ラファエル ナダル選手のフォアハンド
「彼はテニスを10年後退させた。」
「ナダルは選手寿命が短いだろう。」
「返すだけのつまらないテニス。」
ナダル選手が赤土の王になった時、世界中のテニス通と呼ばれる方々は、そう語りました。
それから時間が流れ…。
「真王は、一般の常識など関係ない。」
という証明しました。
今回は、ラファエル ナダル選手のフォアハンドを解説していきます。
左利きの「ハンズ系」ストロークを多用していて、「シングルベント(ストレートアーム)」でショットの威力を上げている。
と文章にしてしまえば、
そうなんですが…。
「いやいや、そもそも、そんな威力にならないだろう…。」
という矛盾したショットなのです。
ハンズ系のショットの利点は、その取り回しの良さやコンタクトゾーンの広さですが、
「スイングに質量を乗せる事が難しい。」
のです。ナダル選手の打ち方自体は、さほど難しくないのです。
「結果を同じにする事が無理」
なのです。ボクシングに例えるならば、
「ジャブが助走して殴るレベル」
の威力を持っているのです。
もしくは、ボレーのフォームでストロークが出来る。
「対応力に優れ、かつ威力がある。」
シンプルが故に真似は出来ても、
結果が月とスッポンです。
正直、世界ランキング100番以内の選手は、
「人間カウントしてよいか迷うレベルの
フィジカルと運動神経を持っています。」
その人外の選手達が、再現出来ないのです。
最早、ナダル種と言っても過言ではない
フィジカルです。
しかし、ナダル選手もテニス界に大きな影響を与えています。
・ランニングショット時にしか使われなかった「ハンズ系リバース」を高い打点に使用した。
これは、かなりエポックな技術です。
もともと、ハンズ系リバースのショットは、
「バギーホイップ」
とか、呼ばれていて、サンプラス選手やヒンギス選手も好んで使っていました。
しかし、ランニングショットでです。
高い打点のショットに積極的に使用したケースは、かなり珍しいです。
コーチのトニーさんも、
「勝てなくなったら、直そうと思っていたんだが、世界ランキング2位になっていた。」
と語っています。
ナダル選手のような威力や変化を出す事は、
難しいですが、
「普通のボールを返すだけなら。」
凄く有益な技術です。是非使ってみて下さい。
テニプラ
作中の分からない用言は、こちら
コーチからの手紙造語用語集
https://note.com/tennis_plus/n/n6b2bd338acf0
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