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NY音楽通信 9/30(月)〜10/6(日)

Mixcloudに公開した『NY音楽通信 9/30(月)〜10/6(日)』のスクリプトです。

オープニング


皆さまこんにちは、ニューヨーク音楽通信、第二回目です。

このプログラムでは、毎週ニューヨークで行われるライブから、アーティストをいくつかをピックアップして紹介していきます。

大きな会場だけでなく、小さい会場のライブも取り上げていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

毎週、日曜日に配信予定ですので、その翌日、月曜日からの7日間のライブ予定を中心にお話していきます。

今回はMetLife Stadium、Madison Square Garden、Barclays Center、Radio City Music Hall、Terminal 5、Irving Plazaといった会場を取り上げ、P!nkやVampire Weekendなどの大スターだけでなく、カナダのエレクトロ・デュオ、Chromeoや、エレクトロニックなダンス・ミュージックが特徴のit's murphなどを紹介していきます。

オープニング曲はニューヨークにちなんでJAY-Z feat. Alicia Keys『Empire State of Mind』2009年です。

それでは早速、明日9/30(月)から10/6(日)の一週間、どのようなアーティストがニューヨークでショーを行うのか見ていきましょう。

MetLife Stadium

まずは、MetLife Stadium。実はニュージャージーにあるスタジアムで、野球のニューヨーク・ジャイアンツとアメフトのニューヨーク・ジェッツの本拠地ですが、キャパは8万人です。

P!nk

そして、ここで10/3(木)にライブを行うのはP!nkです。

P!nkは1979年9月8日フィラデルフィア生まれで、2001年に『There You Go』でデビューしました。これは全米7位のヒット。続くセカンド・シングル『Most Girls』は全米4位のヒットとなりました。

そして、2001年にChristina Aguilera、Lil' Kim、Mya (マイア)とのコラボでリリースした『Lady Marmalade』が全米1位になるだけでなくその年のグラミー賞を獲得しました。この曲はPatti LaBelle (パティ・ラベル)の1975年の全米1位のヒット曲のカバーでした。

その後、2003年には『Trouble』で単独でグラミー賞を取っています。

その後も、2008年『So What』が全米1位、『Just Give Me a Reason』が3週連続全米1位、2017年のアルバム『Beautiful Trauma』が全米1位と衰え知らずです。

それでは、お聞きいただくのは2001年の『Lady Marmalade』と2018年の『Beautiful Trauma』です。



お聞きいただいたのはP!nk、Christina Aguilera、Lil' Kim、Mya (マイア)の『Lady Marmalade』、そしてP!nkの『Beautiful Trauma』でした。

Madison Square Garden

続いてはMadison Square Gardenです。

Conan Gray

まず、9/30(月)はConan Gray。1998年カリフォルニア生まれ、テキサス育ちのシンガーソングライターです。お父さんはアイルランド系ですが、お母さんは日本人で、広島に住んでいたこともあるそうです。

Youtuberとして活動していたそうですが、Universal傘下のRepublic Recordsと契約し、2018年にミレニアム世代の悲哀を歌った『Generation Why』をリリースします。これが収録されたEP『Lookalike』はビルボードの若手向けのチャートHeatseekers Albums Chartで2位を獲得しました。

その後、2019年にリリースされたシングル『Maniac』、2020年のデビュー・アルバム『Kid Krow (キッド•クロウ)』からシングルカットされた『Heather』がヒットし代表曲となります。2022年のアルバム『Superache』も全米9位のヒットとなっています。

それでは、お聞きいただくのは『Generation Why』と『Maniac』です。


Conan Grayで『Generation Why』と『Maniac』をお聞きいただきました。

Carin León

続いてのMadison Square Gardenのアクトは10/2(水)のCarin León。1989年、メキシコ生まれのシンガーソングライターで、主にメキシコ音楽を演奏しています。

Grupo Arrankeというグループで7年間活動したのちに2018年にソロキャリアを始めました。シングルでは、2021年Grupo Firmeとの共作『El Toxico』はメキシコで22位、アメリカでは圏外のローカル・ヒットでした。しかし、2022年Grupo Fronteraとコラボした『Que Vuelvas』はメキシコ2位、アメリカ50位のヒットとなります。

また、この年は『Como lo Hice Yo』でÉdgar Barrera (エドガー・バレラ)とMatisse (マティッセ)と共にラテン・グラミー賞を獲得しました。

そして2023年のシングルは『La Primera Cita』がメキシコ2位、アメリカ97位、Malumaと共作の『Según Quién』メキシコ5位、アメリカ68位です。

