幸せな時間
幸せな時間は思い返すと悲しさが溢れる。
感情的な時に文章を書くと、後で読み返した時
文章にまとまりがなく、誤字も多かったりしてろくなものではない。
のは、わかっているが、今の感情を書き残しておこうと思った。
今日姉は仕事だが、私は仕事が休みなので、4歳の姪っ子は幼稚園をお休みして私と過ごす日にしようねと、話していた。
先日の土曜日、幼稚園で運動会があり、家族で応援に行った。
姪っ子は朝からとても張り切っており、運動会もとても頑張っていた。
その代休というか、今日は幼稚園を休んでもいい日だったらしかった。
今日の11時過ぎ、とてもいい天気だなぁ、と思いながら姪っ子宅に向かった。
家に着くと母が遊び相手のお絵かきをしていた。
バトンタッチして私がお絵かきのお相手をする。
すぐにお昼なのでリクエストを聞く母に姪っ子はラーメン、私はうどんをお願いする。
みんなでお昼ご飯を食べながら私は「今日はいい天気だから川にお散歩にいく?」と提案した。
姪は今日はお外に出ないと思っていたからか嬉しそうに含み笑いをしながら「行く」と答えた。
家から川土手までとても近く、歩いて5分ほどの距離だ。
私は姪と二人で行くつもりで話をしていたが、食後のコーヒーを飲んでいる母が、一緒に行くと言った。
私はそれが意外だった。たいていこういう時、母はこちらから誘ったとしても行きたがらず、家でお留守番する事が多い。
母は高齢だ。歩いて長時間散歩するのもつらそうだ。先日の運動会も一緒に行ったが、正直しんどそうだった。
秋とはいえ、日中の日差しは強くシャツ一枚で少し汗をかく陽気だ。
無理はしてほしくはないと思い、大丈夫か聞いてみたが早々と日焼け止めクリームを塗り支度をして出掛けることになった。
思った通りというか、思ったよりも太陽の日は強く、雲一つない青空は綺麗だったけどすぐにじんわり汗をかいてきた。
土手へ着くと姪はとても楽しそうに枝を拾ったり坂を走ったり小さな花を摘んで母にプレゼントしたりしていた。
母は日傘をしていたが、やはり心配だったのでクラクラしない?先に帰ってる?など私は心配し続けた。
母はずっと姪に話しかけたり、笑っていて、楽しそうだった。
川の水が手に届く、石の沢山ある所にたどり着いて、川の流れを私と姪が見ていると、突然、ドッッポン!!!!という音と共に水しぶきが我々にかかり、驚いて私と姪はキャー!と悲鳴を上げる。
何も言わず、急に大きな石を母が川に投げたのだ。
母はいきなりそうゆう大胆なことをする人だ。
それから私達は笑いながら手ごろな石を見つけては川に投げて遊んだ。
川の風は涼しくて川はとてもきれいだった。
ひとしきり遊んで、正直体力的にギブアップ寸前だった私は、そろそろ帰ろうかと促す私に「まだぜんぜん遊んでない」という姪を何とか説得して、帰ることになった。
帰り道も小さな花を摘むのを母がてつだったり、手にすい針が刺さった姪が大泣きしたり横断歩道であぶなかったり転んだりいろいろあったが、思い返すと、とても、とても、とても幸せな時間だった。
なんというか、今日ずっと姪と過ごす母がとても楽しそうに見えた。
たぶんこんな晴れ渡った秋晴れの中、母と、姪と、幸せな気持ちのお散歩が出来る事は、何回もないのだろうと思う。
だから、思い返すとそのかけがえのなさに、涙が止まらない。
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