難問だった洗濯機と乾太くんの横並びレイアウト
今回は洗濯周りのお話を書いてみようと思います。
結構instagramなどでも「建ててからここ失敗したわ……。」と嘆いている方が多いポイントだなぁと思ったりしているので、我が家の作りや考え方など少しでも参考になればと思っています。
洗濯機と乾燥機の場所
お風呂の時の記事でも書きましたが、改めて位置の説明から。
玄関から入ってファミリーロッカー兼階段の前を通り過ぎると洗面所とお風呂。その洗面スペースの一角に洗濯機と乾燥機を設置しています。
我が家の設計思想として「とにかく無駄なく!」がありまして。
お風呂で脱いだものはすぐに洗濯機に放り込むことが可能(1)
そして洗ったらすぐ横の乾燥機(乾太くん)へ(2)
乾燥機を使いたくないものはすぐ目の前のお風呂で部屋干し(2)
乾燥が終わったら洗濯機&乾燥機の上の作業台を使って畳む(3)
畳んだ衣類はすぐ横にあるファミリーロッカーへ(4)
使うタオル類も洗面所エリアに置き場所があるのでそこへ(4)
というように基本的に脱いでから洗って元の場所へ戻すまでの全てをこの1階エリアだけで完結させるようになっています。
洗う場所と干す場所が離れていたり、仕舞うクローゼットが離れていたり、たたむ場所が狭かったり(無かったり)などで困っている方をたまに見かけますが「別に無理ではないけど、毎日のこととなるとちょっと面倒」というのはやっぱり生活する上で省いていった方が良いなと個人的に思います。そしてこの辺は工夫次第でどうにでもなる所でもある、と。(でも建てた後で大きな変更をするのが難しい所でもある)
絶対に欲しかった乾燥機、乾太くん
飲食店を営んでいることもあり、特にタオル類など日々洗濯する量が一般のご家庭(3人家族)よりは多いのではと思っています。そして洗い忘れや不測の事態により足らない!という時に洗って即乾燥できるガス乾燥機は魅力的。
あと……とにかく自分が「干す」という作業が面倒過ぎて、可能な限りこの手間を省きたい。ということで、設計の初期段階から評判の高い乾太くんの導入は決まっていました。
(因みに洗濯物を畳む作業は結構好きで、その違いは(恐らく)畳んで仕舞うことで「洗濯」という作業が終わるからなんだと思います。干す作業って干してもそこで終わらないからテンション上がらないんですよねぇ……。この感覚分かる方、いませんか?)
そして洗濯機と乾燥機は横並びにし、その上を作業台にしたい。
まさにその参考となるのが乾太くんのオフィシャルにあります。
そう!これ!こんな感じ!
横並びに置いて、その上で洗濯物を畳んだりアイロンがけできたりするスペースにしたいのよ!鼻息荒くなります。他の並べ方も参考例としてあるのですが
ちょっとガタガタしていて美しくないし機能的でも無さそうで個人的に受け入れられません。
やっぱり横並び一択でしょ…と思うんですが、ここに結構な落とし穴があります。
乾太くんと洗濯機横並びの実現は難易度が高い
ご丁寧に図面もダウンロードできます。一つ見てみましょう。
乾太くんは排気のための管が必要で、隠すにしても点検口として開けられるようにしておく必要があります。ふむふむ。
そして横並びで洗濯機。ここで大切なのが作業台の高さ900mmという点。上に物を置いて作業をするとなると、900mmを大きく超える高さは流石に使いにくい印象です。でも、まず「高さ900mm未満」という点で国産のドラム式洗濯乾燥機が候補から外れます。特に今の一般的なドラム式洗濯乾燥機は本体の上部をパカッと開けて洗剤や柔軟剤を入れる仕様の物が多いのでそこも「上を作業台にしたい」という夢の実現を難しくさせる要因でもあります。
まぁ乾太くんがあれば乾燥機能は要らないと思うのでそこまでクリティカルではないのですが、ドラム式洗濯機(乾燥無し)でいうと
アイリスオーヤマ
ハイアール(こちらは中国のメーカーです)
AQUA(ハイアール傘下で元三洋電機のメーカー)
のみ。あとはAskoとかMieleとかの海外メーカーになります。(海外系はもっと探せばあるかもしれませんが、有名どころだと上記2社かなという印象です。)
Panasonicとか日立とか、メジャーなところで小型のドラム式洗濯機作ってくれませんかねぇ。
憧れの海外メーカーにした時の高いハードル
