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色で考える『この空がトリガー』MV

・公開にあたって
この記事は2023年8月ごろに執筆したもので、その当時ですら「もうトリガーから時間たちすぎて需要ないよ…」と思いオタクブログも持ってないので公開しなかったものである。
しかし自分が新しい歌や映像に出会って誰かの考察を読みたくるとき、それが何年前のいつ誰によって書かれたかは気にしていないことに気付いたので掲載してみる。
この空がトリガーが好きな誰かにもしこの記事が届くとしたら、私はそれをとてもうれしく思う。

・はじめに
「トリガー歌うとき舞香ちゃんだけ切ない顔するのすごい好きだなー」
きっかけは佐々木舞香ちゃん推しの友人のツイートだった。私はあまり器用なオタクでは無いので、コンサートが始まると双眼鏡を話さずほぼ大場花菜ちゃんを追い続ける。花菜ちゃんが同じ表情をし続けることは無いので、花菜ちゃんを映す双眼鏡にかじりついてその目まぐるしくうつろう魅力を見逃さずにはいられなくなるのだ。だから、何回も生で見たのに、舞香ちゃんがどんな顔をしているか知らなかった。これを確かめに、この空がトリガーが動画を洗いざらい見直したのだった。
この素晴らしいMVを見返して、このMVのドラマ世界についてあれこれ考えたことがあるのでnoteにまとめてみる。一応、他の方のコメントや考察ブログは参考にしてないですが、基本よく見れば思いつく程度のことしか書いていませんのでもし内容に重なる部分などがあった場合ご了承ください。


コメントでも沢山あがっているけれど、このMV印象的なのが各人を表す色。
舞香ちゃんが赤、青髪くんこと衣織ちゃんの彼が青。その間にいる衣織ちゃんの衣装は時間の経過とともに濃い紫へと変化して、どちらも大切な人だけどより恋人への想いが強まっていることが表現されている。今回は色に注目して考察していく。

1.三角関係 赤、紫、青


時間軸①高校時代


制服のタイの色が 赤
舞香ちゃんのセーター、衣織さんのジャージーが赤(ピンク)

ここのふたりかわいかったよねえ
この後登場する衣織ちゃん、タイがぜんっぜん映んないんだよね〜意味深だよね〜


2人に着せる制服、セーラー服にした人天才か?????????
それも変わった形や色じゃなくてベーシックなカラーと形のセーラー服なの、本当にありがとう。
天才の仕事。


時間軸②講義室&喫茶店


舞香は真っ赤なセーター
衣織は青、ピンク、紫の3色がまざりあう絶妙な色のセーター


この時既に青髪くんと衣織さんは付き合っているもしくはほぼ付き合う直前だろう
徐々に赤から青に染っていくような微妙な中間のカラーの衣装になっているのだと思う。


時間軸③屋上


舞香ちゃんは真っ赤なスカート
衣織さんは紫のワントーンのセーター

地味に丸ごとリンゴ添えてあるの気になる



時間軸②だけでは少し考えすぎかな?と思ったのだが、この場面の衣装がしっかり紫になってるのを見て、意図されていると考えていいだろうと思った。
赤と青の中間色を纏う衣織さんにとって、舞香ちゃんも青髪くんも同じくらい大切なことが示唆されてるといえるだろう。

それにしてもこのシーンの舞香ちゃんの表情が、本当に叫び出したくなるくらい辛くて切なくて………………。

「愛おしい雲を見つけたら誰に教えるのでしょう?」

という歌詞とは裏腹に、綺麗な空を撮ってすぐ青髪くんに身を寄せてスマホを見せる無邪気な衣織と反対を向いて俯いてしまう舞香ちゃん。悲しい顔をしているのを絶対衣織さんに悟らせたくない気持ちが刺さるように伝わってきます。


時間軸④雨宿りのシーン


全身真っ赤な服に身を包んだ舞香ちゃん
青いシャツを着て青い傘を持って駆け寄ってくる衣織さん


ほかのシーンで、トップスだけ、スカートだけ赤だった舞香ちゃんが全身に赤をまとっているのはこのシーンだけ。
全身真っ赤に染めあげて、隠しきれないほどの強い恋心を鮮やかな画面からビシバシ感じる。
真っ青な青髪くんのセーターと去っていくふたりを雨から守る青い傘、取り残された赤い傘を渡される真っ赤な舞香ちゃん。辛すぎる。
この真っ赤な舞香ちゃんの対比になるのは去っていく青に染った2人。それから、場面②で映る文房具の赤たち。赤い小物たちのさり気なさに、まだ恋心を秘められていることから示唆されているのではないだろうか。



