2022/11/30(水)
この日も午後からオペの予定で、勤務時間中に電話が鳴ることはなかった。
電車に乗って帰宅中、知らない東京西部の電話番号から着信あり。(17:48)
テラ夫関係の連絡かもしれない。
ちょうど座席の一番端にイヤホンをした状態で座っていた為、そのまま座席横の板側に顔をうずめ、小声で電話に出た。
「テラ夫様の奥様でしょうか?」と、やはりテラ夫関係の電話で、どうやらコルセット業者の方らしい。
今日、Kドクターの指示でコルセット作成の為の測定を行ったそうだ。
12/2に出来上がって本人に納品予定らしく、その費用の請求についての連絡だった。
コルセット代は病院とは別会計になるとのことで、12/2以降に病院へ行って支払うか、振込用紙を郵送してもらうかの2択だそうだ。
もしかしたら今週土曜日に、限度額認定証持参のため病院へ行くかもしれないと申し出たところ、業者の方は水曜日と金曜日のみ病院へ出入りしてる為、土曜日はいらっしゃらないそうだ。
タイミングを合わせて病院へ行くことができるかがわからない為、振込用紙を郵送してもらうことにした。
また、コルセット代は費用を支払った後に、所定の手続きにより7割補助金が出るらしく、その手続き方法について記載した書面も同封していただけるとのことだった。
最寄駅につき保育園へ向かい、また昨日のように引き取りのタイミングで電話がくるかもしれないとソワソワしながら引き取りを終えた。
念の為、イヤホンを片耳だけ装着した状態で自宅へ向かっていると、病院から着信あり、Nドクター(女性)だった。(18:32)
右手舟状骨と有頭骨については、予定通りネジ固定できたそうだ。
踵骨の粉砕骨折については、やはりかなり粉々になっており、軟骨も剥がれてなくなってしまっているらしい。
できる限りの骨を集め、骨が足りない部分は人工骨を補い、ネジを15本くらい使用してなんとかプレート固定はできたそうだ。
ただし、固定しきれなかった骨もあり、また、固定したものの、くっつかない骨もあるかもしれないとのこと。
よくサプリメントのCMで、軟骨が擦り減って痛くなるという内容を見かけるが、擦り減るどころか粉砕してなくなってしまったとなると、やはり後遺症として痛み(変形性関節症)が残ることはほぼ確定のようだ。
一通り説明を聞いている間に自宅へ着いた。
そして、「これはN先生におうかがいすることではないかもしれませんが」と断った上で、気になっていたことを聞いてみた。
それは、「こんな大怪我をして、転落直後意識があったとは言え酔っ払っていて覚えていない状態で、2週間も意識なく過ごして突然目が覚めた時に、自分の状況を受け入れられるものなのかどうか。」ということだった。
すると、「テラ夫さん起きていましたよ」とまさかの返答があった。
あまりにビックリして、「え?いつからですか?」と尋ねたところ、Nドクターが見たのは一昨日の月曜日だそうだ。
目を開けて、話しかけられたことに対して頷いて返事をしていたらしく、自分が骨折して入院していることは理解している様子だったらしい。
Nドクター曰く、恐らくオペのなかった週末はずっと起きていたのではないかとのこと。
病院側には、本人の意識が戻ったら連絡をくださいとお願いしてあったのだが、医療関係者にとっては頷いたりできる程度の軽い鎮静状態というのは「意識がある」扱いにはならないのだろうか。
なお、テラ夫が自分で酔っ払って、勝手に転落して怪我をしたという状況であるが故、「なんで連絡くれなかったんですか」などというセリフは絶対に言えなかった。
とてもビックリしたが、テラ夫本人がすでに自分の状況を理解していることに少し安堵した。
そして、明日術後CTを撮り、新たな骨折箇所等が見つからなければ、一旦オペは終了となるそうだ。
このまま傷口の状態等が落ち着いていれば、来週には一般病棟へ移ることができるかもしれないとのこと。
一般病棟へ移ることができれば、面会できるようになり、さらに本人の私物、つまりスマホを渡すことができるようになる。
また、踵骨がくっつくまで8週間程度は安静に過ごさないといけないが、くっついたら今の病院からリハビリ専門病院への転院が必要になる為、ソーシャルワーカーさんから転院先の相談のご連絡をいただけるそうだ。
どうやってリハビリ病院を探すのだろうかと思っていたが、ソーシャルワーカーさんが提案してくださると知り、安心した。
こうして私の(テラ夫の?)激動の2週間に幕を閉じた。