Mieleとか憧れはあります。Askoもカッコいいですよねぇ。
でも海外系の洗濯機には設置に関して課題がありまして、それは国産メーカーのものと給排水の位置が異なるということです。参考にMieleを見てみます。
まず給水が日本では洗濯機の上に給水用の蛇口があったりしますが、上ではなく洗濯機の横に必要で、床から400mm以上立ち上げたところにないといけません。排水管も同様で立ち上げが200mm以上必要。図の通り、洗濯機の横に150mm以上のスペースが必要となります。
なので乾太くんのオフィシャルで紹介しているような超すっきりレイアウトは海外メーカーでは不可なのです。あの写真、どこの洗濯機入れてるんだろう……。
最初の導入費用がかなり高額なこと、海外メーカーということでメンテナンス費がかさみがちなこと(ネットの口コミでちょこちょこ見かける意見)、国産メーカーと給排水の仕様がかなり違うなど、乗り越えるには結構思い切らないといけないハードルがたくさんあります。いや、カッコいいし性能は良いんだからコレで一生行く!というスタンスも有りです。
が、自分はそもそも給排水のスペースを取ることが物理的に不可能なので辞めました。(あと単純にお値段が高すぎる笑)
選んだのはAQUA
見た目や機能、サイズ感がほぼ同じのアイリスオーヤマかAQUAで悩みましたが、コンパクトで低価格。そして元三洋電機という国産メーカーということでAQUAにしました。
こちらは既に生産終了しておりますが、きっちり同じサイズ感の後継機種「AQW-F8N」が出ておりますね!安易に大型化せず同じサイズ感の物を作ってくれているのは本当にありがたいです。こういう姿勢は推せます。
我が家のレイアウトは左に洗濯機、右側に乾太くん。玄関側から見た時に手前で洗って、奥で乾燥させるという流れです。
配管や作業台の作り方などは、乾太くんのオフィシャルサイトにあったものとほぼ同じようなスタイルです。配管を隠すように壁から250mm出っ張っていて、その上に洗面所の鏡がぐぐっと窓の手前まではめ込まれています。
洗面所の使い方として、手洗いは並んでできなくても身支度は洗面器の前でなくてもできるようにした方が便利だよね。ということで大きめに鏡を入れています。(一番奥のサッシは採光というよりも換気の意味合いが強い窓。すぐ目の前が隣のお宅のため)
かなりギリギリの設置スペース
見てお分かりかもしれませんが、設置スペースとしては超ギリギリ。乾太くんは配管などもあってこれ以上も以下も無いのですが、洗濯機周りは本当にギリギリです。
洗濯機の左側の側板。(洗面器との境目)は外せるようになっておりまして、そもそもここを外さないと洗濯機が入りません。そして排水口は乾太くんの下に潜り込ませてあります。ここも乾太くんの左下部分の板が外れるようになっています。
この辺は引き渡し後もちょっと調整が必要だったぐらいで、洗濯機搬入の業者の方がちょっと困っておりました。(本当にお手間おかけしました)
実際の使用感「最高!」
なんとか設計通り設置ができまして、毎日使っております。
使用感としては「最高!」の一言で、全体的な流れ含めて完璧だと思っています。この1区角だけで全て済むのが本当に楽。
強いて言うなら、当初は乾太くんにお任せしないものは浴室乾燥機で乾かしておりましたが、浴室乾燥を日々使うと電気代がヤバくなるということが発覚。今は浴室乾燥は使わず、サーキュレーターを夜中に回して乾かしています。お風呂後の浴室を乾かす効果もありまして、これはこれで良かったなと思っています。
今後の不安はメーカーでの生産終了
かなりサイズ的にギリギリを攻めているので、これ以上大きくなってしまうとここには入らなくなります。AQUAの方は後継機種が出ているのでホッとしましたが、今後もこのサイズ感の製品を出してくれるかはちょっと未知数です。流行のタイプではないので……。そこだけが心配ではありますが、問題が起きたらその時に考えることにします。
楽天ルームやってます
こちらのnoteで書いたり書こうとしているもののご紹介を楽天ルームでもやっていければと思います。こちらも是非チェックしてみてくださいね。
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