また、衣織さんを待つ舞香ちゃんと青髪くんの赤と青の対比の美しさは、危うさを孕んでいることにも言及したい。
舞香ちゃんの視点で青髪くんの首筋を見つめ、青髪くんの視点で見る舞香ちゃんからの熱を帯びた視線に画面越しでもたじろぐようだ。
舞香ちゃんの目、そして青髪くんの首筋「ここで彼が私を抱きしめたりすれば/私が彼に抱きついたりしたら、衣織はどんな顔するかな」なんていう、危険なアイデアが頭をよぎった瞬間、衣織さんが到着する、みたいなそういう若くて尖っていて不安定な魅力と危うさを感じた。

鮮やかすぎる赤と青の対比
青髪くんの妖艶な首筋
それを見つめる妖艶な舞香ちゃん


佐々木舞香の目の演技って本当に最高なんですよね。
もっと気づいて〜!メディアの偉い人達〜!

時間軸⑤卒業式


袴も振袖も赤の舞香ちゃん
青みがかった紫の振袖の衣織さん

舞香ちゃんの髪飾りが紫なのいじらしすぎる。親友で想い人の結婚宣言を撮影させられる舞香ちゃんはどんな気持ちだっただろう。世界で1番大好きなたった1人の女の子がほかの人の色で染まっていくのをただじっとそばで見ていた舞香ちゃんは、どんな気持ちで楽しそうに嬉しそうに結婚の報告をしてくる衣織さんを撮影してるんだろうか。MVを見てる側にはここまで舞香ちゃんの気持ちが痛いほど伝わってくるのに、衣織さんにとって本当に本当にどこまでいっても友人なんだなあ、、、

時間軸⑥卒業後真っ白な私服の舞香ちゃん

公開時はこの舞香ちゃんに何が起きるのかドキドキした


衣織ちゃんへの恋心を終わらせて、何にも染まっていないorまっさらな状態に戻ろうとしている
これは完全にオタクの妄想だけど、舞香ちゃんは衣織ちゃんにもう会わないと決めているのでは無いのかなと想像している。
舞香ちゃんは、親友であり想い人の衣織さんの唇を彼の目の前で強引に奪い連れ去ってしまった。
それもよりによって門出を祝う卒業式の日に、結婚を喜ぶ2人の、彼の目の前でやってしまった。
あんなに近くにいて3人でたくさんの時間を過ごして、衣織さんと青髪くんの想い合う気持ちを誰よりもそばで見ていた舞香ちゃんは、自分の気持ちは隠して友人として純粋に応援しようと思ったことも、いっそ全部壊してしまおうかと思ったこともきっとあったはず。そんな葛藤の中で恐らく少なくとも5年間は2人のそばにい続けたのだ。早く舞香も彼氏作りなよ〜と言われて苦笑いしたり、誘おうと思った映画は先に青髪くんと約束してたり、2人で歩いてるところを目撃してしまったり…。そんな日々がきっとドラマの外側の世界にあったことが容易に想像できる。そんな気持ちを抑え続けたできた青春の最後の1ページを、ふたりを傷つける驚かせる動揺させるやり方にしてしまったのは、紛れもなく自分。
仕事中に窓の外の空を眺めながら唇をなぞる舞香ちゃんの姿は、キスをした自分を受け入れてくれたことと引き換えに、ラブラブな二人の間に水をさしてしまったせめてもの贖罪で衣織さんへの長い時間をかけて出来上がった気持ちを忘れようとしてまだ忘れられずにいる姿に、私には見えた。
それにきっと、会ったらまた片思いの気持ちが溢れてどうしようもなくなる。だからきっと、ふたりは、少なくとも舞香ちゃんから積極的には、会うことは無いのだと思う。

