見出し画像

夜中にウロウロ

今は真夜中の、いぬうた市です。
なので従って、きゅん君も、ぐーちゃんも、
睡眠時間ですね。
さぞかしおふたり共、爆睡の渦中にいることでしょう。
と、おやおや、その爆睡しているハズの、
きゅん君が、2階の寝室でウロウロしてますね。
きゅん君、何でそんなにウロウロしてるんですか?
「何で?それはこっちが聞きたいよ。僕としては眠くて眠くて寝たいんだけど、でも何か大切なことを忘れているような気がしてさ。たぶん何かをやり忘れているのかも。だからそれをしないことにはおちおち眠ることも出来ないよ」
と、ちょっとモウロウ気味ながらも、
答えてくれた、きゅん君です。
何でしょうね。
きゅん君のし忘れていることって。
トイレに行くとかじゃないんですか?
「バカにすんなよ。トイレだったらちゃんと、もようすからちゃんと分かるよ。そんな小さいことじゃないんだよ。もっと何か重要なことをし忘れているんだよ」
あら、きゅん君、ちょっとカチン!ときたようで、
言葉が少々荒いですね。
トイレも重要だと思いますが、もっと重要なことですか?
うーむ、一体、何でしょうね?
「それが分からないからウロウロしてるんじゃないか!こうして眠気と戦って必死に思い出そうとしてるんだよ!」
うーむ、だいぶイライラも増してきたようで、
こりゃ、イライラウロウロじゃないですか。
あ、いや、ウロウロイライラか。
順番からいうと。
「そんなのどっちでもいいんだよ!もうこれ以上、僕をイライラさせないでくれ!もうこんな状態はイヤなんだよ!イヤだ!イヤだ!」
と、あーあー、いよいよ駄々っ子みたいに、
おむずがりになっちゃいましたね。
これはもう、またさらにひとつ加わって、
ウロウロイライライヤイヤですな。
「もう、うるさーい!これ以上、拙者に逆らうと、タダでは済まなくなるが、それでもよろしいか?」
おっと、何でしょう?きゅん君。
途中から口調が変わりましたね。
「この門を通りたければ、明日来るがよい。その際は牛乳屋を装って来るのだぞ。合言葉はモーモーだ。モーモー」
と、更に言っていることも訳が分からなくなりましたが、
これで分かることがひとつありました。
それは、きゅん君はただ寝ぼけて、
ウロウロしてただけということが。
それにしては最初は口調もハキハキしてましたが、
先程の訳分からないのは、途中から、
たぶん昔の門番なんかの夢を見出したからで、
それで変なことを言ってたのではないでしょうか。
しかし寝ぼけた上で夢まで見るなんて、
すごいですね。きゅん君。
要はウロウロからのハキハキのモーモーだったんですね。
あーあー、そんなこんなで疲れたのか、
そのまま床でバタリと寝てしまいましたよ。
これでウロウロもなくなり、ハキハキもモーモーも消え去り、
ただのワンワンに戻った、きゅん君なのでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?