秩父にあるようですが、どうでしょうか…。ヨガをやる日は女性も多いようです。
http://www.taiyoji.com/syukubo.html
https://metimes.jp/articles-1086

◇:情報ありがとうございます。助かります!今手元の資金が限られているので、こういった情報だけでもうれしいです。

D:できるだけ早く良い滞在場所が見つかることを願っています。もし、働ける状態でしたら、関東近郊のリゾートバイトは良かったですよ。自然の環境の中でのびのびと働けて友人もでき、上京して前向きに生きるきっかけにもなりました。
他にまた良さそうな情報を見つけたら、お知らせしますね:

◇:返信ありがとうございます。
リゾバも考えていたのですがメンタルクリニックに通院する必要があり今は他の手段がいいかな〜とは思っていたのですが情報ありがたいです

D:親友以外にこの話をしたのは初めてでした。◇さんの力になりたいと思って話したけど、なぜか自分が楽になりました。自分にとっては乗り越えたことだと思っていたので…不思議です。同じような想いを抱えている人が他にもいたこと。それだけで救われるんだな…と。
まとまりのない文章でスミマセン。でもこの想いを伝えたくて。

◇:ありがとうございます、うれしいです。私も過去上京した時母の支配から離れられたつもりでしたが、結局自分の中に母の幻影を引きずっていて、今回リアル母の妨害が余計自分に響いてしまってる状況なのかな〜と。まだ自分の中にある、母からの言葉を洗っている途中かなーという感じです…話すだけでも楽になりますよね、不思議です。

【経過報告③】
みなさんが情報をくださったおかげで、少しずつ見通しが立ってきました。趣味のお絵かきができるまでメンタルも回復しました。私は寺子屋いえいりに繋がれたことでとても救われました…。
他の方のお悩みもいい方向に向かいますように。ありがとうございました

E:ここに来て思いましたが、皆さんも結構似た経験や思いを持って来られてるのですね、だからこそ集まるのかもしれませんが。
自分も親の事は完全に乗り越えた訳ではなく今でも悩み続けてますが、人生嫌な事ばかりでなく、素晴らしい事も沢山あると思いながら日々なんとか乗り切ってます。嵐の日々があったからこそ、晴天の穏やかな日の有り難みや大事さが、人よりもより一層わかると思いたい!

◇:返信ありがとうございます。うれしいです。
「嵐の日々があったからこそ、晴天の穏やかな日の有り難みが大事さが、人よりもより一層わかると思いたい!」私もこの境地に早く達したいなぁとは思うのですが、「昔の苦労があって今がある」の考え(Eさんのお話とは別の話です)が危険だなぁとも思っていて、苦労を乗り越える途中でメンタルを病んだり追加の苦労があったりして乗り越えられない場合も多々あります。1番悲しいのが、乗り越えられた人がそうできなかった人に対して「甘い」「弱い」「本気じゃないから」と断ずることです。私は、寺子屋いえいりにいる方々は上記のタイプではないかも?と思えたので弱みを見せることができました。正直今は穏やかな状態になっても一瞬で、波に飲まれそうで飲まれない、溺れかけている状態なので、早く陸にたどり着きたいです…。Eさん、別の話をして申し訳ございません。ただ今回の話を美談にしたくないという気持ちがあります…。
今月の定例会には参加する予定ですので、それまでにこのひねくれてる感じを直したいです…。

E:おお、定例会に参加されるのですね〜、実際に人と会うとまた違うものが見えてきますからね。
ただ、一つ訂正させていただくと、自分も乗り越えたわけではないし、その陸地に辿り着きたいと足掻いてる人間の一人です。なのでここに書いたのも、悩みの解決というよりは同じように悩んでる人がいるんだ…という共感の思いからです。
親の問題は難しいですよね…凪の時間と嵐の時間の繰り返し。平和な時間を過ごしていても、また引き摺り降ろしてやろうという死神や悪魔の目線をひしひしと感じます。(多分、もうすぐそこまで来ています)ただ自分もそんなに簡単にやられるわけにはいかないし、守るべき家族もできたので、負の感情を闘志に変えて対抗しようとしています。特に子供だけは自分の命に換えても守らなければと思っています。親の問題はそんなに簡単に解決するものではないとよくわかってます。お互いに乗り越えられたらいいですね。。乗り越えるには色々な苦労を伴うんでしょうが、でもそんなに簡単に負けるわけにはいかないので、互いに頑張りましょう!

◇:返信ありがとうございます。うれしいです。Eさんも今おつらい状況なんですね...私もまだ乗り越えの途中ですが、呪いは解けました。以下の本が図書館にあったので始めの方だけ読みました。

書名:「毒親」の子どもたちへ
筆者:斎藤学(さいとう さとる)
出版社:メタモル出版

以下一部引用します。
〈p9 「毒親論」は、本質的に宿命論です。p10 どんなにひどい親たちの子であろうと、自分の未来は自分で決められるもの。今日、これからでも自分のしたいことをしてください。その決意を削いでしまう宿命論、つまり「毒親論」には限界があるといえます。〉
私はこれを読んで「毒親」という概念に縛られすぎていた自分に気付きました。毒親 vs 自分、悪魔 vs 自分この対立構造にハマってることに気付きました。本来の問題はそこには無く、私の場合は「経済的な自立」が本来の問題でした。そこに気付くまでカウンセリングを受けたりここで相談したり話せる人に話したりして結果「他力本願」で呪いが解けました。家族を守りたい、そのお気持ちはとても素敵だと思います。家族を守ろうとするのはとても大変なことですよね。私は極力苦労したくないという甘い人間なのでとにかく他力本願しまくりました。Eさんがおつらそうなので少し楽になっていただけたら幸いと思い長々と書かせていただきました、失礼いたしました。Eさんが今より少しでも楽になれるよう祈っています。

