家庭という国の法律

芸能人なんかがよく「マイルール」なんかをテレビで言うことがあります。
マイルールっていうのは例えば、朝起きたら歯を磨きますとか。食後にはアイスを必ず食べますとか。
それの裏返しで、「許せないこと」もあります。
あいさつがモゴモゴしてるやつは許せない。食べ方が汚いやつは許せない。といったような。

特にそのルールが厳しい人は他人にそのルールを押し付けがちです。
「飯は黙って食え!」だとか、「靴を揃えろ靴を!」だとか。

この原因はその人自身には無くて、
その人の家庭環境にあります。

言われてみればそうですよね。
小さい頃親から厳しく言われたものは、そういうものなんだと認識する。そういう常識、裏法律みたいなものなんだと思い込む。
そうすると、他人がそれを犯しているのが気に入らないのです。

余程変なものでない限りは、そのルールは間違っていないというのがタチが悪いところですよね。
問題は、一般より過剰なのではないかというところです。

僕は小さい頃からご飯を食べるときに「ばっかり食べするな」と厳しく言われてきました。
ばっかり食べというのは、一つのおかずだけを食べ続けること。要するに、焼き魚定食だったら、延々と魚だけ食べること。
するとご飯が残りますね。おかずがないので食べられないわけです。まあ味噌汁とかにぶち込んで食べれるんですけどね。
これって別に破っても誰も困らないんです。最終的にご飯も全部食べさえすれば。
しかしうちではばっかり食べは厳しく取り締まられました。

また「米粒を残すな」というのもあります。これは割とどの家庭でもありそうですね。大抵は米を作った農家の人が悲しむとか言うわけですが、農家の人がわざわざうちまで残った米粒を見に来るわけでもなく、つまり単に洗うのが面倒だからということなんですけどね。

その結果どうなったかというと、
先日安いところでお蕎麦を食べたんです。
そのお蕎麦には薬味が付いてきますね。
刻みネギと、わさび。
この時わさびが多かったんです。かなり。

僕の頭の中では、蕎麦一口に対して薬味をどれくるいつけるとちょうど同時に無くなるか、というのを無意識に計算していました。

結果、わさびが辛すぎて食べるたびにむせ返していました。
一緒にいた人に、「そんなにわさびをつけなくてもいいのに」と言われ、そういえばそうだなと、そこで気づいたわけです。

しかしわさびが残っているのはどうにも気持ちの始末が悪い。
その子がトイレに行っている間にわさびだけ丸呑みしました。

はっきり行ってこの時の僕はおかしいと思っています。わさびを残しても誰も文句を言わない。
「ばっかり食べ禁止令」「米粒残し禁止令」によって僕は蕎麦を本当に味わって食べることができなかったのです。


と、僕の例を出しても仕方ないと思いますが、人には人のルールがあるわけです。法律と言った方がいいですかね。
家庭というのは国みたいなもので、法律があるわけです。

だからこそ、友達や恋人と付き合うときは、お互いの国の法律を提示し合い、「条約」を結ぶ必要があると思うのです。

条約というのは、「これは許す、でもここだけは譲らない」というのを相互に合意のもと決めることです。
条約を把握していないと、トラブルの元になることも多いようなので。。

皆様もお気をつけくださいませ。



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