それでは、この中から2022年にラテン・グラミーを獲得した『Como lo Hice Yo』をお聞きください。

お聞きいただいたのはCarin Leónで『Como lo Hice Yo』でした。

Bleachers

そして10/4(金)はBleachersがMadison Square Gardenにやってきます。

2013年にニュージャージーで結成されたバンドですが、シンガーでマルチ・インストゥルメンタリストのJack Antonoff以外のメンバーは流動的というバンドです。2014年にファースト・シングル『I Wanna Get Better』をリリースし、Billboard Bubbling Under Hot 100で1位、Billboard Japanにもチャートインする世界的なヒットとなります。

また、2014年はファースト・アルバム『Strange Desire』もRCAからリリースして、翌2015年にはこのアルバムを引っさげてCharli XCXと共同でツアーをやっています。

2017年にはセカンド・アルバム『Gone Now』をリリース、その後も2021年にアルバム『Take the Sadness Out of Saturday Night』、今年3月にはセルフタイトル・アルバム『Bleachers』をリリースしています。

お聞きいただくのはBleachersのデビュー・シングルにして代表曲『I Wanna Get Better』です。

Bleachersの『I Wanna Get Better』をお聞きいただきました。

Vampire Weekend

続いて、10/5(土)と10/6(日)のMadison Square GardenはVampire Weekendがライブを行います。メンバーはコロンビア大学で出会い、2006年に結成されたインディ・ロック・バンドです。

2007年、自主制作のEPに収録されていた『Cape Cod Kwassa Kwassa (ケイプ・コッド・クワサ・クワサ)』が話題となり、2008年にリリースされたデビュー・アルバム『Vampire Weekend』は全米17位のヒットとなりました。

『Cape Cod Kwassa Kwassa』にも強く現れていますが、アフロ・ポップ的なサウンドが特徴のバンドです。

その後、2010年に『Contra』、2013年に『Modern Vampires of the City』、2019年に『Father of the Bride』と3枚のアルバムを出していますが、全て全米1位の大ヒットとなりました。また、このうち『Modern Vampires of the City』と『Father of the Bride』はグラミーの最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム賞を受賞しています。

お聞きいただくのは『Cape Cod Kwassa Kwassa』と2019年にグラミー賞を受賞したアルバム『Father of the Bride』に収録されている『Harmony Hall』です。


Vampire Weekendで『Cape Cod Kwassa Kwassa』と『Harmony Hall』をお聞きいただきました。

Barclays Center

続いてはブルックリンにあるBarclays Center。キャパは19000人です。

Sabrina Carpenter

まず、9/30 (月)はSabrina Carpenterがライブを行います。配信日の9/29(日)にはMadison Square Gardenでライブを行っていますが、月曜日はBarclaysです。

Kirk Franklin

そして、10/2(水)は1970年テキサス州フォートワース生まれのKirk Franklinがやって来ます。この人はゴスペルにヒップホップを取り入れたアーバン・コンテンポラリー・ゴスペルというスタイルで有名です。

1993年のデビュー・アルバム『Kirk Franklin & the Family』はR&B/Hip Hopチャートで3位のビッグ・ヒットとなります。

1996年のアルバム『Whatcha Lookin' 4』はBest Contemporary Soul Gospel Albumでグラミー賞を受賞しています。

その後も97年の『God's Property from Kirk Franklin's Nu Nation』や98年の『The Nu Nation Project』などをリリースしています。

最近ですと、2016年にはKanye Westの『Life of Pablo』とChance the Rapperの『Coloring Book』に参加しています。そして、2019年にはアルバム『Long Live Love』でグラミー賞を受賞しています。

それでは、その『Long Live Love』に収録されてグラミーのBest Gospel Songを受賞した『Love Theory』をお聞きください。

Kirk Franklinで『Love Theory』2019年でした。

Peso Pluma

その他にもBarclays Centerでは、10/3(木)に2001年メキシコ生まれのシンガーPeso Plumaのショーが予定されています。

かなり若手のシンガーですが、2023年にEslabon Armadoとのコラボでリリースした『Ella Baila Sola』がビルボードのHot 100で最高4位を記録しました。これは初めてBillboard Hot 100のトップ10に入ったメキシカン・ソングだったとのことで歴史的な快挙となりました。

先ほど紹介したCarin Leónもメキシコのチャートでかなり上の方にいても、アメリカでは50位前後というのが普通でしたので、それを考えても『Ella Baila Sola』のセールスが驚異的だったというのが分かるかと思います。