2.サブストーリー 赤、紫、青 そして黄色


ここまでの三角関係については
舞香ちゃん(の恋心)=赤
二人の間にいる衣織ちゃんの気持ち=紫
青髪くん=青
で、特に舞香ちゃんと衣織さんの衣装から、気持ちや状況の変化を読み解いた。
となると気になるのがほかのメンバーの色。
他の8人も作中で色々な形で青髪くんと接点を持ち、青髪くんへの恋のようなまだ恋になっていないような視線を向けていた。
色分けは次の通りだ。

赤:瞳ちゃん(オムライス)、さなつん、きあら
紫:みりにゃ
青:花菜ちゃん、莉沙ちゃん、瞳ちゃん(美容師)
黄:しょこ、杏奈

私の考察では
赤=青髪くんに惚れる前の色
紫=青髪くんをすきになりかけている色
青=青髪くんのことが好きになっている色


というグラデーションになっていると考えた。黄色は後述する。

以下、上記の色順に考察していく。


・髙松瞳ちゃん(オムライス)


3人が集まっている喫茶店でニッコニコでオムライスを食べている瞳ちゃんが着ている服は、真っ赤なセーターである。
この時点では恐らく青髪くんとの接点は無し。
世界でいちばん眩しい笑顔で食べられてオムライスもさぞ幸せなことでしょう!

・諸橋沙夏ちゃん

なかなかこんな超緑のドレスが似合う美人もいないですね


バーで恐らくしつこいナンパを受けているさなつんを助けた青髪くん。そしてナンパしてきた相手から出されたカクテルの色が赤だ。
きっとこの2人はもう二度と会うことは無いのだが、それでも一目惚れするほど男前な行動である。これがもし上手くいかなかったデートのあと、彼氏に振られたあと、彼氏いないのに結婚式に参列したあと・・・
とにかくぐったりして1人で寄ったバーでの出来事だったら…。
そうでなくても、あの人かっこよかったなあ、連絡先とか聞けばよかったかなあ、なんて寝る前に思い出すくらいにはドキドキするかもしれない。
衣織さんと二人でいた喫茶店に青髪くんが登場したことで走り去っていってしまった舞香ちゃんがさなつんの前を横切っていくことが描写されているので、おそらくこのさなつんは青髪くんに助けて貰ったバーをあとにしている。このときのさなつんの笑顔。そして助けて貰った時の唇をきゅっと結んで、多くを語らないさなつんの演技に想像力が掻き立てられる。

・齋藤樹愛羅ちゃん

きあら(女子高生の姿)を見せてくれるの嬉しい


喫茶店とバスのシーンで登場するきあらちゃんは、手に持っているSwitchが赤。
バスの中でゲームに夢中なきあらちゃんが落としたパスケースを拾ってくれたのが青髪くんだった。サッと拾ってすぐ去っていく青髪くんを名残惜しそうに見つめるきあらちゃん、ソーキュート!!!!!
またこのバス乗った時に彼のことを思い出してしまいそうなくらいスマートイケメンな青髪くんである。

瞳ちゃんはまた青チームで登場するので例外として、ふたりに共通するのは「一瞬だけ接点を持った瞬間に一目惚れした」「でも再会と発展の可能性の低い恋」であることだ。
その日その瞬間ほんの刹那に生まれる恋心を、赤色が象徴した。


・大谷映美里ちゃん


青髪くんが働いているラーメン屋さんでラーメンを食べているみりにゃがバイト中の青髪くんを見つめて、軽く会釈している。
この瞬間「あれ、このお店こんなかっこいいバイトの人いたっけ…」なんて思ったのだろうか。
みりにゃの場合も本当に小さな接点だが、またこのお店に来れば青髪くんと会える可能性はかなりあるし、常連として世間話をする程度の関係に発展するくらいはありえるだろう。その点で、赤よりも少し奥行きのある関係を象徴したのが、紫だ。


