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警戒のぐー

「近頃、ぐーは誰かさんに狙われているような気がするわ。一体、誰が、ぐーを狙っているの?それは何の目的で?」
おやおや、いぬうた市の、ぐーちゃん、
のっけから、それは穏やかではありませんね。
これはぜひ詳しく聞かせてもらえませんか?
「と言われても、ぐーにもよく分からないのよ。ただ何となく最近いつも誰かさんの気配を感じていて、だから、ぐーは常に何かあった時用に警戒体制を崩さないの」
と、言いながらも、自宅の2階の寝室のゲージの中で、
頭だけをちょっと出して、落ち着きなく周囲を、
きょろきょろしながら、何か危険なモノなどが、
近づいていないか?を確認している、ぐーちゃんです。
これも、わんこの本能なのでしょうか。
たまにこんな感じになる、ぐーちゃんなのですが、
何もないといいのですが。
そうゆう感じの、ぐーちゃんにすっかり慣れっこになっている、
きゅん君はこんな風に覚めています。
「別段、誰かに恨みを買っている訳じゃないんだろ。あくまで、そうゆう気がするだけってもんで、ぐーはだから大げさなんだよ。まあ、もしかしたら知らずと恨みを買ってて、その誰かが、ぐーにいつか復讐してやる!って、ぐーの動向を常に伺っているってことも考えられなくはないけどね。それは例えば、飼い主だとか、それは例えば僕だったりしてね。うふふふふ」
最後に含み笑いをしちゃって、きゅん君。
何だか意味ありげではないですか?
もしや、本当に、ぐーちゃんを脅かしているのは、
飼い主か、きゅん君ってことですか?
でも飼い主っていうことはまずあり得ないですよね。
何しろ、ぐーちゃんを溺愛していますから。
と、いうことは、残る、きゅん君、あなたなのですか?
「さあ、どうなんでしょうか」
と、更に、意味ありげな笑顔を深くして、
きゅん君は微笑むのでした。
きゅん君、どちらにせよ、ぐーちゃんが本気で、
怯えているのですから、きゅん君がやってるにしろ、
やっていないで、ただからかっているだけにしろ、
到底褒められたことではないですよ。
もっとこう、親身に相談乗ってあげても、
いいんじゃないですかね。
それでも、きゅん君、「あー、そうだねえー」
とか、のらりくらりと言っていたら、
すっかり疑心暗鬼になっている、ぐーちゃんに、
「やっぱり、きゅんだったのね!ぐー、ずっとそうだと思っていたわ!だったらやられる前に、やってやるわ!」
と、いきなり、きゅん君、攻撃をされたのでした。
これはバチが当たった!ということなのでしょうか?
と、まあ、ぐーちゃんの疑念の正体は分からずじまいですが、
思い込みの激しいデリケートな年頃だということは、
間違いなく、そこのところを、きゅん君もよく理解しないと、
こうなるハメになってしまうのであります。

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