そして同じく2023年のアルバム『Génesis』はグラミー賞の最優秀ムジカ・メヒカーナ・アルバム賞を受賞しました。

そして今年6月には4枚目のスタジオ・アルバム『Éxodo』(エクソド)をリリースし、U.S. Billboard 200で5位を獲得しています。

それでは、出世作の『Ella Baila Sola』と最新アルバム『Éxodo』からNeton Vegaとコラボしたナンバー『La Patrulla』をお聞きください。

お聞きいただいたのはPeso Plumaで『Ella Baila Sola』と『La Patrulla』でした。

Radio City Music Hall

Gracie Abrams

そして続いて、キャパ6000人、『The Showplace of the Nation』として知られる、マンハッタンのRadio City Music HallではGracie Abramsのライブが10/4〜6の金土日の3日に渡って予定されています。

Gracie Abramsは1999年ロサンゼルス生まれのシンガソングライター兼女優です。

デビューは2019年でしたが、2022年にOlivia RodrigoのSour Tourに同行しオープニングアクトを務め、その後2023年に初のスタジオアルバム『Good Riddance (グッド・リドゥンス)』をリリース。Billboard 200に入っています。

2023年はTaylor SwiftのEras Tourに同行しまして、2023年後半、Noah Kahanの 曲『Everywhere, Everything 』に参加し、Billboard 100に初めてランクインします。

セカンド・アルバム『The Secret of Us』は2024年6月21日にリリースされ、Billboard 200で初登場2位の大ヒットとなりました。

Taylorの前座を務めた後にビッグ・ヒットを飛ばしたということで、Sabrina Carpenterと重なりますね。

それでは、お聞きいただくのはアルバム『The Secret of Us』から『Risk』。

お聞きいただいたのは今年リリースのGracie Abramsの『The Secret of Us』に収録されている『Risk』でした。

Terminal 5

次はマンハッタンにあるキャパ3000人の会場Terminal 5です。

ここでは、9/30(月)はイギリス出身でグラミー賞も受賞しているJess Glynne (ジェス・グリン)、10/3(水)はイリノイ州出身でこちらもグラミー受賞者のLupe Fiasco (ルーペ・フィアスコ)。10/4(金)はモントリオールのエレクトロ・デュオ、Chromeo (クローメオ)とシンセウェイヴ・バンドのThe Midnight。そして、10/6(金)はニューヨークのオルタナティヴ・ロック・バンドSoul Coughingがライブを行います。

Chromeo 

今回紹介するのは10/4(金)にライブを行うエレクトロ・デュオのChromeo (クローメオ)です。グルービーでエレクトロ・ファンク的な曲調が特徴のデュオです。

2004年にアルバム『She's in Control』でデビューし、80年代のHall & Oates、Zapp、Prince、Klymaxx and Sylvesterを彷彿とさせるとして好評を博しました。特に『Needy Girl』は世界中のDJの間で人気となったそうです。

2014年のアルバム『White Women』はシンガーソングライターのSolange Knowles (ソランジュ・ノウルズ)とVampire Weekendのボーカル、ギタリストEzra Koenig (エズラ・クーニグ)を招いてレコーディングされました。

2017年にはアルバム『Head Over Heels』を発表し、これは2018年のグラミー賞の最優秀エンジニア・アルバム、ノンクラシカル部門にノミネートされました。

それでは、2014年のアルバム『White Women』から『Jealous (I Ain't With It)』をお聞きいただきましょう。

お聞きいただいたのはChromeoで『Jealous (I Ain't With It)』でした。

Irving Plaza

最後はマンハッタンのUnion SquareのすぐそばにあるIrving Plazaです。キャパは1200人のボールルーム・スタイルの会場です。舞踏会をやるような雰囲気の場所ですね。

ここでは、9/30(月)はイギリスの兄妹、兄と妹のデュオWasia Project (ウェイジア・プロジェクト)、10/3(木) Joeyy、そして10/4(金)は再びWasia Project、10/4(金) it's murph、10/5(土) Wale、10/6(日) Asking Alexandriaが出演を予定しています。

it's murph

この中から紹介するのはit's murphです。

ナッシュビル出身のプロデューサーGarrett Murphyの別名義ですが、2023年のソロデビュー・シングル『Food For The Soul 』がバイラル・ヒットとなりました。

基本的にはエレクトロニックなダンス・ミュージックを作っているようですが、いわゆるドリーミーな雰囲気が特徴かなと思います。

それでは、『Food For The Soul 』をお聞きいただきましょう。

エンディング

it's murphで『Food For The Soul 』をお聞きいただきましたが、ここでエンディングのお時間です。ニューヨークにちなんでBilly Joelの1976年の名曲『New York State of Mind』でお別れです。それでは、また来週。

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