2022/11/17② 病院

エレベーターに乗ろうとしたタイミングでテラ夫母より着信。(4:47)
私が電話に出なかった間(?)にテラ夫母にも連絡が行ったようだ。
テラ夫母には今病院に向かってるからまた連絡する旨を伝え電話を切り、アプリで呼んだタクシーに乗り込んだ。

行き先もアプリに登録してあったので、「下道にしますか?高速にしますか?」とだけ聞かれる。
「高速の方が早いですか?」と尋ねると、「そうですね、10分くらい早いです。」との返答。
高速でお願いする。
タクシーに揺られている間、頭の中グルグル。
10mの転落事故って、普通に死ぬ可能性がある。
(私の記憶では、10mを超えたら致死率が一気に上がったような。)
仮に助かったとしても、麻痺とか後遺症が残るのではないか。
子どもが3人もいるのに、テラ夫は何故そんなことをしたのか。
高校生の頃、当時付き合っていたテラ夫が原付で事故に遭い骨折して苦しんでいる・・という夢をみたことがあり、めちゃくちゃ怖かったのだが、今回はその夢を上回る状況。
当時の夢の中でみた痛みに苦しんでいたテラ夫の顔が思い浮かぶ。

頭の中がグルグルしているうちに、20分程度で病院へ到着。
目に入る「東京ER・救命救急センター」の文字。
あー、なんかドラマでみる高度医療提供してる救急病院・・・なんて思いながら、受付で救急搬送されたテラ夫の妻ですと伝え、まずは初療フロアの家族控室に案内される。
しばらくここで待たされるのだろうかと思っていたら、割とすぐドクターに呼ばれ家族説明室へ。

説明を受ける前に、もう一度状況について尋ねた。
外で飲んでいたということは、恐らく会社の人か取引先の人と飲んでいたはずだと思い、誰か一緒にいなかったのか聞いてみると「そのような報告は受けていないですね。お一人で橋の手すりの上を歩いていて転落されたみたいでお一人で搬送されています。」とのこと。
ただ、幸いにも目撃者の方が複数いらっしゃって、警察通報してくれたことにより発見されて搬送されており、怪我の状態からみても橋の上から転落しているのは間違いないとのこと。

MRIの画像をみせられながら、上から順番に説明される。

・脳挫傷(脳内出血)
・頭蓋骨骨折はなさそう
・首は大丈夫そう
・右鎖骨骨折
・背骨は2箇所以上骨折
・仙骨骨折
・右腕開放骨折
・右手首骨折、脱臼

今は脳内出血を抑える薬を使って様子をみていて、脳内出血次第で開頭手術か開放骨折の手術どちらを先にやるか決めるとのこと。

ここまでMドクターから話を聞いたところで、次は整形外科のNドクター(女性)から骨折のオペについて説明。
開放骨折は、まずよく洗浄し、ピンを刺して引っ張って固定する手術をし、来週あたりにプレート固定の手術。
背骨もプレート固定の手術予定とのこと。
脳挫傷の具合によってはすぐに命に関わる可能性あり、脳挫傷の背骨(脊椎)骨折により麻痺が残る可能性もある。
今のところ左足が動かしにくいと言っているが、怪我のせいなのか酔っ払っているせいなのかは不明とのこと。
(これはのちに踵骨粉砕骨折のせいだと判明する。)

電話をくれたMドクターと、整形外科のNドクター(女性)から最初に聞いたのはこんな内容。
説明の間に「嘔吐してます!」のナースの声が聞こえたけど、酔ってるせいなのか転落のせいなのか。。。
そして急いで諸々の同意書にサインしてサインしてサインしまくる。

*この時にMドクターが発行した説明書


※整形外科のNドクター(女性)が発行した説明書


搬送から3時間後のCTで脳内出血がひろがっていなかった為、先に開放骨折のオペをやることになった。
救命救急センターはコロナ対策で家族含め面会一切禁止らしく、オペ室に行く前にテラ夫と会わせてくれた。
そこには若干顔が浮腫んでるけど、お酒のせいと言われたら納得できるくらいの顔のテラ夫が裸にタオルケットのようなものをかけられた状態で横たわっていた。
右腕にはそのへんの医療資材の箱(つまりゴミ)のような板紙を添えられていた。
ナースの「入院したらしばらく会えなくなるからねー」という言葉に、「俺なんで入院なん?帰ったらあかんの?」と言うテラ夫。
「橋の上から10メートル落ちて怪我してるから帰られへんよ。痛くないん?」と聞くと、「痛い。。。」と。
あまりにもアホすぎて。
タクシーの中ではグルグルしていたが、散々心配させておいてこんなアホなセリフ吐いて死ぬなんて許さない!という気持ちになる。
間抜け面を写真におさめて心配してるテラ夫母と子どもたちにばら撒いてやろう!と思い「写真撮っていいですか?」」と聞いたら「ダメです。」と。そりゃそうか。

ドクターたちに、「何卒よろしくお願いします!!!」と頭を下げ、テラ夫はオペ室へ向かって行った。

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