中年ピアノを弾いてみる

正月に夫が電子ピアノを買ってきた。
勤続年数30年、南米や中東の短期駐在も経験し頑固一徹な職人肌。そんな夫が来るべき退職後に優雅に楽器を奏でる自分を想像したらしい。
そういう私は幼稚園時代バイエル挫折組、一緒に習っていた姉は熱心に続けて自宅にはピアノがあった。せっかくだから私もピアノをチャレンジする事に。

職人肌で中小企業診断士やINSEADにてMBAを取得する位努力家で勉強家な夫。入念に計画的に大人対応個人レッスンを探し、楽譜の読み方から始まりコツコツと右手のメロディラインの練習をしている。彼が選んだ曲はYOASOBI『夜に駆ける』だ。なぜならクラッシックやジャズは疎すぎてよく分からないらしい。そして今流行っているものが大好き、だからYOASOBI。

一方、私は坂本龍一『戦場のメリークリスマス』、ショパン『24のプレリュード前奏曲イ長調』、jazzの名曲『Fly me to the moon』が弾いてみたい。まずはYouTubeで「ピアノ初心者、楽譜読めない、曲名」を入力してみる。
とても分かりやすいと感じたのが、ジャズピアニストでもあるKO-MAY SHIBATAさんという方のYouTube。彼の1番単純な楽譜を用いた前半と後半に分けられた『Fly me to the moon』に決めた。
まずは動画を観ながら左手で伴奏を練習し、その後右手でメロディの練習を数日繰り返す。そんなこんなで1週間程度で弾けるようになった。そんな私を見て夫は悔しいと一言、おいおい家では競争しなくてええんやで、好きにやりなはれ。

コツコツ勉強熱心な夫のレッスン方法とやってみなはれ的な私のレッスン方法、形は違えど夫婦揃って同じ趣味をするようになるとは面白いものである。