・大場花菜ちゃん

花を束ねるリボンも青だった


お花屋さんの花菜ちゃん。青い花束を作って青髪くんに渡す。青髪くんが去った後、うっとりとした顔の花菜ちゃんがうつる。
注目して欲しいのが、この後衣織さんと舞香ちゃんのいる講義室に花菜ちゃんもいること!ゆえに、青髪くんと花菜ちゃんも同じ大学。しかも、みりにゃのいた青髪くんのバイト先であるラーメン屋に、花菜ちゃんの作った花束生けてあるのだ。男の子が花束買って、彼女に渡さないでバイト先に飾っている。不自然ではないだろうか。
多分これ、大学でなんらかの接点がある花菜ちゃんのバイト先に青髪くんが遊びに行ったんじゃないかな、と思っている。
ゼミが一緒とか、サークルの先輩と後輩とか。大学なんて人と人が親しくなるきっかけなんていくらでもあるけど、大学生の男の子が彼女や家族へのプレゼント以外で花を買いに行くことはさすがにないと思う。「青髪くんが花菜ちゃんに何か貸しを作って、お礼させて!と言われた花菜ちゃんが、じゃあバイト先遊びにきてよ♪と誘った」なんて様子を想像した。それくらい前後関係がないとこの不自然さに説明がつかないと思う。
そして青髪くんは超絶スマートなナイスガイなので、まさか女の子に誘われて花屋行ったからあげるよー!なんて言って花突然渡して1ミリでも彼女を不安にさせることは言わないわけだ。まあこのMVの衣織さんなら、めっちゃ純粋に喜んでくれそうだけれども。だからバイト先にとりあえず飾ってあるのでは無いだろうか。
サブストーリーなのに推しのことで熱くなってしまいすみません…

・音嶋莉沙ちゃん

モテそうすぎる


本屋で青髪くんとバッタリ?会った莉沙ちゃんが青髪くんに渡される本の装丁が青だ。
外が暗い時間に、走って本屋さんに入った莉沙ちゃん。なにか手帳を見ながら本を探しているが、そこで青髪くんは莉沙ちゃんがどれを探しているのか知っているかのように手に取り莉沙ちゃんに手渡すので、莉沙ちゃんは驚いて見上げる。けれど莉沙ちゃんは、青髪くんに手渡された青い装丁の本を抱きしめながら嬉しそうに青髪くんを見送るのだ。これ多分だけど、莉沙ちゃん青髪くんに勧められた店で青髪くんに勧められた本探しに来て青髪くんと鉢合わせてるのでは????え、もう、そうですよね??????そうとしか思えない。えー!会えちゃった話せちゃったー!な、乙女な莉沙ちゃんの表情可愛すぎる。ファーのコート派手じゃないよ莉沙ちゃん。

また、卒業式でも水色の振袖を着た莉沙ちゃんが写る。最後に写真だけでも取れないかな、なんて、莉沙ちゃんが青髪くんのことを探していたりしたら、可愛いなあと思う。

モテモテすぎる



・髙松瞳ちゃん(美容師)

絶対トップスタイリストになろうね泣


ここでまた登場する瞳ちゃんは美容師の卵として閉店後のお店でカット練習をしている。瞳ちゃんの練習台になっているのが青いウィッグで、瞳ちゃんも青っぽい服を着ていた。岡持ちを持って登場する青髪くんに弾ける笑顔で駆け寄る瞳ちゃん。きっとよく出前を頼むお店で、届けてくれるのは決まって彼なのだろう。けれど彼は仕事を終えると特別世間話をする訳でもなく帰っていく。そんな彼を切なそうに瞳ちゃんが見つめている。


この3人は、青髪くんと継続して接点を持っていることが見受けられる。花菜ちゃん、莉沙ちゃんは大学で、瞳ちゃんは出前の配達員とお客さんとして。この3人はほぼ確実にまた彼と話したり会ったりすることができるが、現状それ以上の進展はない関係を象徴したのが青。紫ののみりにゃより、この3人の気持ちの方がより確実に演技や演出に現れているとみてよいだろう。青チームの3人の、恋してる女の子の抑えきれない笑顔と彼を思う少しアンニュイな表情がセリフがないのにセリフが聞こえてくるみたいで本当に素敵だと思った。

さてここまでの3色は、舞香ちゃん、衣織ちゃん、青髪くんの三角関係になぞらえて、関係性のグラデーションについて見てきた。残った黄色は一体どのような関係を表しているだろうか。

