見出し画像

利き足はどっち

「世の中には利き腕というものがあるらしいですね。人間は一般的には右利きが多いそうで、ママも右利きみたいです。飼い主も一応、右利きみたいですが、僕が見る限り、お箸に挟んだ、ご飯はポロポロ落とすし、字も汚く見えるし、あれが、利き腕というんだったら、利き腕とは一体何なんでしょう?全然、利いてない利き腕って」
と、いぬうた市の、きゅん君が利き腕についての、
考察をしておりますが、
途中からはただの飼い主の悪口ですね。
それはそれとして、では、当の、きゅん君の、
利き腕って、右と、左、どっちなんですか?
すると、きゅん君、首を傾げます。
「だいたい、右って、どっち?」
お箸を持つ方です。
「それって、左利きの人のこと考えてないでしょ。それに、そもそも僕、お箸持たないし。それに僕の手は正確には足だし」
と、自身の利き腕に対しては、ピンとこないようです。
でも、足でも、何か器用にモノを持ったりしますよね。
だったらやっぱり利き足があるんじゃないですか?
「まあ、そうなんだろうけど、人間みたいにハッキリとはしてないんじゃないかな」
そう言いながら、きゅん君、頭をかきました。
右足で。ただし後ろ足ですが。
それ!それじゃないですか?
きゅん君の利き足。
「えっ、そうなのかな。そう言われてみれば、僕、頭をかく時は、たいがい後ろの右足かもしれないや。そうか。僕の利き足は後ろの右足かあ」
たぶんそうですよ。
よかったですね。きゅん君の利き足が判明して。
そこに、どこかにいた、ぐーちゃんが、
どこからか、やって来ました。
ぐーちゃんも教えて下さい。
ぐーちゃんの利き足は、右ですか?左ですか?
「えーっ、どちらさんだろう?ぐー、ちょっと考えるわね。うーん」
と、言って考え始めた、ぐーちゃんです。
「えーと、えーと、ぐーはー」
なかなか答えが出ないようですね。
「あっ、かゆい!頭さんがかゆーい!ぐー、考えると、頭さんがかゆくなるー!」
と、言いながら、頭をその部屋の壁に、
こすりつける、ぐーちゃんです。
この身体や頭を壁にこすりつけるのは、
ぐーちゃんのクセなのでありました。
「分かったー!」
そこに、ぐーちゃんが叫びます。
「ぐーの利き壁さんは右さんよー!ぐー、いつも右さんにある壁さんにすりすりするからー!」
ですって。
利き壁って一体、何ですかね?
それはかゆみ同様、ぐーちゃんにしか、
分からないようです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?