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【初級者向け】部屋で波紋を撮ってみよう(前編:自然光を利用する)

前回の記事↓の続きです。

こんにちは。てっぺーです。
前回はスナップ中に出会った水場の、素敵な波紋の撮り方をわりと無責任に紹介しました。
今回は、綺麗な波紋は室内でも似た環境を再現して撮れる、という実験をしてみようと思います。とはいえ私も理屈ではわかってますが、やったことはないのでドキドキです。
室内に注ぐ自然光を利用しての撮影、それから室内でライティングを組んでの撮影、この二つのアプローチを試してみたいと思います。
前編では自然光を利用しての撮影です。

☆パターン1:自然光が注ぐ部屋で、曇り空を想定する

前回の記事でも言った通り、曇り空は波紋を撮るのに向いています。
じゃあそれを室内の環境で作ってみましょう。
はいどん。

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ここで大事なことは、「部屋が汚いことに触れない」ということですね。書き手のモチベーションに関わります。いいですか?触れないこと。
青いのは鍋。先日私が空焚きしてダメにしてしまったかわいそうなコです。写真で命を吹き込みます。写真てスゴイ。底まで黒いほうがよかったんですが、テフロンがはげて銀色です。これはこれでちょっと逆手に取って、あとでデザインに取り込みましょう。
丸くて可愛いのはティーポット。これで水をたらそうと思いましたが、可愛い顔に似合わず終電を逃した高田馬場の学生の如く勢いよく吐き出すので、使えませんでした。結局右側の小鍋から、指をつけてたらしました。おじさんの指先は今、水分を奪われてカサカサです。
ピペットなんかがあるといいんですが、これのためだけに買えませんね。ライティングで水を撮って遊ぶのは楽しいですし、水撮影を極めたい人は買ってもいいかも。

さてそれからカメラマンぽい道具です。白くて細長いやつはデフューザー。これは半透明のゴミ袋でも構いません。光を通して、白く淡く発光する面が作れればいいのです。おっきければおっきいほどいいです。
左の黒い部分はフェルト布です。光を吸収して暗く落ち込ませるための布です。波紋の暗い部分にメリハリをつける目的です。これは別になくてもいいです。黒いシャツをハンガーでかけておけばほぼ同じ効果です。アリとナシを試すと勉強になると思います。
カメラにはレリーズ(優先でつながれたリモートのシャッターですね)をつけてあります。サードパーティ製なら1500円以下くらいで買えると思います。なにかと使えるので買っておいて損はありません。今回は手ブレにシビアなのと、自分で水を垂らしながら撮らなくてはいけないので、使いました。
レンズにや設定については今回は触れません。結果からいろいろ想像してください。


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曇り空を想定していますので、どんよりした空を反射した白い水面です。黒いところはフェルト布。さてそれでは水を落として行きましょう。
前回言った通り、SS(シャッタースピード)は比較的遅め、とだけ書いておきます。

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うん、いきなりきれいですね。写ってるのは空焚きしてゴミになった鍋だけど。きれい。
わかりやすくするため、記事の写真はコントラスト・彩度は高めで現像しています。

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波紋が反射部分と影をまたぐと、模様が変わるのが楽しいですね。

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トプン。
モノトーンで。これだけ、少しSS早めです。

以上。曇りの環境です。外で撮ったのと大差ないでしょ?

☆パターン2:自然光が注ぐ部屋で、そのまま直射を取り入れる

さっきの例は晴れでも曇りでもできるんですが、こちらは晴れの日じゃないとできません。

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窓際に寄せて、デフューザーをよけてみました。
底の地金が照らされ、右の影になっている水面には網入りガラスが反射して写っています。

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どうでしょう。半逆光くらいで撮ってますが、底が透けて、波紋はすこし見辛いかもしれません。しかし反射側のグラデーションがきれいですね。
それから、青空の色を反射して青みがかかっています。いろどりが豊かでリッチな感じがしますね。
底が透けて波紋が見辛いということは、これを逆手に取った撮影に向いているということです。つまり底にあるものがよくみえる。

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ちょうど、部屋に魔夜峰央がいらしたときに置いていった、バラのドライフラワーがありました。(嘘です)
こいつを活用しましょう。

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ううん、全然沈まない。君にはソコにいてほしいんだ。

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ちぎって待っても沈まない。このままでは先に日が沈んでしまう。
まあいいや。きれいだからとりあえず撮ってみましょう。

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うん、綺麗綺麗。

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キミの出番だ!紐付きピンチ!なんでこいつうちにいるんだっけ?まあいいや。

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どうでしょう。下の紐付きピンチがよく見えますね。
雫を落としてみましょう。

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底の銀色、紐付きピンチ、波紋の見え具合が良い塩梅です。
例えば先日の下のツイートの写真ならば、緑のコケと白い石がよく見えます。池なら鯉がいるかもしれません。こういったシチュエーションであれば、反射はほどほどの方が色が映えて美しく見えますね。また沈んでいる紐付きピンチ自体や銀色の底が、直射に照らされて美しく見えます。つまり晴れの直射が活きるわけです。これは微妙な角度で決まってきますので、逆光具合をうまく調節してください。

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ふたたび曇天の設定にしてみました。
部屋が汚いことについては(ry


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平面部分がかなり白くなって、影と波の影側部分はクリアに透けて見えます。
これはこれでアリ。どういう表現をしたいかですね。

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彩度を落としめにしてみました。こういう色合いの広告ありますね。

以下はおまけ。iPhone7で撮ってみました。

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指が写り込んじゃってます。
広角レンズでも問題なく波紋を素敵に撮れることが証明できましたが、指の他にもレフ板の端は鍋敷きなど、広角のレンズだと余計なものが写り込まないようにするのが難しいですね。
これもシチュエーションによっては逆に武器になるでしょう。

おわりに


以上、「部屋で波紋を撮ってみよう(前編:自然光を利用する)」でした!
次回は夜の自室で、ストロボを使って同じように波紋を撮ってみようと思います。お楽しみに!

今回使ったカメラ用品。
・デフューザー →半透明ゴミ袋で代用可。しかしレフ板と切り替え使用できるものが安価で手に入るので、買ってしまえばいろいろ使えます。小さいと意味がないんで、最低でも直径80センチくらいのものを買いましょう。
・フェルト布 →反射を押さえて黒く落としたい時に使います。黒シャツとかで代用化。
・レリーズ →サードパーティー製なら安いし、いろいろ便利だから購入をおすすめします。
・三脚 →いずれ必要だから無い人は買っちゃいましょう。ケチると買い直すことになるので、少しいいものを買った方がお得。3万円程度が目安かな。
・デフューザーのスタンド→ ライトスタンドにホルダーをつけています。室内撮りするなら持っておいた方が絶対楽。
・フェルト布のスタンド→ 小さいT字型の背景紙スタンドです。これもブツ撮りに便利だし、ほかにもいろいろ応用効きます。

おねだり

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そんではまた次回!

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