親友Kの話


突然ですがおれは(以下、私と呼ぶ)、親友といる時間が人生でイチバン楽しい。

旅行もそいつと行きたいし、休みの日はそいつの実家でスマブラしてギャハギャハ笑っていたい。バイトの愚痴もそいつに言いたいし、家族の話もそいつにしたい。

ちなみにそいつは女で、私も女である。

二人とも恋愛対象は男だから、恋愛どうこうという話ではないが、恋愛感情を抜きにして、

「家族になる契約=結婚」

だというなら、そいつと私は運命の結婚相手だと思う。

私たちは高校で同じ部活だったんだが、初対面のそいつは(以下、Kと呼ぶ)ウケるほど塩。もう、博多の塩もビビるほど塩。

というか、THE 一匹狼だった

女だらけの部活内で、誰とも馴れ合おうともしないし、部活が終われば一人でさっさと下校する。

高校生だぞ?

一人で下校することにも勇気がいる年頃だろ。

クラスでも部活でも、だいたい女ってのは群れたがる。だって孤立するのこえーじゃん。私は怖かったね。

クラスに一人はいる、元気ハツラツで、体育の先生とかに好かれる女。そういう女の後ろをついて回っていた私が金魚のフンだとすれば、Kは、自分の寝床を担ぎながら旅するヤドカリだね。

Kは、群れるとか、モテるとか、イケてるとか、そういうことに全く興味がないように見えた。

私のサボり癖に先輩らがブチ切れて部内会議になった時も、あいつはずーっと窓の外を見てた。

全部員の前で吊るし上げられてる私を前に、なぜか部員1人ずつ感想を言っていくコーナーが最後にあって、皆が先輩の顔色を伺いながら、

「ちゃんとしてほしいです」

とか

「責任をもってほしいです」

とかクソしょうもない感想を述べている中、あいつは「言うことは特にありません」つったからな。

シバかれるぞお前。

しかし、こえー先輩らに詰めに詰められ、流石に半泣きだったおれにとってKのブレない姿勢は、さながらイエスキリスト、救世主のようだったよ。

かくしておれは、体育の先生に好かれる女のフンをやめて、Kのフンになった。

「どこ行くの?もう帰るの?帰りチャリ?なに聴いてんの?EDM?何それ?バンド好きなの?どこ住んでんの?」

みたいに、無理矢理一緒に下校していた。

下校にしても、普通なら分かれ道で「じゃあまたね」「うんまた明日ね」「体操服忘れんなよ」とか言い合う時間あるよな?

あいつにはな、一切ねえんだよ。

チャリのスピードを一切落とすことなく「じゃーねー」つって去ってく。

ゾロリかおめーは。

まあこんな感じで最初はKの追っかけをしてたが、そのうち(ようやく)心を開いたよ。大学生になってからな。遅。

大学生になると、新しい出会いが沢山あるよな。まあ大学生じゃなくても、環境が変わればおのずと出会いは新しい。そんな時に、なぜKがようやく心を開いたかって?Kから暇そうなLINEが来ることはないものの、勝手に近況報告をし続けていたら、それに対してはレスが来るもんだから、いつの間にか私の最大の理解者になっていた(当たり前だろ)


そんなこんなで数年を過ごし、今や、家に行けばおれのためにウマいご飯を作ってくれる最高の友達になってくれたよ。よくぞ。。

私の人生を面白がってくれ、私のながったらしい哲学話に耳を傾け、私を傷つける奴を嫌ってくれる。

私の20数年の人生の中で、最大の功績はKという友達を得たことで、Kがいれば人生は豊かで、たとえいつか最愛の母が死んでしまった時も、Kがいれば再び笑えるような気がするよ。

おいおい、なんだこの遺書みてえなnoteは

って?

実際にこれはほぼ遺書なワケ。

なぜなら、私のTwitterを初めて知るリア友はKで、KがTwitterを知る時は、私が死んでしまった時だからなんだよ。

まあ、私がたとえいなくなっても、世界はミリとも変わらない。起きて、食べ、寝ることを繰り返す幸福をちゃんと噛み締めて生きていってほしいね。

Kだけじゃなく、コレを読んだオマエら全員にさ。


アディォス‼️

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