黄色
・瀧脇笙固ちゃん

顔移ってないのごめんなさい。この後姿が好きで…


ランニング中に自転車に乗った彼ととすれ違った瞬間、ハッと振り返るしょこのランニングウェアが黄色だ。しょこも同じ講義室にいる様子があるが、これ以上青髪くんとの接点のある描写はない。もし同じ大学にいたとして、ランニング中にかっこいいなと思って振り返った程度の時間しか顔を見れていない相手が、同じ大学にいるなんて思いもしないだろうし、いたとしても気づかない可能性の方が高いだろう。
ゆえに、これ以上の関係の発展や気持ちの変化ははなさそう、仮にあったとしても、"ランニングの時すれ違ったカッコイイ人"という認識の元で発展するとは考えにくい。

・山本杏奈ちゃん

こんなんもう絶対おいしいじゃん


キッチンカーのお姉さん、あんにゃが着ている服とエプロンが黄色。青髪くんはパンと飲み物を受け取って足早に去っていくが、あんにゃはその後ろ姿を名残惜しそうに見つめている。
青髪くんのバイト先のラーメン屋のお客であるみりにゃや瞳ちゃんは、青髪くんに会うために同じお店を利用することが出来る。しかし、今度は逆にあんにゃがお店側なので、青髪くんと再会するためにあんにゃができることはひとつもないのでたる。
故に、こちらもこれ以上の関係の発展、気持ちの変化がないと言えるだろう。

このように、黄色は赤の2人よりもっと刹那的に訪れ、惚れる暇さえないくらい一瞬の出会いとして描かれている。赤チームの2人が、その日寝る前やお風呂に入ってる時、次バスに乗る時バーに来た時思い出すかもしれないとしたら、しょこは次そのランニングコースを走っても思い出さないかもしれないし、あんにゃは現に傘のシーンで青髪くんとニアミスしてるのに気づいてなかったのである。


では、真っ赤な舞香ちゃんと青に染った2人をこんなにも鮮やかに苦々しく表現しているシーンで、ハッキリと黄色い傘を持った通行人(あんにゃ)を映す意図はなんだったのだろうか。

黄色は、赤と緑の光でできる色なのだそうだ。つまり作中に登場する中で唯一、赤と青のグラデーションの中に無い、全く青とは関係の無い色ということだ。
あんにゃはお客さんとして来た青髪くんをうっとりした表情で見送ったが、傘のシーンでは近くにいることに気づくことさえなかった。
一度だけすれ違って、もう二度と出会わない出会いを表現した色が、今作中では黄色だったのだと推察する。そしてこの「一度だけすれ違って、もう二度と出会わない」という概念は、このMVのサブストーリーの鍵を握っているとも考えている。
作中色々な形でメンバーが登場する。
あんなにうっとりした顔で青髪くんを見送ったのに、まるで青髪くんがいることに気づかない杏奈や、走る舞香ちゃんはさなつんの前を駆け抜けてたり、舞香ちゃんの上司としてみりにゃが登場したり。
出会ってはすれ違ったり、同じ空間にいるのに出会わなかったり、思わぬ所で出会ったり。毎日繰り返される無数の出会いとその瞬間から始まる別れが表現されている。その中で、舞香ちゃんと衣織さんが出会い、舞香ちゃんのトリガーに、衣織さんがなったこと。衣織さんは青髪くんと惹かれあっていったこと。それは全て特別じゃない普通の景色の中での出来事で、指原Pの言う、MVはとっても美しく描かれているけれど、全て特別じゃない、普通の恋愛模様なんだ、という言葉の説得力を補完するのが、舞香と衣織と青髪くんの3人のドラマの中の端っこで慎ましく日常を過ごす8人の姿なのでは無いだろうか。



=LOVEの13枚目シングル「この空がトリガー」は、齊藤なぎさ卒業後一発目のシングルとして1月にMVが公開されて、すぐに全国ツアーToday is your triggerが始まった。MV以外にショート動画もダンスバージョンも公開されて、最近までは私にとってイコラブのたくさんある素敵な曲の中のひとつであったが、今回MVを見返してたくさん曲を聴き返して魅力を再発掘することが出来てとても楽しかったしもっともっと最高なイコラブを見れることが楽しみになった。
トリガー期間は終わってしまったけれど、何度も大切に歌い継がれ、また何度も大切にMVを見返してこの空はトリガーに思いを馳せたいと思う。



最後に一言。
喋りすぎた。

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