E:ありがとうございます!
ご自身が大変な時期なのに、まさかこちらにまで気を使っていただけるとは思いませんでした。◇さんの方は自分なりの解答を見つけられたようでよかったです。
そうですね、親を支えないといけない場合は別なんでしょうが、自立していくためには親から離れていった方がよいのでしょうね。なかなかそれを認めようとせず、悪循環のループから抜け出そうとしない人も多いのに、そこに気付いて動き始めてる◇さんは立派です。そして少しずつよい方向に向かって動かれている◇さんを見て、嬉しく思います。あと毒親論についてもありがとうございます。なるほど...と思わされました。よくよく考えると、問題は親子の関係性というより、親の抱えるヘビーな問題と妻の出産の時期と重なってしまい、一時的にキャパ不足、リソース不足に陥ってしまってるんだなと気付きました。(前回の出産が流れてしまったので、少し神経質になっているのかもしれません)能力的には親と妻子を両方支えられる力はまだまだないのですが、悪い賽の目が出ることには慣れてはいるので、何とか乗り切ってみます...;
たしかに自分も父とは色々あり、幼少期の頃から父の破天荒な性格や女性問題に悩まされ続け、親戚関係、家族関係はすべて破綻してしまいました。昔は毒親という言葉はなかったんですが、自分も似たような気持ちを抱いていたと思います。ただもう死に向かい行く父を見て、昔抱いていたような感情はなく、人からどんなに嫌われ蔑まれても、父はやっぱり自分の父なんだなという思いだけが残っています。
話は少し変わりますが、妻の付き添いでよく病院に行くと、待合室などで生まれたばかりの赤ちゃんをよく見かけます。放っておいたらすぐ死んでしまいそうな小さな命を見ると、自分も父や母はもちろん、たくさんの人達に守られてきたことをつくづく思わされます。父も悪気があって今のような状況にしたわけではなく、その辺は人生の難しさなんでしょうね...成功者と呼ばれる人達でも、必ずしも家族関係は上手くいってるとは限らないので、やはり難しいものなのでしょう。できることなら両親の問題もなんとかしたいのですが、そちらにフォーカスすると赤子の方が疎かになり、かといって両親を放っておくと簡単に自死を選んでしまいそうで、板挟み状態になっているのが今の状況なのかなーと考えます。今の自分にできることは、親の話を聞いてあげることくらいで、それで何とか持ち堪えさせてる綱渡りの状態ですね...
自分の問題はまだ解決しそうにありませんが、◇さんが描かれた絵や◇さんがよい方向に向かってるのを見ると、不思議と自分の気持ちも楽になります。今回◇さんが描かれた絵にたくさんのリアクションが付きましたが、皆さんもきっとそれぞれに問題を持たれていて、見て心が楽になるのを感じたのかもしれませんね。人生本当に大変なことだらけですが、悩んでるのは皆同じなので、抱える問題は違えども、自分も少しずつよい方向に向かって歩いていきたいと思います。

C:穏やかだと思ったらまた苦しくなったり、
早く脱出したいですよね。
わたしも4、5月と似たような状態でした。
いろんな人・モノ・情報に助けてもらった中で
この記事はとても励みになったひとつです。
https://hcm-jinjer.com/media/contents/b-contents-saiyo-goudounyuusyasiki2019-190513/
乗り越えるよりも、まずは死なないこと。
本当の希望とは、絶望を分かち合えること。◇さんが少しでも生きやすくなれば…と思います。

◇:返信ありがとうございます。読みました。読んでとても楽になりました。ご紹介ありがとうございます。ありがたきしあわせです…

相談後どう感じたか、変わったか

まず、「あなたの親はどう毒親なのか」を聞かれることが無く、それがとても助かりました。それを説明することは今の私には辛く難しく、病院でカウンセリングを受けている根幹の部分でもあるので聞かないでいてくれる(毒親というワードを知らない方も勝手にググってくださった)のがとても有り難かったです。

相談することで直接問題が解決するわけではないのに、こんなに私の悩みに応えてくれる人がいるんだ、つらい時はつらいって言っていいんだ、と思えました。
悩みを吐き出せたことのみでこんなに心が楽になることを知りました。

寄せられた情報が直接自分には使えなくても、見えなかった選択肢が得られることで「悩みが悩みでなくなっていく」のを感じました。悩みの根幹は、私の場合は「結局自分一人で問題を解決しなければならない(家族はもちろん、友人も病院も行政も助けてくれない)」という「絶望」と「孤独感」であり、それが相談できる場を見つけたことで薄まり、悩みを建設的に解決していけそうというマインドに変化したため、「悩み」を単なる「課題」にまでほどくことができ、頭の整理ができました。

実際に毒親から逃げ出した方を紹介していただき、経験者の方に相談できたこと、また今後も相談できることでさらに心が楽になりました

心が楽になり情報も集まった結果、具体的な行動に結びつき、就職先・住居を見つけることで実家から脱出することが出来ました。

まとめ

「相談できる場がある」だけでこんなにも心が救われることを知りました。また、どんな悩みでも否定する人がいない、不幸の背比べが起こらない。これは友人間や職場では少し難しいことだと思います(そんなの大したことないよ~私なんか~などの発言など)。

寺子屋いえいりの方々は、人の悩みを真剣に受け止めてくださり一緒に建設的に考えてくださる方ばかりだなと思っています。この場に参加することができてよかったです。

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