ニートのときの恋愛にもならなかった話

ニートのときに、1人だけ女性との出会いがあった。

2015年、ニートのぼくは「映画館でなるべくたくさん映画を観て1年間のランキングをつける」という、他のことも色々やってる人がやるべき趣味に励んでいた。

ラブライブ!が社会現象になりラブライバーが流行語になった年で、ぼくもテレビ版のラブライブ!を全話観て、劇場版を観に映画館に行った。

渋谷の映画館で映画を観たあと、町をウロウロしていたら、女の子に「もうやんカレーってどこですか?」と聞かれた。

渋谷のもうやんカレーは学生時代よく行ってたから場所は分かるけど、声をかけられたその場所とは全く逆方向。
「駅の反対側で、坂をのぼって、」と説明しても女の子は不安そうだったので、「分かりやすいとこまで案内します」と、店まで一本道になるところまで案内した。

すると女の子から、「今度お礼にご飯行きましょう」とLINEを聞かれて交換した。
むこうは「もしかしたら運命の出会いかも」と思っていたかもしれない。
残念。ニートがラブライブ観た帰りでした。

ニートと明かした上で、何度かご飯に行ったが、ぼくは特に名乗らなきゃいけないタイミングもなかったので名乗らなかった。
LINEのアカウント名が、大学時代のあだ名(落研での最初の芸名)で「ちゃおず」になっていたので、女の子には「ちゃおずさん」と呼ばれていた。

「働いてないちゃおず」しか情報を与えてなかった。それはもう無職とかじゃなくて、仕事の概念がない妖精。

3回目に会ったとき、女の子の友達や知り合いの若い社長を紹介された。
別に変な商売のカモにされそうになったのではなく、人と会って学ぶとか交流を深める、みたいなのが好きな子だった。

帰りに「今度いろんな人が集まる食事会があって、よかったら一緒に行きましょう!」と言われた。
ニートのぼくはそもそも新規の知り合いを作りたくなかった。

既に関係ができてる地元や大学の友達ならまだしも、新規で出会う人にニートの状態でどう話していいのか。
この女の子と会うのだって最初は相当怖かった。

なので、「その日は予定がある」と断った。
「そうなんですかぁ。会ってほしい人いっぱいいるんで、また今度行きましょうね!」と言われた。
人をつなげたがって。ムカデ人間かよ。と思った。


結局、それっきりその子とは会わず、何度かLINEが来たけどそれも途切れ、連絡も取らなくなった。

2015年は、1位『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、2位『百円の恋』、3位『海街diary』だった。

サポートは、上空から怪鳥が持っていかなければ、土岡に届きます。