連珠2択問題の答えと解説と考察
Twitterで連珠2択問題を出してみた。
一見するとAとBどちらでも良いような気がするが、これは明確な答えが存在する。こういう問題は答えが合っているかが重要ではなく、その答えを選んだ理由も合っていて、初めて正解になる。まだ解いていない人は自分の答えを持ってから記事を読んでみてください。
答え
それでは答えを発表する。
正解は~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~
~~~
~
B!!!!!!!!
合っていたでしょうか?Twitterでアンケートを同時に取ったところ、約6割の人が正解していた。すごい!
ただ、大切なのは前述した理由の方なので、ここからはAがダメな理由について話していこうと思う。
解説
結論から言うと、Aを打ってしまうとそのまま黒に詰まされてしまう。(図1)
黒5で強力なフクミ手を打たれてしまい、詳しい詰みまでは載せないが、これで白受け無しとなる。では、Bを打った場合はどうなるのか。
実はBを打ったときに同じ手順を踏むと、詳しくは載せないが、白が勝ってしまう。(図2)
この2つの局面を見比べて、なぜAは負けてBが勝つかを考えてみると、大切なのはI6の黒のフクミ手が成立しているかということだ。分かりやすく線を引いて比べてみる。(図3、図4)
Aの特徴としては、Gラインの連は止まっているが、紫の斜めの線は空いている。対して、Bは紫の斜めの線を止めていて、フクミ手を打たれる心配はない。ただ、Gラインの連は直接止めていないので、そのまま詰まされると思うかもしれない。しかし、G7に打たれて三を引かれたとしても、上止めで四がノるので三を引かれたとしても脅威ではない。
連を止めるのではなく線を止める
ここからは、解説ではなくある格言について考察してみたい。この記事を通して何を伝えたいかというと、結局のところ、「連を止めるのではなく線を止める」ということだ。よく、初級者に「連を止めて連を作る」と教える。勿論、最初はそれで十分と思うが、中級者以降は「線を止めて線を作る」という表現をした方が良いのかなと思う。
「連を止めて連を作る」という教えではBよりAの方が良いとなってしまう。しかし、実際は連を止めるAより、連を止めないBの方が優れている。このズレを直すためには「連を止めて連を作る」という表現をもっと正確にする必要がある。そこで考えたのが「線を止めて線を作る」という表現だ。図3、4について自分なりに補足するならこうなる。(図5、6)
Aは連を止めて新たな線を作っているが、黒の斜めの線は止めていない。一方で、Bは連を止めていないが、それよりも強力な黒の斜めの線を止めており、かつ、新たな縦と斜めの線を作っている。
「連を止めて連を作る」では、この局面の良し悪しは語れないが「線を止めて線を作る」と考えると、この局面を説明できる。連を止めずにただの黒石の斜め上に白石を置くことは、奇妙なことのように思えるが、そこには確かに、黒石が一つしか置かれていないが、攻めの起点となる線が引かれている。
可能性は見えない
黒石が一つしかないけれど、線が引ければ、そこには詰みの可能性がある。もっと言えば、石が置かれてなくても線を引ければ、詰みの可能性は存在している。存在しているけれど、局面には表れない。一手進むごとに、線が止められ、線が引かれる。その線が連や三として表出しているだけであって、本質的にはどれも可能性の線であると思う。そういった可能性の線を結んだ先に詰みがある。
よく、連珠を線で考えると聞くが、こういうことなのかなと自分なりに考えた。『星の王子さま』で「本当に大切なものは目に見えない」とあったが、サン=テグジュペリは連珠していてこの言葉を思いついたのかもしれない。知らんけど。
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