テキーラ道場がオススメするガチテキーラランキング ①ブランコ編

タイトルの通り世界最大級のテキーラ評価サイト「テキーラマッチメーカー」の評価を元に、現在日本で販売されている中で飲んでおくべき本物のテキーラを紹介しようというのが、本noteの主旨です。今回はテキーラの基本ともいうべきブランコ編です。


日本で買えるブランコテキーラTOP10

画像1

本ランキングは2021年6月1日現在、パネルスコア(PS=評価数が多く運営側に認められた優良評価者による評価)及びコミュニティスコア(CS=誰でも参加可能な一般評価)が共に80点以上、評価数(RC)が30件以上のものに限定しています。

日本では有名だけどアメリカであまり注目されてないものは評価数が少なく除外されているものもあります。また日本で終売が決まっているものは、入手可能性が低いため除外しています。また青色はハイプルーフ(アルコール度数42%以上)テキーラです。価格はサトー酒店から引用、扱ってないものは他の酒販店さんから引用しています。シエテレグアスのみ一般酒販店では購入できないため価格はブランクにしております。


圧倒的なハイプルーフ人気と伝統的ブランドの優位性

まず目につくのはTOP5位までがすべてハイプルーフであること。ブランコ好きはハイプルーフを好む傾向にあるのがその理由でしょう。また10位までに4本がランクインしているカスカウィンの強さが際立ちます。またフォルタレサも1ブランドのみでありながら、ブランコ2種がきっちりランクインしているのはさすがです。

そして10本すべてが古き良きテキーラ造りを信条とし、添加物を使っていないのは、ただの偶然ではないでしょう。そしてそれが上級者受けするマニアックなものでないことは、コミュニティスコアが低くないことからもお分かり頂けると思います。本質的に美味いものは上級者でも初心者でもみな美味いと感じるのです。

とはいえ、ハイプルーフブランコは初心者にはちょっとハードルが高いので、ここでハイプルーフを除外したTOP10を見てみましょう。


日本で買えるブランコテキーラTOP10(HP以外)

画像4

この10本が意味するところは、これを全部制覇すれば

テキーラってなんなの?
アガベアスルってなんなの?

という答えにかなり近づけるということです。その上で更にこの中でとりあえず飲むべきものを2本あげるとしたら、カスカウィンブランコドンナチョブランコが鉄板です。このオススメはもう2年くらい変わってませんし、カジェ23を発売開始した今でも変わりません。

理由は手に取りやすい価格と個性の違いです(ちなみにオチョブランコは500mlなので比較する場合は表示価格の1.5倍換算推奨)。
カスカウィンはテキーラ村を含むバジェス地方のテキーラで、伝統的なテキーラ本来の癖のある味わいが特徴です。対して歴史的には新興産地であるロスアルトス地方のドンナチョは、華やかで飲みやすいのが特徴です。このふたつの傾向を抑えておくこと、どちらが好みかを把握することが、自分に向いているテキーラを選ぶいい指標になります。

ちなみに敢えてカジェ23ブランコを入れて2本オススメするとすれば、カスカウィンブランコとの飲み比べが対照的で楽しいでしょう。

ドンナチョブランコの反則気味の安さ(誉め言葉)はおいといて、この表から言えることは、評価の高い本格派のブランコは¥4,000くらいから、という基準です。今回カジェ23ブランコの価格を¥3,960に設定したのは、本格派の中でもできるだけ手に取りやすい価格を、という思いからです。


道場で試飲できるブランコテキーラランキング

ここからはおまけです。テキーラに興味を持ち、ブランコの良さを知ったあなたに贈る、テキーラ道場のガチラインナップをTMM評価で並べてご紹介します。ちなみに赤字のものが日本未入荷or終売テキーラです。

画像4

これがブランコ沼、そしてハイプルーフブランコ沼です。説明し始めるとキリがないので割愛しますが、これが日本では俯瞰できないテキーラブランコの世界です。それでもTOP10のうち5本が日本で買えるという今の時代は、テキーラ飲みにとっては本当に幸せなことだと思います。これらのテキーラはここ5年で輸入開始されたものなのです。

もちろんこれ以外にもたくさんのテキーラがありますが、自分が知ってる範囲で本当に紹介したいと思っているブランコの9割程度は網羅できていると思います。このラインナップは、ただ点数が高いものを闇雲に集めたものではなく、しっかりとした個性を持つ唯一無二のものを厳選してたものです。これはテキーラ道場を通じて3年間学び続け追求してきた成果でもあります。

テキーラ道場のラインナップが意味するところとは?


このラインナップ、私は世界中どこに出しても胸を張れる自信をもってオススメしていますが、その一方で忘れてならないのはTMMで評価を投稿する消費者というのは、例えコミュニティメンバーだとしても、ある程度テキーラにハマっている人であり、決して一般消費者ではないということ。つまり

このランキングで評価と、どれだけ売られているか飲まれているかは、まったく別の話なのです。

むしろ世界中で広く普及しているテキーラは

「より一般消費者の好みに合わせて美味しく作られている」

という点においては、テキーラ愛好家の嗜好と合わない傾向にあります。そういう意味で、これは真理ではなく、やはり沼なのです。

これらの伝統的なテキーラの本質を捉えた上で、ここにない世間一般に普及している有名なテキーラを飲むと、いかにそれがよく作られているのか、なぜ人気があり売れているのか、よりわかるようになると思います。そしてそれはどちらが上ということではなく

「人がテキーラになにを求めるのか」

という趣向の違いなのです。

テキーラを人に勧めたい、と思った時に、自分の趣味趣向を押し付けるのではなく、相手が美味しいと感じるテキーラはどんなテキーラなのかを考えるために、テキーラ道場でのティスティング体験はきっと役に立つはずです。

現在はコロナ禍における酒類提供禁止要請に従って休止しておりますが、再開した暁には、ぜひ足を運んで頂ければ幸いです。

2021/6/9追記

2021年6月9日現在、TMMで評価数30以上のブランコTOP10のうち、道場で提供しているボトルは39/50となります。

よろしかったらサポートお願いします。といっても特に立派なことに使うわけではなく、すべてテキーラになるだけですが(^^;)