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自転車は空を飛ばない 一般市民の民事裁判初体験記

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小さな事故が事件になって、そして訴訟になるまでとなってから。
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#生活

突然、弁護士がやって来た(1) 一般市民の民事裁判初体験記【9】自転車は飛ばない

2017年11月9日(木)11時頃 妻の携帯に1本の電話が入る。妻は知らない番号であった。 相手は、Y氏代理人と名乗るKという弁護士であった。中高年いや、もっと年配の男性。驚くべきことに、K弁護士は、妻に事務所に来いとの要望を突きつけて来た。しかも妻だけではなく、夫の私も一緒にと。  妻はもちろん拒絶である。夫の同席についても「ホットラインがあるでしょ」と至急連絡を取ることを求めたらしい。妻にすれば、電話がいきなりあっただけでも驚愕だったのだが、相手が訪問したいということで

小さな事故が事件に変わるまで(7)一般市民の民事裁判初体験記【8】自転車は空を飛ばない

 さて、さて、出張から帰って来た私は、妻からY氏に修理代の説明をしたこと。聞く態度は悪かったが、保険で払うとY氏は言っていることを聞いた。そうこうしているうち、妻がY氏と話をした日から、あっという間に、一週間が過ぎ去っていた。  妻は保険会社からいつ連絡があるのかとやきもきしながら待っていたが、何も音沙汰はなかった。 2017年11月4日(土)午後 外出するべく玄関を出た私は、Y氏が庭に出ているのを見つけた。 私は歩み寄りY氏にこう言った。  「車のことでお世話をおかけ